株式会社京急百貨店様  

「今までに無い百貨店サイトを作りたい」
このニーズに最も応えてくれたのがecbeingさんでした。

ギフトマーケティングプロジェクトチーム
プロジェクトリーダー 伊東 要様

京急百貨店様について

横浜市と京浜急行電鉄と地元地権者による 上大岡駅前再開発事業により完成した駅ビルゆめおおおかに1996年に開業されました。上大岡近隣の地域密着型の『生活者本位制百貨店』として祖父母・両親・子供の三世代に向けた品揃えなどが功を奏し、開業以来約10年、119か月にわたり前年同月比の売上高増加を記録されています。近年では商圏を神奈川全域に広めており、お中元・お歳暮時に実施される神奈川県の銘産品を自由に組み合わせギフト化できる「かながわ個箱」は根強い人気があります。

ECサイト

http://kichijitsuya.jp/shop/

EC導入の背景(導入前の現状と目標・問題・課題)

− 本格的EC導入に至った経緯から教えて下さい

ご承知のように百貨店業界は、大型ショッピングモール、ファストファッション店、家電量販店の台頭や景気低迷などにより、大変苦戦を強いられています。様々な施策を行う中、昨今のネット通販業界の成長に注目し、一つの活路として本格的にEC導入の必要があると判断したのはもちろんのこと、当社の場合に大きかった要因は商圏の顧客サービス充実の観点です。都心の百貨店と比べて当社の商圏は狭く、「お客様にいかに高頻度でご来店いただくか」が営業戦略の核になっています。しかしながら、オープンから16年が経ち、高齢化や共働き世帯の増加などの社会構造の変化と消費者のライフスタイルの変化により、「来店したくても出来ない」「来店せずに買い物をすませたい」お客様がいらっしゃることを実感しました。私どもとしては、このようなニーズに応え、機会損失を防止する必要性があった訳です。
2011年末にその方針が決まり、プロジェクトが開始いたしました。まずはとにかくスタートしたいという思いもあり、構築フェーズは二段階に分け、第1フェーズは2012年6〜7月にお中元ショップとして営業、第2フェーズは10月までにお中元・お歳暮だけでなく、生活に必要とされるあらゆるギフトシーンに対応できるギフトサイト「吉日屋」の本格オープンということでプロジェクトを進めました。

− 導入時に一番ご苦労されたのはどんな点ですか

「今までにない百貨店サイトを作りたい」というこの基本コンセプトを実現するにあたっての具体的なコンテンツや機能の考案には苦慮を重ねました。
単純にお中元やお歳暮でギフトが買えるだけならどの百貨店サイトも行っていることです。これを結婚祝いや出産祝い、母の日、父の日等のあらゆる生活シーンにある吉日でもご利用いただき喜んでいただけるサイトにしたいという強い想いがありました。
当社は百貨店の中ではECサイト立ち上げは後発でしたが、逆にこの立場を利用し、百貨店サイトに限らず様々なサイトの商品の見せ方・カテゴリー分類・ギフト購入フローを研究し、どこかを真似するのではなく一番買いやすいサイトにすることを目指しました。
また、吉日カレンダーや吉日エピソードコーナーなどのコンテンツにも力を注ぎまして、コンテンツとしての楽しさも提供することができるよう努めました。これらは売ることだけを考えたサイトでは気が回らないことだと思っています。

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採用の決め手(なぜ、ecbeingを選んだのか?)

− システムはパッケージソフトの中から比較検討されたということですが

株式会社京急百貨店
ギフトマーケティングプロジェクトチーム
マネージャー 橋爪 俊武様

はい、コストを抑え短期間でオープンさせるために、ECパッケージをカスタマイズしていくということを大前提に10社以上比較検討しました。特に重視したのは、リアル店舗と同レベルの機能(特に中元・歳暮商戦の承り、熨斗付、配送手配などのギフト機能)を備えていること、サイト利用者・運用側双方にとって使いやすいこと、基幹システムとの連携が行える拡張性があることなどです。選考の結果2社が残り、最終的にはecbeingさんの「熱意」と「実績」が大きな決め手となりました。
特に「熱意」ですね。営業担当、開発担当の現場スタッフはもちろん、社長の林さん含めてecbeing社が全社をあげて当プロジェクトに打ち込んでくれそうな熱意が伝わってきました。実は残ったもう一社というのは、ecbiengさんよりも百貨店での実績も多く、百貨店向けということでは機能も圧倒的に差があったのです。でも、その差を埋めて余りある熱意を感じました。私たちの「今までにない百貨店サイトを作りたい」という思いを一番理解し応えてくれようとしたのがecbeingさんだったと言えます。
「実績」の面では、百貨店こそ少ないものの、市場で見れば多くのECサイトを手掛けているばかりでなく自社でもECサイトを運営している点を評価しました。運用側の悩みがわかっているだろうと。百貨店の実績が無いことはむしろプラスにとらえて、逆に変な先入観がない方がやり易いだろうとも思いました。実際、ecbeingさんとしても百貨店の実績を増やしたいということもあったようで、こちらの無理なリクエストに対しても誠心誠意応えていただきました。本当にありがとうございます。

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導入時の対応(ecbeingスタッフと一緒に進めてみての感想)

− サイト構築の過程での当社の対応は率直にいかがでしたか

私(伊東様)は、このプロジェクトに携わる前は情報システム部に長く在籍していたので今までいろいろなベンダーさんとお付き合いしてきましたが、今回感心したのは、あるべき論で会話ができるという点です。ユーザーの問題を自分の問題としてとらえてくれる。極めて意識が高い。システム設計の場においては、互いの認識や解釈の違いによって当初の仕様にない問題が出ることがしばしばあります。そのような場合でも、それがユーザー視点で「あるべき姿」なのであれば、むしろパッケージ側の問題として対応してくれるのです。このような対応をしてくださるベンダー様はそう多くありません。
また、打ち合わせに関しても、百貨店独特の業界用語や考え方などがあるため、どうしても理解に時間がかかる。その辺もお互いが納得いくまでしっかりと打ち合わせさせて頂きました。この短期間でこれだけの改修は他では無理だったとおもいます。担当の方々は連日終電ギリギリまで頑張ってくれました。きっと寝不足で大変だったと思います(笑)

− オープンの時期がいきなり繁忙期のお中元というのは心配ではありませんでしたか

心配は正直ありました。でも、最初の数回の打ち合わせでこれは心配する必要はないなと確信しました。こういう時にやっぱり百貨店というよりもECサイトとして実績の多い会社を選択しておいて良かったと思いました。非常に短期間でのプロジェクトでしたが、無事お中元のシーズン前に期日通りオープンし、何よりオープン後のトラブルもありませんでした。短期間で構築していただいたシステムにも関わらず、非常にレベルの高い品質だと思います。

− 第1フェーズに続き、第2フェーズの全面リニューアルもお手伝いさせていただきありがとうございました

お中元サイトから総合ギフトサイト「吉日屋」への対応にあたっては、システムはecbeingをそのまま利用することが決まっていましたが、サイトフロント・デザインは吉日屋のコンセプトに合わせて刷新しますので、ここはお中元終了後にシビアにサイト制作のコンペを行わせていただきました。
お中元時にもサイトデザインを担当していた制作会社、広告代理店などに声を掛け提案してもらいましたが、最も私どものコンセプトを理解して表現しようとしていたのがecbeingさんでした。こちらにも「熱意」が十分に伝わってきました。
結果論から言えば、サイトコンセプトを理解して制作クオリティが担保されているのであれば、システム・サーバ・デザイン・プロモーション等ワンストップでサービス提供いただけるecbeingさんにお願いして正解だったと思います。
吉日屋のオープン期間も8月、9月の2ヶ月しかありませんでしたが、切り分け等がこちらにも不要でしたので、スムーズにオープンすることができました。

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導入後の効果(目的は達成できているか? 問題・課題は解決したのか?)

− 当初の課題であった「リアル店舗レベルでの機能」など問題点は解決されましたか

株式会社京急百貨店
ギフトマーケティングプロジェクトチーム
マネージャー 伊東 真理様

機能面・運用面とも問題なく順調にサイト運営ができています。お中元・お歳暮商戦の要であるN対N対応のギフト機能もクリアできましたし、リアル店舗レベルのサービス品質をネット上でも展開できるようになりました。
売上面では、正直まだまだ苦戦しています。中元・歳暮期にかなり偏っており、それ以外の時期の売上をいかに確保していくかが大きな課題です。
中元・歳暮では一定のシェアを確保出来ており、ご注文がネットに移行することで店頭のサービス向上とバックヤード業務効率化にもつながっています。
また、今回、システムもコンテンツ制作もプロモーションもトータルにecbeingさんにお願いしたわけですが、システム会社、制作会社、広告代理店の橋渡しを自分たちでやらなくて済むのは大変助かります。サイトの改善スピードが格段に違いますね。サイト運用効率の向上は、大きなメリットです。

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今後の展望

− 最後に今後の取り組みなどについてお聞かせください。

実際にオープンしてみると設計当初には気付かなかった課題がいろいろと出てきています。例えば、競合比較して満を持して提供したギフト注文フローの機能も、ある意味充実しすぎて単品ギフトを一か所だけ届けることができれば良いというようなお客様からは、もっと簡便化できないのかと言った声もいただいています。まずはこうした日々ご利用いただいているお客様の声を大切にして、それに対応できる取り組みをして行きたいと考えています。
また、現在取り組み中の案件としては、リアル店舗で提供しているポイントサービスへの対応があります。当社の店頭では7割を超えるお客様がポイントカードをお持ちです。ネットでもポイントが貯められることはお客様にとって大いにメリットをご提供出来る取り組みですので、今期中には必ず実現したいと思います。

− 今後ecbeingに期待することをお聞かせください

売上UPのためのノウハウセミナーや異業種間でも情報交換ができる催し等、導入ユーザー向けのイベントを企画されているのは素晴らしいことだと思いますので、今後も随時開催を期待しています。
また、新たな機能の追加とかバージョンアップする際にユーザー事例をお聞かせいただけることも非常に魅力を感じていますが、とにかく私たちはまだまだECを勉強中です。ecbeingさんには、今まで以上にECマーケットで成功するためのノウハウやマーケティング面での事例提供や実務支援を大いに期待しています。
当社の営業戦略の基本である「お客様にいかにご来店いただくか」というのは結局、バーチャルの世界でも同じこと。いかにお客様を集め、気持ちよく買っていただき、また足を運んでいだだくか。まさにecbeingさんが提唱する「集客」「接客」「追客」の好循環を、ネット上で実現させるかですね。プロモーション支援を含め今後も的確なアドバイスよろしくお願いします。

取材後記

百貨店での実績が充分でなはなかった弊社において、本件は弊社の今後を占う大きな案件として、全社一丸となって取り組んだ思い入れの強い案件です。そのような中、当社の熱意を評価いただき、大変ありがたく思っています。制作にあたっては百貨店様独特の用語など不慣れな点も多く、教えて頂くところから始まり、担当者様には大変お手数をお掛けしました。とにかく納得の行くまですり合わせを行い、ただ言われたものを作るだけではなく、我々が期待されている「他のECサイトでは・・・」と言った事例も交えてコンテンツ・機能案を討議することで「今までにない百貨店サイト」作りに少しはご協力させていただけたかなと思っています。
オンスケジュールで大きな不具合もなく完成させることが出来ました。今後の課題としてお話にありましたECの世界で成功するためのノウハウの提供やマーケティングのお手伝いは、当社が現在もっとも力を入れているところでもあります。しっかりとしたプロモーション戦略・マーケティング戦略をたて、システムの機能を十分に活用して「吉日屋」を一緒に盛り上げ、吉日での笑顔が少しでも増えるよう鋭意努力していきたいと思います。

[取材・制作:2013年5月]

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