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仕切り書と仕切り価格とは?BtoB ECの取引で出てくる書類の注意点と事例も解説

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公開日:

BtoB取引においては、仕切り書や仕切り値という言葉を使うことがあります。また発行される書類も多く、発行に関する制度も変わっていることがあります。今回は仕切り書と仕切り価格という言葉を軸に、BtoB取引の中で発生する書類の種類や、書類に関する制度などを解説します。

BtoB取引においては、仕切り書や仕切り値という言葉を使うことがあります。また発行される書類も多く、発行に関する制度も変わっていることがあります。今回は仕切り書と仕切り価格という言葉を軸に、BtoB取引の中で発生する書類の種類や、書類に関する制度などを解説します。


仕切り書とは

「仕切り書(仕切書)」※とは商品の発注元に向けて受注先が発行する書類です。売買契約が整い、商品を授受するために代金や商品について詳しく書くことを目的に発行されるこの書類には定型的なフォーマットは特にありませんが、基本的に発行元情報や宛先、商品の数量・単価、合計金額、消費税などの記載欄が設けられています。ですので、請求書や納品書、受領書として利用することも可能です。
※「しきりしょ」と「しきりがき」両方の読み方ができます

仕切り書の歴史

FAXやWEBでの受発注業務が多くなった近年では、仕切り書を発行する機会が少なくなったと言われています。受発注の中心が電話だった頃は、担当者が顧客からの電話を受けた発注内容を仕切り書に記載した後に物流や経理などの別チームに回していました。そして、仕切り書を受けたチームがその内容をベースに、納品書や請求書の作成といったような顧客の元に商品を届けるための作業を行っていました。ですので、仕切り書は注文内容を具体化させ、その関係伝票を作成するための原票としての役割を担っていたのです。

近年使われる機会が減っている仕切り書ですが、せりやオークションといった競売による商取引では、以前と変わらず重要な役割を担っています。特にせりにおいては、農林水産省が中央卸売市場に対して定めた業務運営の業務規程の中や、各地の卸売市場が定めた取引ルールの中に仕切り書に関する項目が入っていることが、その重要さを示しています。

仕切り価格とは

メーカーから問屋などの卸売事業者に商品を販売する際の価格を「仕切り価格(仕切値)」と呼んでいます。業界によっては同じ意味で「ネット価格」「下代(げだい)」「卸価格」と言われることもありますが、業務形態や取引の中身によってはニュアンスが変わることもあるため使用方法には注意が必要です。

取引先によって変動する仕切り価格

流通事業者が商品を消費者に対する販売価格である定価に、卸売業者が流通業者に対して支払う値段である卸価格の割合である掛け率をかけたものが仕切り価格です。例えば、定価3,000円の商品に対して掛け率が80%(8掛け)だった場合は、3000円×0.8で2,400円といったような仕切り価格が算出されます。

また、掛け率は一律で定められているわけではありません。例えば「アパレル業界では5〜6掛けが基本的」といったように業界や商材ごとに掛け率に関するおおよその相場が決まっていたり、受注する側が「お得意先は6掛け」「新規の取引先は8掛け」といったように取引量や継続性などの事情を加味しながら取引先に合わせて設定したりしています。

卸売事業者によるECサイトについて詳しくはこちら

仕切り書以外にBtoB取引で発行される書類と各種制度

仕切り書以外にも、BtoB取引において発行される書類がいくつかあります。それぞれの書類には役割があり、前述のように仕切り書を流用することで発行できるものもあります。また、書類の発行に関しては様々なルールも存在するので、ここでは書類の種類と書類発行に伴う制度などを見ていきましょう。

見積書
契約や購入を検討している商品やサービスに関して、金額や納期などの条件を提示するために受注側が発行する書類です。発注側は見積書の内容を基に契約条件の交渉を発注先と行い、見積の内容にお互いで合意した後、発注業務に入ります。

発注書(注文書)
商品やサービスの発注・注文時、発注者の意思を明確に提示するために見積書をベースにして発行される書類です。発行に関する義務はないですが、この書類をエビデンスとして発注先に交付し、正式な発注をするという企業が多いです。

発注書ならびに発注作業について詳しくはこちら

発注請書(注文請書)
取引先から発注依頼があった際に、それを承諾することを相手に示すために受注側が発行する書類です。発注書を受けたら必ず発行しなければならないというわけではなく、実際に日本で発行している企業は多くありません。しかし、発行することで取引内容の違いなどによるトラブル発生時、それを解決することに役立てられるので、安心した顧客とのやり取りに繋げられます。

納品書
商品やサービスの納品時に現物と一緒に送付される、納品物や契約内容をしっかりと明記された書類です。こちらも発行に関する法的義務はありませんが、発注通りに納品物が納品されたことを発注者側に確認してもらうために多くの企業が発行しています。

受領書
発注者が発注した商品やサービスを受け取ったことを証明するために発行する書類です。受け渡しという取引において最も重要な部分が完了したことを証明するという点で、非常に重要なものになっています。また企業によっては、受領書が取引先から届かなければ支払いに必要な請求書を発行しないという社内ルールを設けている所もあります。

検収書
発注者が商品やサービスが依頼通りに納品されているかを確認する検収作業を行い、その結果不備や問題がなかったということを示すための書類です。受領書と似たような書類ではありますが、商品やサービスの状態などを確認したことを証明する書類ではない受領書に対して、検収書は基本的に提出後にクレームはつけないということを伝えたことになります。

請求書
商品やサービスを受注した事業者が発注元に対し、受注側が納品物の代金支払いを求める書類です。受注側と発注側で請求が発生する取引があったことを示す書類になっており、支払いがない場合に請求書が証拠になることもあるため、受注側はしっかりと発行することが大切です。

領収書
受領書や検収書同様に「受け取った」ことを証明する書類ですが、領収書は受注者が発注・注文元から代金を受け取ったことを証明するために発行されています。こちらに関しては、代金を支払った者から発行の請求があれば発行しなければならないという義務が発生するという特徴があります。

また代金を支払ったことを証明するための書類であるため、企業の経費精算や個人事業主が確定申告時を行う際には領収書が必要です。

改正により注目が集まる電子帳簿保存法

電子帳簿保存法(以下:電帳法)は、本来ならば紙による保存が義務付けられている国税に関する帳簿書類を情報化社会への対応や、納税者の書類の保存に対する負荷を減らすことを目的に、電子データとして保存することを認める法律です。これまでも何度か電帳法の改正は行われてきましたが、2022年1月に施行された改正電帳法において電子取引に関わるデータ保存に関して大きな変更があったため注目が集まっています。

電帳法における電子取引とは、ECサイトやEDI・WEB EDI、電子メール、複合機やPCでのFAX受信などが該当します。今回の改正では見積書、領収書、請求書といった電子取引の中でやり取りされる取引情報を電子データとして保存することを義務付けられることになりました。これにより、24年1月からは記のような方法でデータの保存を行う必要があります。

改善防止のための措置をとる
⇒「タイムスタンプ付与」や「履歴が残るシステムでの授受・保存」といった方法以外にも「改ざん防⽌のための事務処理規程を定めて守る」でも構いません

「⽇付・⾦額・取引先」で検索できるようにする
⇒専⽤システムを導⼊していなくても、@索引簿を作成する方法や、A規則的なファイル名を設定する方法でも対応が可能
※2年(期)前の売上が 1,000 万円以下であり、税務調査の際にデータのダウンロードの求め(税務職員への提示等)に対応できる場合には、検索機能の確保は不要です

ディスプレイ・プリンタ等を備え付ける

引用:国税局 電子帳簿保存法 電子商取引関係 改正に関するパンフレット

導入により控除が受けられるインボイス制度

2023年10月より消費税の仕入税額控除の新方式として、インボイス制度(適格請求書等保存方式)が施行されます。この制度により、事業者が仕入れなどの取引に関して購入日、購入先、商品、購入金額、消費税の額や税率を明確にインボイス(適格請求書)として記録しておくことで、取引先が仕入税額の控除を受けられるようになります。
インボイスを交付するためには、交付する事業者が登録申請を行い国税庁より登録を受けた「適格請求書発行事業者」のみに限られており、23年10月の施行時からの対応をするためには、23年3月末までに申請が必要です。

またインボイス制度を登録することで、売り手と買い手それぞれに下記のようなことが求められます。

売り手
買い手である取引先からインボイスの交付を求められた際は、インボイスを交付する義務が発生します。また、交付したインボイスは写しを保存する必要があります。

買い手
仕入れ税額の控除を受けるために、交付されたインボイスの保存が必要です。また、買い手は自ら作成した仕入明細書などでインボイスに記載が必要な項目を記載して、取引相手の確認を受けた上で保存すれば、控除適用を受けることもできます。

加えて登録を受けるかどうかは事業者の任意なので、下記のような受けた場合と受けなかった場合の違いを踏まえて検討しましょう。

  • 登録を受けた場合、課税事業者として消費税の申告が必要です
  • 登録を受けない場合はインボイスを交付できませんが、課税事業者となる必要はありません。なお、売上先は、経過措置期間は仕入税額の一部が控除できます(経過措置終了後は控除できません)
  • 必要に応じて、取引先(売上先や仕入先)と取引条件見直しの相談など検討しましょう。取引先から相談を受ける場合もあります。

BtoB ECシステムでできること

近年企業のDX化や、新型コロナウイルスによる社会情勢の変化などをきっかけに、ECサイトを活用してBtoB取引を展開する事業者が増えています。このようにBtoB ECサイトの需要が高まっていることもあり、法人間取引に必要な要素を標準機能として搭載しているBtoB向けのECシステムも多く誕生しています。

中でも業界実績No.1のecbeing BtoBでは、顧客は見積の発行をECサイト上から依頼し、マイページ上から確認・出力、さらには価格交渉まで行うことができます。また、基幹システムの得意先情報と連携することで、顧客ごとに細かな仕切り価格を設定することも可能です。

ecbeing BtoBについて詳しくはこちら

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ecbeing BtoBの事例

即時の見積発行を実現【アマノ株式会社様】
タイムカードなどのオフィス用品や、オフィス家電などを取り扱う「AMANOオンラインショップ」では、ECサイト上から即時で見積書を作成できる仕組みを導入しています。見積依頼時に発生していた発注先とのやり取りを省いて、従来発生していた手間や時間を省略させることができるようになりました。

アマノ様の詳しい事例はこちら

仕切り価格の見える化を実現し、問い合わせ数を削減【イシグロ株式会社様】
基幹システムとの連携により顧客に合わせた仕切り価格を設定し、顧客がサイト内で販売価格を確認することができるようになりました。その結果、価格に関する顧客からの問い合わせ数の削減という面でも貢献しました。

イシグロ様の詳しい事例はこちら

まとめ

BtoB取引では様々な書類の発行や、取引先に合わせた価格の設定が必要です。また、法律などのルールに従う必要もあるなど、従来のやり方で業務を回す点で限界もあるため、BtoB取引もECに移行している企業も増え始めております。今後BtoB向けの取引を行う仕組みを検討する際は今回の記事などを参考にしながら、自社で行いたいことを考えてみてください。




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