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    営業の業務負荷を軽減するBtoB ECで特注加工製品の受注を効率化
    MONOVATE(旧:日東金属工業)が実現した受注システムの新しい使い方とは

営業の業務負荷を軽減するBtoB ECで特注加工製品の受注を効率化
MONOVATE(旧:日東金属工業)が実現した受注システムの新しい使い方とは

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公開日:

持続可能な社会の実現のため化学技術の可能性に挑戦することを理念に掲げる林純薬工業は、幅広い分野の試験研究をサポートする試薬化成品の製造や電子デバイス産業に貢献する電子材料の製造を軸に展開。この度、試薬化成品を販売するECサイトをリニューアル構築いたしました。

今回は、林純薬工業のECサイト「試薬ダイレクト」について、ASPカートからのリニューアルの背景やecbeingを選定していただいた理由、用意した機能やその効果などについて林純薬工業株式会社 試薬化成品部 デジタルマーケティンググループ グループ長 田中 奈々氏、同グループ 大西 淳一氏、山下 幸宏氏にお話を伺いました。

業界/業種
工業用ステンレス製機器 製造業
運用形態
オープン型(半クローズ型)
導入ソリューション
ecbeing BtoB
目的/課題
・売上増加のための営業の業務負荷を軽減したい。
技術力や対応力を顧客に表現したい。
導入効果
・営業が対応していたカスタマイズ内容のヒアリングをBtoB ECで対応可能に。
・簡単に情報の掲載、更新がおこなえるサイトで技術力や対応力を自由に表現。

モノづくり開発企業を企業コンセプトに、世の中で唯一(ユニーク)の価値を作り続けるMONOVATE(旧:日東金属工業)は製薬、化粧品、食品、半導体など様々な業界の生産現場の課題を解決するステンレス容器を製造しています。

今回は、MONOVATE株式会社が運営するBtoB ECサイトについて、新規構築の背景やecbeingを選定していただいた理由、施策やその効果などについてMONOVATE株式会社 技術部 企画課 根岸 慧氏、MONOVATE株式会社 技術部 企画課 園原 譲氏、MONOVATE株式会社 技術部 企画課 課長 赤間 龍氏 にお話を伺いました。

MONOVATE株式会社(旧:日東金属工業株式会社) 基本情報

<社名>
MONOVATE株式会社
<創業>
1957年
<資本金>
3,200万円
<事業内容>
工業用ステンレス製容器 製造・販売

MONOVATE ECトップページ

メーカーの強みを活かせるECサイトを新規構築

代理店やAmazonでの販売もおこなっている中、新たに自社ECサイトを構築するに至った背景とは?

園原氏:大きく2つの目的のため、ECサイトを構築するに至りました。

1つ目は売上の底上げをおこなうことです。
これまでは、MONOVATEの営業がお客様より受注し直接エンドユーザー様に販売をおこなう形態と、販売代理店様やAmazon様を介して商品を販売する形態をとっていました。メーカー直販は基本的に在庫切れが発生せず、代理店様やAmazon様からの販売と比べて機会損失が少ないものの、弊社の製品の特性も相まって営業への負担が大きくなかなか売上を伸ばしにくい状況にありました。
そこで営業がおこなっていた受注業務の大半を担うことが可能なECサイトを構築し、売り上げの底上げを狙いました。

もう1つはMONOVATEの持つ高い技術力や対応力をサイト上で表現し、MONOVATEであればお客様の抱える課題を解決できるということを周知するためです。
弊社のお客様は製薬業界や化粧品業界、食品業界、半導体業界など幅広い業界にいらっしゃり、それぞれの現場で個別の課題を抱えています。販売している製品は、あらかじめ弊社で用意した型版どおりに製造する製品と、お客様にあわせてカスタマイズをおこなう製品の2つのパターンがありますが、個別の課題を抱えていることから大半のお客様がカスタマイズをおこなわれます。
お客様は本当に課題を解決できる製品なのかを購入前に慎重に検討するため、技術力や対応力を自由に表現でき、そこから製品の発注までをおこなえる自社のECサイトが必要だと考え構築に至りました。

ECサイト構築にecbeingを採用いただいた決め手は何だったのでしょうか?

園原氏:社内でECサイトの仕様が固まり、構築を依頼するために何社かのベンダー様にお声がけしたところ、我々が必須とする要望を叶えられるのがecbeingさんだけだったからです。

今回の新規構築では細かな部分まで詳細に仕様を固め、かなりボリュームのある内容のECサイトになることが決まりました。その中でどうしても外すことのできない機能として、営業の業務負荷軽減にもつながるカスタマイズ製品の受注効率化機能がありました。ecbeingさん以外では、例えカスタマイズをおこなったとしてもこの受注機能を含めたいくつかの機能を諦めざるを得ず、ecbeingさん以外を採用することは出来ませんでした。
加えて、大手・中堅企業に対しての多数の導入実績やMONOVATEのビジネスに対する理解力なども合わさり、企業内の我々以外の者からの理解も得られ、実際にecbeingさんに構築を依頼することとなりました。

サイト上にないカスタマイズ要件も相談いただける環境づくり

どのようにして多様な業種のお客様がそれぞれの課題を解決できる製品までたどり着けるようにしていますか?

根岸氏:お客様の需要を理解した検索軸を用意することで製品の検索性を向上させています。

弊社の製品は簡単に説明するとお鍋で、製品ごとの違いはあるもののサイトに表示されるサムネイルからは簡単に判別がつかないものも多くあります。そのため、おおもとの利用目的におけるカテゴリ分けや、どういう課題の解決を想定した製品なのか、業界ごとにどんな製品が採用されているのかなどの軸から検索できるようにしています。

お客様の業界から探せる検索軸

また、サイトに訪れるお客様は「こういう容器が欲しい」と考えているのではなく、何かを温めたいや、混ぜたい、もしくは既に所有している機材に特定の機能を付与したいなどの「こういうことをやりたい」といった考えの方が多いです。

すべての訴求をサイト上でおこなうことは難しいですが、様々な検索軸から製品を閲覧いただいたあとに、さらにそこから加工オプションやカスタマイズ事例を確認いただくことで自分たちの抱える特有の課題であっても解決できるかもしれないと思っていただき、サイト上にないカスタマイズ要望であってもご相談いただけるようにもしています。

製品の図面や証明書をサイト上からダウンロード可能にしたことの狙いはどういったものでしょうか。

根岸氏:営業の業務負荷軽減のため、図面を通してお客様との意思疎通を効率化することを目的にサイト上からPDFやCADデータ形式などの図面をダウンロードできるようにしています。
これまではカスタマイズをしたいというお客様には営業がコンタクトを取り、1から対応していたのですが、それでは営業に負荷がかかりすぎていました。営業がおこなう業務には、お客様が製品に対してどのようなカスタマイズをおこないたいかをヒアリングするものがあり、この部分をECサイトでも対応できるようにすることで、営業の業務負荷軽減が実現しました。

あわせてお問い合わせフォームの改善として画像やPDFなどを添付可能にすることで、お客様にはお問い合わせの段階から、ダウンロードした図面に「ここにノズルを付け足したい」「ここの取っ手はこういう形にしたい」「高さは何センチにしたい」などの要望を書き加えたものをフォーム上でお送りいただけるようになり、ECサイトが営業の代わりをこなすシステムとして活躍させることができています。

根岸氏:また、証明書は容器の材料や品質の担保が求められる薬品業界などに向け、都度お問い合わせいただくことなくダウンロード可能にすることで、お問い合わせに対するお客様側と弊社側の工数削減を狙いました。お客様によっては全ての製品の証明書が必要ということもあるため、かなりの工数の削減になるだけでなく、MONOVATEのECサイトであればいつでも簡単に証明書をダウンロードできると思っていただくことで次回以降も継続して利用いただけるようになると考えています。

製品を受注するBtoB ECサイトが企業認知の向上にも

ECサイト上で技術コラムや動画コンテンツを掲載している意図はなんでしょうか。

根岸氏:課題を抱えているお客様は、具体的な製品を軸に探しているのではなく、課題を解決する方法から探していることが多いため、そういった方がWebで情報収集をする最初の段階で弊社のサイトに訪れていただけるきっかけづくりとして技術コラムを掲載しています。実際にサイトへの流入は技術コラムからのものが多く、MONOVATEの認知拡大にも役立っています。

動画コンテンツは、製品をしっかりとお客様に伝えるうえで文字だけでは伝えきれない部分を伝えきるために掲載しています。例えば「泡立ちにくい撹拌機」と文字で伝えたとしても、それがどの程度泡立ちにくいのかは受け取る側の想像に任せるしかありません。しかし、動画コンテンツとあわせて案内すれば泡立ちにくさは正しく伝わり、お客様も本当にこの製品は大丈夫なのかと不安を抱えることなく製品を選ぶことができます。

技術コラムと動画コンテンツは、どちらもお客様の課題を解決できると伝えるための重要なものですので、品質にこだわりながら我々自身で制作しています。

ECサイトを構築するうえで苦労したことはありましたか?

園原氏:営業フローを社内で整理することが大変でした。原則は売掛処理をおこなっていたので、ECサイト構築後の前払いに対応できるように、問い合わせ発生から見積依頼、納品、支払いまでのフローを見直しました。

それ以外はほとんどスムーズに進められました。こういうことをやりたいですと相談すると、他社だとこういうやり方をやっていると教えていただいたり、ecbeingさんが経験豊富なこともあり「ああこのパターンね」で片付いてしまったりすることばかりでした。

お問い合わせの質の向上で営業が対応していたヒアリングが半自動化

ECサイト構築で得られた効果について教えてください。

園原氏:ECサイトの構築前も製品情報はWebサイトで管理していたのですが、大量のコンテンツを効率的に管理出来ていない問題やセキュリティの懸念がありました。ecbeingさんの構築してくださったECサイトは強固で使いやすいプラットフォームですので、日々の運用面では更新作業が楽になりコンテンツ制作のコストを削減できるなど、EC機能以外でもあきらかに以前より良くなった部分がばかりです。

根岸氏:お問い合わせの質が変わり、営業の負荷軽減を実現できたことも効果の一つです。今までは漠然とした質問でお問い合わせをしてきていたものが、この型番でこのカスタマイズをしたい、高さは何センチで容量も何リットルに変えたい、とWebサイトの内容に沿って問い合わせをしていただけ、カスタマイズ内容の把握という第一ステップを効率的に対応できるようになりました。

赤間氏:以前のWebサイトはどんな製品を取り扱っているのかがわかりづらく、この機能が搭載された製品はあるのかなど、お客様に伝えなければいけない情報が伝わっていない状態でした。今回、デザイン面で優れたECサイトを構築していただいたことで検索性が上がり、お客様が求める製品まですぐに辿り着けるようになりました。

今後の展望について教えてください。

園原氏:ECサイト上の売上、受注件数、販売単価を今以上に上げていくよりも、これまで拾えていなかった完全オーダーメイドの相談をいかに増やせるかというフェーズに入っています。そのためにどういう機能が必要で、どういう見せ方をするのが最適かを考えECサイトに反映させられるようにしていくのが今後の課題であり取り組んでいくべきことです。

根岸氏:社内の業務システムはまだ古いものを利用しているため、ECサイトと連携できていない部分があります。今後こういった部分をecbeingと連携することで受注から発送までの自動化などを実現していく予定です。

赤間氏:お客様の中には、業務の都合上、同じ製品を継続して購入し続ける方もいらっしゃいます。そういう方はメーカーに在庫があることを重視されるので、在庫管理システムと連携することでリアルタイムに在庫を表示できるようにし、競合に優位性をもって戦えるようにしていきたいです。

ECサイトを検討されている方へ一言お願いします。

園原氏:ECサイトを構築するとなった当初、ecbeingさん以外を検討したこともありました。しかし、おなじくECサイトを担当されている別会社の方から構築の難易度やセキュリティ面からしっかりとしたプロに任せた方がよいとアドバイスをいただき、ecbeingさん検討し始めたという背景もあります。 年々セキュリティの意識が高まってきている中、強固なプラットフォームを持っていること、多数のECサイト構築実績から高い対応力をもつことから、ECサイトの構築をどこにお願いすればいいかともし相談されれば、ecbeingさんしかないとはっきり申し上げます。

根岸氏:これまでWebサイトの引っ越しを何度かしてきた経験から、セキュリティへの不安や大量の情報の移行についての不安はありました。結果としていずれも無事に解決し、今ではちょっと大きな規模のサイトを構築するのであれば経験豊富なecbeingさんにお願いするのが一番だと思っています。

赤間氏:これからECサイトを構築する方へのアドバイスとして、早い段階で自分たちのイメージに近いサイトを見つけることが大切です。それをもとにこういうことをやりたい、ああいうことをやりたいと打ち合わせをおこなうことでイメージの共有がしっかりとおこなえるので、限られた工数を無駄に使うことや不必要なコストをかけることなく理想のECサイトを実現することが可能になると思います。


――
MONOVATE株式会社
技術部 企画課
根岸 慧氏

MONOVATE株式会社
技術部 企画課
園原 譲氏

MONOVATE株式会社
技術部 企画課 課長
赤間 龍氏


MONOVATE様ECサイトはこちら


●取材・文:大川 智暉





  

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