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受発注システムで効率化!BtoB ECのメリットや選び方を事例も踏まえて徹底解説

これまで、法人間取引(BtoB)の受発注業務は電話やFAXなどを用いたアナログ対応が中心でしたが、近年その状況は変わりつつあります。コロナ禍で営業活動に制限がかかり、「別の手法で新規顧客を獲得しなければならない」、「クラウド型の受発注システムを使って業務効率化を図りコスト削減をしていきたい」といった様々な目的で、受発注業務をデジタルに移行している企業が増えているのです。
今回はBtoB取引を軸に、クラウド型を中心とした受発注システムの導入メリットや、どんな観点からシステムを選べば良いのかを詳しく見ていきましょう。
これまで、法人間取引(BtoB)の受発注業務は電話やFAXなどを用いたアナログ対応が中心でしたが、近年その状況は変わりつつあります。コロナ禍で営業活動に制限がかかり、「別の手法で新規顧客を獲得しなければならない」、「クラウド型の受発注システムを使って業務効率化を図りコスト削減をしていきたい」といった様々な目的で、受発注業務をデジタルに移行している企業が増えているのです。
今回はBtoB取引を軸に、クラウド型を中心とした受発注システムの導入メリットや、どんな観点からシステムを選べば良いのかを詳しく見ていきましょう。
受発注システムとは
受発注システムとは、受注や発注に関わる一連の業務をWeb上で一元管理し、完結させるためのシステムです。受発注業務のやり取りを電子化できるほか、業務全体の効率化を実現します。
システムには様々なタイプが存在し、企業間をネットワークで繋いで商品の注文を受け付ける仕組みから、マーケティング施策を打ちながら商品を”売るため”の通販サイトを構築する仕組みまで多岐に渡ります。
クラウド型とオンプレミス型の違い
受発注システムの提供形態は、大きく「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類に分けられます。それぞれ特徴が異なるため、自社の状況に合わせて選ぶことが重要です。
クラウド型 | オンプレミス型 | |
特徴 | ベンダーが提供するサーバーを利用。インターネット経由でアクセスする。 | 自社内にサーバーやネットワーク環境を構築して運用する。 |
導入期間 | 短い(アカウント登録後すぐ利用できる場合も) | 長い(数ヶ月以上かかることも) |
初期費用 | 低い、または無料 | 高い |
月額費用 | 利用料が発生(プランによる) | サーバー維持費・保守人件費などが発生 |
カスタマイズ性 | 制限がある場合が多い | 自由度が高い |
メンテナンス | ベンダー側で実施(アップデート対応不要) | 自社で実施(OSアップデート対応などが必要) |
費用を抑えてスピーディに導入したい場合は「クラウド型」、自社の業務に合わせて柔軟なカスタマイズを必須とする場合は「オンプレミス型」がおすすめです。近年は導入のしやすさからクラウド型の受発注システムが主流となっています。
受発注システムとEDIの関係
EDI(Electronic Data Interchange)とは、専用回線やインターネットを介して企業間で取引データを電子的に交換する仕組みです。多くの受発注システムは、このEDIの仕組みを内包しており、システム上で作成した注文書などのデータをスムーズに取引先とやり取りできるようになっています。
なぜ今、受発注システムがBtoB取引で求められている?導入のメリットとは?
受注業務のDX化と効率化の実現
従来のアナログな受注対応では、電話応対や受注情報の基幹システムへの手動入力といった業務が発生します。この方法では、電話の聞き間違いや手書きFAXの読み間違いによる確認、データの転記ミスといった人的ミス(ヒューマンエラー)が起こりやすく、不要な確認・修正作業に工数が割かれていました。
受発注システムを導入することで、これらの課題を解決できます。
まず受注対応は、顧客がシステムの注文画面から必要な情報を入力するだけで完結します。これにより電話応対業務が削減され、聞き間違いなどの確認業務も不要になります。
次に受注情報の入力作業は、受発注システムと基幹システムを連携させることで自動化が可能です。受注情報が自動で反映され、取引先への注文受付完了メールも自動送信されるなど、業務を自動化しながら人的ミスを根本から減らすことができます。
このように受発注システムを用いて業務フローを変えることは、人材の最適化やペーパーレス化、ひいては社内全体のDX推進に繋がります。
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発注業務の効率化と属人化の解消
発注業務においても、システム化によるメリットは絶大です。発注数量の決定が担当者の経験や勘に頼ってしまうと、業務が属人化し、担当者の異動や退職時の引き継ぎが困難になるという課題がありました。
受発注システムを導入すれば、過去の取引履歴やリアルタイムの在庫状況をデータとして「見える化」できます。これにより、誰でも客観的なデータに基づいた適切な発注が可能となり、業務の属人化を防ぎます。また、発注から納品までのリードタイム短縮や、過剰在庫・欠品を防ぐ在庫管理の最適化にも貢献します。
顧客接点を作り、新規顧客を獲得する
コロナ禍でテレワークが主流となり、営業担当が顧客先に直接足を運べなくなったことで、顧客とのコミュニケーション機会が減少した企業は少なくありません。
受発注システムを導入すれば、システムを通じて遠方からでも顧客と繋がれるようになり、担当営業から顧客に合った商品をおすすめするなど、新たな接点を作りやすくなります。さらに、顧客からの注文や問い合わせがシステム経由で担当営業に直接通知されるため、タイムラグの少ない迅速な顧客対応が実現できます。
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メリット・デメリット
受注側のメリット
リアルタイムの情報共有
テレワーク中でも担当者がリアルタイムに受注情報を確認・共有でき、円滑な業務対応が可能になります。
受注機会の増加と顧客サービスの向上
電話やFAXと異なり、システムなら24時間365日注文を受け付けられるため、受注機会の損失を防ぎます。また、受注業務の工数が削減されることで、よりスピーディな顧客対応が実現し、サービス品質の向上に貢献します。
発注側のメリット
発注業務の効率化
発注者もいつでもどこでもシステム上から発注できるため、電話・FAX・メールでのやり取りが不要になり、業務が効率化されます。過去の注文履歴からの再発注も簡単に行えます。
システム上から商品の検索が可能に
分厚い紙カタログや都度の問い合わせに頼ることなく、システム上で手軽に商品を検索でき、欲しい商品に素早くたどり着けます。
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システム導入時にはデメリットも
受発注システムは、発注側の取引先にも利用してもらう必要があります。もし導入しても、多くの取引先が従来の方法を続ける場合、管理が二重になり、かえって業務が煩雑化してしまう可能性があります。
このデメリットを避けるには、「在庫数や納期がリアルタイムで確認できる」「型番以外でも商品を検索できる」「休日でも発注できる」など、取引先にとっての導入メリットを丁寧に伝え、利用を促進することが不可欠です。取引先の意見をアンケートなどで汲み取り、共に利便性の高いシステムを選んでいく姿勢も重要です。
システムの選定ポイント
自社に最適な受発注システムを選ぶためには、以下のポイントを確認しましょう。
提供形態(クラウド型かオンプレミス型か)
前述の通り、導入スピードやコスト、カスタマイズ性を考慮し、自社に合った提供形態を選びましょう。
自社の課題を解決できる機能性
導入によって何を実現したいかを具体化し、それを満たす機能が備わっているかを確認します。業界や業種に特化したシステムも検討対象になります。
費用対効果
初期費用や月額料金といったコストと、導入によって得られる人件費削減や売上向上などの効果を比較検討し、費用対効果が見合うかを見極めます。
操作性(誰でも簡単に使えるか)
システムは現場の従業員が使えなければ定着しません。専門知識がなくても直感的に操作できる、分かりやすい画面設計であるかを確認しましょう。無料トライアルなどを活用するのも有効です。
既存システムとの連携性
すでに利用している基幹システムや会計システム、在庫管理システムと連携できるかどうかも重要なポイントです。データ連携により、さらなる業務効率化が期待できます。
カスタマイズ性
標準機能で要件を満たせない場合、自社の業務フローに合わせてカスタマイズが可能かを確認しましょう。
サポート体制とセキュリティ
導入後の不明点やトラブル発生時に、迅速に対応してくれるサポート体制が整っているかは重要です。また、企業間の取引データを扱うため、堅牢なセキュリティ体制を持つサービスを選ぶことが必須です。
受発注システムの種類は大きく3つ
買い物を行うための仕組み:ECシステム
一般消費者向けと同様に、ネットショップ形式で買い物を行うシステムです。近年はBtoBに特化したECシステムも増えており、クラウド型のASPサービス(月々数万円から利用可能)から、基幹システムと連携して個社ごとにカスタマイズできるものまで多岐に渡ります。
業務効率化だけでなく、マーケティング機能を用いて新規顧客を獲得し、売上向上に貢献できる点が大きな特徴です。
サイトの公開範囲によって、既存顧客向けの「クローズ型」と新規顧客開拓も目指す「スモールB型」に大別されます。
>BtoB向けECの市場規模について詳しくはこちら
>BtoB向けECのタイプについて詳しくはこちら
- 主なBtoB向けECシステム
- ecbeing BtoB(株式会社ecbeing)
- ecWorks(株式会社ecbeing)
- Bカート(株式会社Dai)
- アラジンEC(株式会社アイル)
- 楽楽B2B(株式会社ネットショップ支援室)
受発注に特化した専門システム:受発注システム
見積書や請求書の発行、在庫管理、与信管理など、受発注業務の効率化に特化したシステムです。多くはクラウド型で提供され、特定の業務課題をピンポイントで解決したい場合に適しています。
ECシステムと比較すると、商品を魅力的に見せる機能やマーケティング機能は弱い傾向にありますが、その分シンプルで導入しやすいという特徴があります。
- 主なBtoB向け受発注システム
- 楽楽販売(株式会社ラクス)
- COREC(株式会社ラクーンコマース)
- CO-NECT(CO-NECT株式会社)
- BtoBプラットフォーム 受発注(株式会社インフォマート)
- スマートディール(テクノデジタル)
専用回線で企業間を繋ぐ仕組み:EDI
EDI(電子データ交換)は、企業間を専用回線やインターネットで繋ぎ、統一された規約に基づいて電子データを交換する仕組みです。元々は固定電話回線が主流でしたが、2024年のISDNサービス終了(2024年問題)に伴い、現在はインターネットを利用する「Web-EDI」が主流となっています。
主に既存の取引先との決まった取引を効率化するための仕組みであり、新規顧客の開拓には向いていません。
>EDIについて詳しくはこちら
- 主なEDIシステム
- BL.TRUST(株式会社東計電算)
- スマクラ(SCSK株式会社)
- Internet EDI Agent Service(デジタルトランスコミュニケーションズ株式会社)
- NI+C EDIシリーズ(日本情報通信株式会社)
- Hi-PerBTウェブ購買(株式会社日立ソリューションズ西日本)
EC構築実績No.1プラットフォームecbeing BtoBの特徴
法人間取引に特化した標準機能を搭載
見積発行、価格交渉、売掛・与信管理etc… BtoB取引には独自の商習慣が多くあります。ecbeing BtoBはそんなビジネスモデルに対応する機能を標準で搭載。また、会員情報を法人と紐づけることで、利用管理者による会員ごとの権限設定や、取引先に合わせた商品やコンテンツの表示変更も可能です。
そしてBtoB取引で多くある指名買いや大量発注に関しても、必要項目が記載されたCSVファイルを取りこんだり、 EDIのように型番や個数をフォームに記載したりするだけで、簡単にまとめて見積依頼や購入手続きを行えるようになっています。
>得意先が使いやすい発注方法を導入した事例について詳しくはこちら
仕入先や営業担当と連携ができるオプションも
ecbeing BtoBには、「サプライヤオプション」「WEBセールス・オフィス」という二つのオプションを用意しております。
まずサプライヤオプションは、専用の管理画面から仕入先(サプライヤ)が自社商品の登録や注文処理などできる仕組みです。これを活用することで仕入先との連携を実現し、ビジネススピードの加速を促すことができます。
そしてWEBセールス・オフィスを通して、従来難しかった営業担当のECサイトへの参画を実現し、オンラインで得意先へのフォローを行うことが可能になります。
>WEBセールス・オフィスについて詳しくはこちら
大手企業にも認められた自社運用のインフラ・セキュリティ
ecbeingは、ECサイトに特化した自社運用のインフラ環境のサポートを、自社社員により24時間365日実施。また、サイトの安定稼働・高負荷対策など、継続的なセキュリティ対策もサービスとして提供しております。その他にも第三者機関によるセキュリティ診断も定期的に行うことで、大手企業のECサイトにも採用されたセキュリティ体制を実現しています。
ecbeing BtoBのすべてがわかる!
ecbieng BtoB概要・事例まとめ資料
ecbeing BtoBの概要と各業界別の事例をまとめた資料です。
こんな人におすすめ
・ecbeing BtoBでどんな事が実現できるのか知りたい
・ecbeing BtoBに関する情報をまとめた資料が欲しい
・導入後どのような効果と変化が出たのか知りたい
・導入した企業の実際の声を知りたい

業務効率化、売上アップ… ecbeing BtoBの成功事例
ecbeingにはBtoCを含めて1,500を超えるサイトの構築実績があります。そんな数多くの実績の中から、ecbeing BtoBを用いてECサイト構築・リニューアルを実施した成功事例をピックアップしてみました。
業務効率化と売上アップの両方を実現 株式会社リガク様
海外の既存代理店に向けたECサイトをオープン後、注文の7割がECサイトからとなり、月に500通届いていた問い合わせメールも大幅に減らすことに成功。また、ecbeing BtoBの標準機能を用いて商品のセット販売や販促キャンペーンを実施し、売上もアップしました。
>リガク様の詳しい事例はこちら
基幹システムとの連携で約30万点の商品を得意先ごとに商品単価を自動化 イシグロ株式会社様
管材総合商社イシグロのECサイト【イシグロweb station】
既存会員がログイン後に商品価格や在庫を表示して商品を検索・購入ができる 半クローズドサイトとしてオープン。基幹システムと連携させて商品単価を自動化させることで、顧客ごとに仕切り価格をサイト上で見ることができるようになり、問い合わせ数の低減に繋げることができました。
>イシグロ様の詳しい事例はこちら
ASPカートからのリニューアルで新規開拓に成功 株式会社カンツール様
【カンツールショップ】
格安ASPカートを利用したECサイトの売り上げが伸び悩む中、コロナ禍で訪問営業が難しくなったことでECサイトの重要性が高まりシステムの刷新を実施。リニューアル後は未取引の顧客からのアクセスも増加し、約4ヶ月で87件の新規法人の開拓を営業なしで実現しています。
>カンツール様の詳しい事例はこちら
まとめ
受発注システムを導入することで、業務効率化や売上アップなど様々な効果を生み出すことができます。しかし、本当にやりたいことができないのであれば導入する意味がなくなってしまいます。
システムを通して実現したいことをしっかりと社内で固めた上で、それにマッチしたものを選定していくことが大切です。今後、受発注システムを判断する際はこの記事をはじめ、様々な情報から判断をしていきましょう。
