サッポログループマネジメント株式会社様  

15サイトを統合したショッピングモールで目指したのは、セキュリティ強化とコストダウン、そしてシナジー効果。
それにはecbeingのパッケージが最適でした。

サッポログループマネジメント株式会社
グループIT統括部 Web管理グループ
シニアマネージャー
佐藤 隆行様

サッポログループマネジメント株式会社
グループIT統括部 Web管理グループ
マネージャー
(社)日本ソムリエ協会認定 ワインアドバイザー
清原 由里様

サッポログループマネジメント株式会社

2016年に創業140周年を迎えるサッポログループは、「食」と「空間」で、お客様のニーズに応える価値ある商品とサービスを提供しておられます。なかでもビールを中心とした主軸の国内酒類事業では、創業以来一貫して原料にこだわり、安心・安全で高品質な商品を作り続けることで、消費者の信頼を勝ち得ています。グループ全体では、「食品価値創造事業」「快適空間創造事業」という事業ドメインに基づき、付加価値の高い商品やサービスを創造する体制を強化。グループが保有する資産や強みを生かした事業を、国内のみならず海外市場に広げるなど、常に業界をリードする存在であり続けています。

コーポレートサイト

http://www.sapporoholdings.jp/

ECサイト
公式ショッピングモール「サッポログループネットショップ」

http://www.sp-mall.jp/

EC導入の背景

公式ショッピングモール「サッポログループネットショップ」
http://www.sp-mall.jp/

− ECサイトリニューアルの経緯についてお聞かせください

 リニューアル以前は、グループ各社で15ものECサイトがそれぞれ独立して運営されている状態でした。各サイトによって規模も取り扱う商品も異なりますし、各社が個別にシステムを構築・運営していたので、サイトのデザインに統一性がありませんでした。また費用もサイトごとにかかるのでコストも膨らみ、各社におけるECサイトの位置づけもバラバラ・・・。グループ全体としてシナジー効果を生み出せるような状態ではなかったですね。
この現状を変えなくてはいけないと考えるようになった大きなきっかけは、ポッカコーポレーションとの経営統合です。2013年1月にグループに入りましたが、これを機に各サイトを統合してシナジー効果を出そうと考えました。
もうひとつ、セキュリティ面の課題もありました。
クレジットカード情報や個人情報の漏えいが社会問題となっている現状を見るにつけ、各サイトのセキュリティレベルの一層の向上と統一が不可欠であると考えていました。従来セキュリテイに対する運用・管理も各サイトで異なっており、個別に相談を受けて対応することは非効率的なため、グループ全体として一貫した対策が必要であると考えていました。

 シナジー効果のアップ、コストダウン、セキュリティレベルの統一・向上という3つの目標を達成するには、各サイトの統合は避けられないという結論に至ったのです。

− 15サイトを統合するに当たってどのような課題がありましたか

 サッポログループは基本的にはメーカーですが、グループ会社によってはコンシューマー向けの小売業を展開しているところもあります。これらBtoCを展開している会社に対し、同じくBtoCではありながらメーカーのBtoCとではやはり志向や基準、感覚が大きく違っていました。各グループ会社のEC担当者を集めて情報交換会を開いたときには、各社の担当者からサイトの統合化や連携を求める声が多く上がった一方、やはり担当者による温度差も感じました。
そんな課題を意識しつつも、サイトを統合することで、セキュリティ向上やコストダウンは実現できると考えていました。シナジー効果については、実現可能な部分と困難な部分があるのはわかっていたし、どういった効果が具体的に現れるか未知数なところもありましたが、最低でもセキュリティとコストの面でメリットはあると思い、統合に踏み切ったのです。

− 統合することで新たなモールが生まれます。どんなモールにしたいとお考えでしたか

 お客様にとって使いやすいモールにしたいと考えていました。たとえば、以前はサイトごとに必要だった会員登録も、モール化すれば一度で済みます。利便性も向上しますよね。また、例えばビールを買いに来たお客様に、ついでに他のショップものぞいていただき食品などを一緒に購入していただくといった、ショッピングの楽しさを実感してもらえるでしょう。そんなモールにできたらと思っていました。

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採用の決め手

− 構築会社の選定で、ecbeingは初めから候補に入っていましたか

サッポログループマネジメント株式会社
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シニアマネージャー
佐藤 隆行様

 2012年の12月頃から構築会社の選定を始めたのですが、ecbeingは当初から候補に入っていました。というのも、既存の15サイトのうち3サイトですでにecbeingを利用していたので、信頼感がありました。もちろん、ecbeing以外にも4、5社を候補としてピックアップして、そこから絞り込んでいきました。

− 他社と比較検討した結果ecbeingを選んだ決め手は何だったのでしょうか

 まず、ecbeingのパッケージは、セキュリティ機能が優れているということです。そもそもサッポログループのWebセキュリティポリシーでは、定期的にセキュリティチェックを実施して、システムの脆弱性に対処することになっていたのですが、現実には各ECサイト間でセキュリティレベルに差があっただけでなく、そのポリシーが実行できていないサイトもありました。そこを、新たに外部のセキュリティベンダーなどのサービスを利用してカバーすれば、当然、そのための費用もかかってしまいます。15サイトともなると費用もかさみます。
ところがecbeingのパッケージには、そういったセキュリティチェックの機能や、セキュリティ企業のラックによるサーバ監視機能がデフォルトで搭載されていたので、追加のコストをかけずにセキュリティ面の課題を解決できる。それが大きな理由でした。あとは、ecbeingのこれまでの数々の実績も信頼につながりました。

− 選定の過程で、ecbeingについてはどのような印象をお持ちになりましたか

 各社から個別にサービスの概要などを伺って比較検討したのですが、その中でecbeingについては、豊富な経験とそこから集約されたノウハウをお持ちだなと感じました。もちろん他社サービスとの比較もしました。その中には、基幹システムとの連携が得意な製品や、カスタマイズの概念がなく、基本サービスのままバージョンアップというかたちで追加料金なしで要望の機能を追加してくれるところなど、印象に残る競合製品もありました。その中でもecbeingを選んだのは、セキュリティ面の優位性に加え、自社サイトを長期にわたって実際に運営し、売上げを伸ばしているという実績があったからです。サッポロのグループ各社には、当時、集客して物を売り、ECを通じてお客様と関係を構築するためのノウハウはあまりありませんでした。自社サイトの運営を通じて蓄積されたecbeingさんのノウハウは魅力的でした。

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導入時の対応

− 受注からサイトオープンまでの期間はどのくらいでしたか

サッポログループマネジメント株式会社
グループIT統括部 Web管理グループ
マネージャー
(社)日本ソムリエ協会認定 ワインアドバイザー
清原 由里様

 キックオフが2013年4月で、4月から6月の3カ月で要件定義を行ないました。もともとは10月オープンの予定だったのですが、弊社の方で想定していなかった手続きがひとつ増えてしまい、準備などで1カ月余分に時間がかかってしまいました。それ以外はスケジュール通りに進み、ショッピングモール「サッポログループ ネットショップ」として2013年11月28日に新規オープンとなりました。

− プロジェクトが始まってからサイトオープンに至る過程での当社の対応はいかがでしたか

 印象的だったのは、統合前に各サイトから個々に要望が上がってくるのですが、それらに対して決して「できない」とおっしゃらなかったことです。とても頼もしく感じました。もう一つ、さまざまな機能を実装するための予算について相談しなくてはならないとき、要件を詰めて精緻な見積もりを出してもらおうとするとどうしても時間がかかってしまいます。そこで細かい要件が決まる前に「大」「中」「小」の表現でざっくりとした予算を提示してもらうようにしたのです。「この機能追加、ざっくりどれになりますか」と聞くと「それなら『中』でいけます」という感じです。数万円から十万円くらいは「小」、数十万円規模なら「中」、百万円を超える規模なら「大」。そんな話し合いをベースに、こちらも「やる、やらない」の判断ができたのは、お互いに信頼関係があったからだと思っています。だから、1つのことを判断するまでの時間も短縮できました。
ただ、オープンまでは課題も色々ありました。たとえばオープンの日付が決まったにもかかわらず、モールに統合される各ショップが何を準備すべきか具体的にわかっていなかったこと、各ショップのフロントデザインもなかなか決まらず、その先の準備が進められなかったことなどです。モールに組み込まれれば、これまでは各ショップで独自に規定していた会員規約も変わるし、会員情報をモールに移行させることも必要になります。それらをお客様にお伝えしなければならないのですが、その段取りも直前まで決まらず、かなり慌てました。そんな課題もecbeingさんの担当者と一緒に解決しながら進めていきました。

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導入後の効果

− サイトをオープンして4カ月ですが、現時点での率直な感想をお聞かせください

 まず、オープン時からトラブルなく、この4カ月間運営できているのはなによりよかったです。また、各ショップから「こうしたい」という要望が上がってくることもあるのですが、確認するとそれを実現できる機能がパッケージに備わっている場合が多く、さすが導入事例が豊富なツールだなと感心しています。当初は3ショップでモールがスタートしましたが、1週間後には1つ追加され、さらに4月に2つ、5月に1つ、6月に1つと随時、増える予定です。今もその準備に追われていて、実際のところオープン前より忙しいぐらいです。
使い勝手もいいですね。管理画面で注文情報や会員情報をダウンロードする際、項目を好きなように選んで並べ替えることができる機能がとても便利です。このユーザインタフェースは秀逸ですね。また、検証環境がしっかりしているので、安心感を持って色々トライできるのも魅力です。たとえばクーポンなども、実際に発行してみたらどうなるかといったことも気軽にテストできますし、レビューに関しても管理画面ではどう見えるのかを検証環境で試すことができるのが便利です。権限設定が管理画面から手軽にできるのも助かります。ただし、要望もあります。開店前に各ショップがCMSを使って店舗のデザインをしていくのですが、それがちょっと難しいかな。あと、サマリーレポートをもう少し自由にカスタマイズできるといいですね。

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今後の展望

− 現状の課題や改善点はどのようにお考えですか

 まず、なによりもモールの会員数を増やしたいと考えています。各ショップの売り上げ増加に直結しますし、シナジー効果も期待できます。そのためにはどうするのか、グループ全体として明確な指針はまだないので、それは関係各所に働きかけて今後、検討したいと考えています。
あとは、システム面の統合にとどまらず、バックエンドの業務の統合を進めたいと思っています。そのため2013年の秋にプロジェクトチームを立ち上げて、出荷業務、在庫管理、会計などバックエンドの運用の統合を現在、検討しています。こうしたシステム面以外での統合、連携が実現できれば、グループ全体としての売り上げ増加だけでなく、コストダウンや効率化にもモールが貢献できると考えています。

− ecbeingへの要望などがあればお聞かせください

 先ほど、印象に残った他社ECシステムで少しお話しましたが、アップデートによる新機能の無償提供については、ぜひやっていただきたいと思っています。コスト的に助かるということではなく、こちらも長く使い続けたいという気持ちになるからです。それが結果的に、お互いの利益になると思うのですが、いかがでしょうか(笑)。
あとは、細かいことではありますが、もう少し分かりやすいマニュアルを用意していただきたい。ショップをオープンするために必要な設定や準備について、ショップ担当者も理解できてすぐ実践できるようなマニュアルをぜひ作成してもらいたいですね。

取材後記

 サッポロホールディングス様とは、統合前のECサイトで導入されていたこともあり、構築会社の選定では初めから候補のひとつに入れていただくなど、一定の信頼関係が築けていたように思います。さらにecbeingの優れたセキュリティ機能、豊富な導入実績、特価COMの運用実績などをご評価いただき、15サイトの統合を目指すショッピングモールの構築に貢献できたことは、当社にとっても大きな実績となりました。
オープンから4カ月経過し、当初からトラブルなく順調な運営が維持できている一方、課題も見え始めています。モール全体としての会員数増加、そしてダイナミックなマーケティング展開。そういったご要望に真摯に取り組むことで、ecbeingのソリューションもさらなる成長と発展を遂げることができると思います。豊富な経験と実績、そこから集約されるノウハウを強みに、お客様にご満足いただける魅力的なご提案ができるよう努力を続けてまいります。

[取材・制作:2013年4月]

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