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見積書作成の手間を削減
受発注のハードルを下げるBtoB ECの見積機能
見積書作成の手間を削減し、受発注をスムーズにするBtoB ECの見積機能を解説。見積依頼・自動発行・承認から発注までの流れ、見積自動化の算出根拠の示し方、導入事例を、受発注担当者・営業管理者向けにまとめました。
サクッと理解!本記事の要点まとめ
BtoB ECの見積機能とは何ですか?
取引先がECサイト上で商品と数量を選ぶだけで、その取引先に適用される単価や条件で見積書を作成・発行し、そのまま発注まで進められる機能です。見積依頼への回答や、取引先の社内承認を経てから発注する流れに対応したものもあります。
BtoB ECの見積機能にはどんな種類がありますか?
主に、取引先が自分で見積書を即時に発行する「即時発行型」、取引先の見積依頼に売り手が回答する「依頼・回答型」、承認を経てから発注する「承認フロー型」の3つがあります。規格品は即時発行型、特注品は依頼・回答型というように組み合わせて使うのが一般的です。
見積もりを自動化した場合、金額の根拠はどう示せますか?
取引先別単価や掛け率、数量割引、キャンペーン価格など、どの条件を適用したかを明細ごとに残し、有効期限や前提条件も見積書に明記します。あわせて基幹システムと価格計算をそろえておくことで、見積と請求の金額のずれを防ぎ、金額の根拠を説明しやすくなります。
見積もりはすべて自動化できますか?
価格のルールが決まっている規格品の見積は自動化しやすい一方、特別な値引きや特注品の価格は人の判断が必要です。システムが自動で算出した価格を担当者が確認してから回答するなど、自動化する範囲と人が判断する範囲を分けて設計するのが現実的です。
見積機能を導入する前に準備すべきことは何ですか?
取引先別の単価や掛け率などの価格マスタを整備し、価格をどの画面で表示するか、見積の有効期限や価格改定時の扱い、承認のルールを決めておくことが重要です。あわせて、基幹システムと価格・在庫・受注のデータをどう連携するかも検討します。
見積書作成の手間が削減可能
BtoB EC構築プラットフォームecbeing BtoB
BtoB ECの見積機能とは、取引先がECサイト上で商品と数量を選ぶだけで、その取引先に適用される単価や条件で見積書を作成・発行し、そのまま発注まで進められる機能です。見積依頼への回答や、取引先の社内承認を経てから発注する流れに対応したものもあります。
BtoB取引では、取引先ごとに単価や掛け率が異なり、数量や納期によっても価格が変わるため、見積書の作成に多くの手間がかかります。Excelでの作成やFAX・メールでのやり取りが中心のままでは、回答に時間がかかるだけでなく、転記ミスや担当者による対応のばらつきも起こりがちです。
本記事では、見積書作成の手間を削減し、受発注をスムーズにするBtoB ECの見積機能について、機能の型とできること、見積もりから発注までの流れ、そして見積もりを自動化したときに金額の根拠をどう示すかを中心に、導入時の注意点や実際の導入事例までをわかりやすく解説します。
BtoB ECの見積機能とは
BtoB ECの見積機能は、法人間取引で欠かせない「見積」の業務を、ECサイト上で完結できるようにする機能です。一般的な通販サイトのように全員に同じ価格を表示するのではなく、ログインした取引先ごとに、その取引先との契約に沿った単価・掛け率・数量条件を自動で当てはめて見積書を作成します。
作成した見積書はPDFなどで出力して社内の稟議に使えるほか、内容をそのまま注文に切り替えられるため、見積と発注の間で同じ内容を入力し直す必要がありません。営業担当者が個別に対応しなければ難しかった見積も、あらかじめ価格のルールを設定しておくことで、ECサイトが24時間いつでも対応できるようになります。
BtoB取引で見積書が必要になる理由
BtoB取引で見積書が求められるのは、主に次のような理由からです。
- ・社内の稟議・承認に使うため:購入する側の企業では、一定金額以上の購入に上長や購買部門の承認が必要なことが多く、その根拠資料として見積書が求められます。
- ・取引先ごとに価格が違うため:取引量や契約内容によって単価や掛け率が異なり、数量やオプション、配送条件によっても金額が変わるため、「その取引先にとっての正しい金額」を示す必要があります。
- ・複数社の価格を比べるため:相見積もりをとって、価格や納期、条件を比較してから発注先を決める企業も少なくありません。
- ・取引条件を書面で残すため:有効期限や納期、支払条件などを事前に明示しておくことで、発注後の行き違いを防げます。
一方で、見積書をExcelで作成し、FAXやメールで送る運用では、価格表の確認や計算、転記に時間がかかります。担当者が不在だと回答が遅れたり、担当者によって見積の内容にばらつきが出たりすることも、よくある課題です。
【比較表】見積書作成の手間を削減する3つの方法
見積書作成の手間を削減する方法には、大きく分けて次の3つがあります。それぞれ得意なことが異なるため、自社の取引の形に合わせて選ぶことが大切です。
| 方法 | 見積書テンプレート(Excelなど) | 見積作成ソフト・自動化ツール | BtoB ECの見積機能 |
| 見積書を作る人 | 売り手の担当者 | 売り手の担当者 | 取引先自身(依頼に売り手が回答する形も可能) |
| 価格の正確さ | 価格表の確認・入力は手作業のため、ミスが起こりやすい | 単価マスタや計算式を登録しておけば、計算ミスを減らせる | 取引先ごとの単価・掛け率などを自動で反映できる |
| 発注へのつながり | 注文書を別途受け取り、改めて入力が必要 | 受注システムとの連携は製品によって異なる | 見積内容をそのまま注文に切り替えられる |
| 向いているケース | 見積の件数が少なく、まずはフォーマットを統一したい場合 | 社内で作成する見積の件数が多く、特注品の積算が多い場合 | 取引先の数や見積の件数が多く、見積から発注までをまとめて効率化したい場合 |
テンプレートや見積作成ソフトは「売り手の社内での作成の手間」を減らす方法です。これに対してBtoB ECの見積機能は、取引先自身が見積を取得し、そのまま発注まで進められるため、見積の作成だけでなく、受け渡しや注文の受け付け、受注データの入力までをまとめて効率化できる点が大きな違いです。
BtoB ECの見積機能の3つの型
ひとくちに「見積機能」といっても、誰が見積書を作り、誰が承認するかによって、大きく次の3つの型に分けられます。必要な機能や向いている商材が異なるため、まずは自社の取引がどの型にあてはまるかを整理しましょう。
| 型 | 流れ | 向いている商材・取引 |
| 即時発行型 | 取引先が商品と数量を選ぶ → その取引先の単価で見積書を自動発行 → そのまま注文 | 規格品・定番品など、価格のルールが決まっている商品。稟議用に見積書だけが欲しい取引先 |
| 依頼・回答型 | 取引先が見積を依頼 → 売り手が価格・納期を確認して回答 → 回答内容から注文 | 特注品、数量や納期で価格が大きく変わる商品、在庫や仕様の確認が必要な商品 |
| 承認フロー型 | 見積やカートの内容を承認者が確認 → 承認後に発注(取引先側の承認のほか、売り手側の確認を挟む場合も) | 購買のルールが厳しい企業、金額によって決裁者が変わる企業、在庫を確認してから受注を確定したい売り手 |
実際のBtoB ECサイトでは、これらを組み合わせて使うのが一般的です。例えば、規格品は即時発行型で自動化し、特注品は依頼・回答型で担当者が対応するといった使い分けをすることで、自動化できる見積は自動化しつつ、人の判断が必要な見積にも対応できます。
BtoB ECの見積機能でできること
BtoB ECの見積機能には、主に次のような機能があります。どこまでを標準機能で備え、どこからをカスタマイズで対応するかはシステムによって異なるため、導入を検討する際は、自社に必要な機能を一覧にして確認することをおすすめします。
| 機能 | 内容 |
| 見積書の自動発行 | カートに入れた商品と数量から見積書を自動で作成し、PDFなどで出力する |
| 取引先別の価格反映 | 取引先ごとの単価、ランク別の掛け率、数量に応じた割引、キャンペーン価格などを自動で当てはめる |
| 見積依頼・回答 | 取引先からの見積依頼に対して、売り手が価格や納期を入力して回答する |
| 有効期限・再見積 | 見積に有効期限を設定し、期限が切れた見積は再見積を依頼できるようにする |
| 見積からの注文 | 見積の内容をそのまま注文に切り替え、再入力の手間とミスをなくす |
| 見積履歴 | 過去の見積を検索・確認し、同じ内容で再度見積や注文ができる |
| 承認フロー | 金額などの条件に応じて承認者を設定し、承認された見積・注文だけを発注・受注につなげる |
| 営業担当者の代理見積 | 営業担当者が取引先に代わってログインし、見積の作成や注文を代行する |
| 基幹システム連携 | 価格・在庫・見積・受注のデータを基幹システムとやり取りし、二重管理をなくす |
見積もりから発注までの流れ
BtoB ECの見積機能を使った場合の、見積もりから発注・請求までの一般的な流れは次のとおりです。ECサイトが自動で行うことと、人が行うことを分けて整理すると、どこが効率化されるのかがわかりやすくなります。
| ステップ | ECサイトが自動で行うこと | 人が行うこと |
| 1.商品を選ぶ | 取引先ごとに取り扱える商品と、その取引先向けの価格・在庫を表示する | 取引先が商品と数量を選び、カートに入れる |
| 2.見積を作成・発行する | 適用する単価・掛け率・送料などを計算し、見積書を作成する(依頼・回答型の場合は依頼を受け付ける) | 依頼・回答型の場合は、売り手の担当者が価格や納期を確認して回答する |
| 3.社内で承認する | 見積書をPDFで出力する。承認フローがある場合は承認者に通知する | 取引先の担当者が稟議を上げ、承認者が内容を確認する |
| 4.見積から注文する | 見積の内容をそのまま注文データに切り替える | 取引先が有効期限内に注文を確定する |
| 5.受注・出荷する | 受注データを基幹システムに連携し、出荷の状況を取引先に知らせる | 売り手が在庫の引き当てや出荷の手配を行う(自動化している場合もある) |
| 6.請求する | 受注・出荷のデータをもとに請求データを作成する | 締めや入金の確認を行う |
このように、見積から注文、受注、請求までが一つのデータでつながるため、見積書の内容を注文書や受注伝票に入力し直す作業がなくなり、二重入力によるミスも防げます。受発注業務全体の効率化については、受発注システムの比較方法の記事もあわせてご覧ください。
見積もり自動化の仕組みと算出根拠
見積もりを自動化するうえで多くの企業が気にするのが、「システムが出した金額は本当に正しいのか」「取引先から金額の根拠を聞かれたときに説明できるのか」という点です。ここでは、自動見積の金額がどのように決まり、その根拠をどう残せばよいのかを解説します。
自動見積の金額を決める要素
BtoB ECの自動見積は、あらかじめ登録した価格のルールに沿って金額を計算します。主な要素は次のとおりです。
| 要素 | 内容・例 |
| 基本単価 | 商品マスタに登録された標準価格 |
| 取引先別の条件 | 取引先ごとに個別に決めた単価、取引先ランクごとの掛け率 |
| 数量の条件 | 注文数量に応じて単価が段階的に下がる数量割引(数量スライド) |
| 期間の条件 | 期間限定のキャンペーン価格、価格改定日をまたぐ場合の新旧価格 |
| 構成・オプション | 本体とオプションの組み合わせ、セット商品の構成 |
| 付帯費用 | 送料・運賃(地域・重量・サイズ別)、手数料、梱包・設置などの費用 |
基本的な計算式は「基本単価(または取引先別単価)×掛け率×数量+付帯費用」で、ここにキャンペーンや数量割引などの条件を、決められた優先順位で当てはめていきます。複数の条件が重なったときに、どの条件を優先するかを事前に決めておくことが、正しい金額を出すためのポイントです。
算出根拠を見積書に残す・見せる方法
自動で作成した見積でも、次のような工夫をすることで、取引先にも社内にも金額の根拠を説明しやすくなります。
- ・明細ごとに適用した条件を表示する:標準価格、適用した掛け率や取引先別単価、数量割引、キャンペーンの有無などを明細に残します。
- ・前提条件と有効期限を明記する:納期、数量、配送条件、支払条件など、金額の前提となる条件と、見積の有効期限を記載します。
- ・見積番号と履歴を残す:見積番号をもとに、いつ・誰に・どの条件で見積を出したかを後から確認できるようにします。
- ・価格マスタの更新履歴を管理する:単価や掛け率を誰がいつ変更したかを記録しておくと、過去の見積の金額も説明できます。
金額の根拠が見積書に残っていれば、取引先は社内の稟議を通しやすくなり、売り手側も問い合わせへの回答や、価格の見直しの検討がしやすくなります。
自動化する範囲と人が判断する範囲
見積もりの自動化は、すべての見積をシステムに任せることではありません。自動化に向いている見積と、人が判断すべき見積を分けて設計することが、失敗しないためのポイントです。
- ・自動化しやすいもの:価格のルールが決まっている規格品・定番品の価格計算、見積書の作成・発行、見積から注文への切り替え
- ・人が判断すべきもの:大口案件や競合対策のための特別な値引き、仕様が案件ごとに変わる特注品の価格、納期や調達のリスクを織り込んだ価格
- ・現実的な形:システムが価格を自動で算出し、担当者が内容を確認してから回答する
例えば、後ほど紹介するヤンマーエネルギーシステム株式会社様では、仕様がほぼ変わらない空調製品のパーツは見積回答から注文までを自動化し、一物件ごとに仕様が異なる発電製品のパーツは、基幹システムで算出した価格を担当者が確認してから回答する流れにしています。商品の特性に合わせて自動化の範囲を決めることで、スピードと正確さを両立できます。
基幹システムと価格計算をそろえる
見積の金額の根拠として最も重要なのが、見積・注文・請求の金額が一致していることです。BtoB ECの見積と、基幹システムで作成する請求書の金額が食い違うと、取引先からの信頼を損ねるだけでなく、訂正の手間も発生します。
基幹システムと価格計算をそろえる方法には、主に次の2つがあります。
- ・基幹システムで計算した価格を受け取る:見積のたびに基幹システムで価格を算出し、その結果をECサイトに表示する方法です。計算ロジックを一か所で管理できます。
- ・基幹システムと同じ計算ロジックをEC側に持つ:価格データをECサイトに連携し、基幹システムと同じ計算をEC側で行う方法です。基幹システムへの問い合わせが減るため、表示の速さを保ちやすくなります。
どちらの方法を選ぶかは、価格体系の複雑さや見積の件数、基幹システム側の対応状況によって変わります。基幹システムとの連携方法については、ECと基幹システムの連携方法の記事で詳しく解説しています。

電子帳簿保存法・インボイス制度との関係
見積を電子化する際には、法令への対応も確認しておきましょう。
- ・電子帳簿保存法:ECサイトやメールなどの電子データでやり取りした見積書は、電子帳簿保存法の「電子取引」にあたり、原則として電子データのまま保存する必要があります。検索できる状態で保存できるよう、見積履歴の保存期間や出力方法を確認しておくと安心です。
- ・インボイス制度:見積書そのものは適格請求書(インボイス)ではありませんが、請求書と同じ税率区分や端数処理のルールで計算しておくと、見積と請求の金額に差が出にくくなります。
具体的な保存要件や記載事項は、国税庁が公表している最新の情報をご確認ください。
BtoB ECの見積機能で受発注の手間を削減できる5つのメリット
BtoB ECの見積機能を導入すると、見積書作成の手間を削減できるだけでなく、見積から発注・受注までの受発注業務全体がスムーズになります。売り手と取引先の双方にとっての主なメリットは次のとおりです。
見積回答が早くなり、発注のハードルが下がる
取引先は、営業時間や担当者の都合に左右されず、必要なときにすぐ自社向けの価格で見積を取得できます。価格がわかるまで待つ必要がなくなるため、稟議や発注の判断を早く進められ、商談のスピードも上がります。「見積を依頼するのが面倒」「回答を待つ間に他社に決めてしまう」といった機会損失を減らせる点も、売り手にとっての大きなメリットです。
転記ミス・計算ミスを防げる
価格表の確認や計算、見積書から注文書・受注伝票への転記を手作業で行うと、どうしてもミスが起こります。見積機能では、登録した価格のルールに沿って自動で計算し、見積の内容をそのまま注文に引き継ぐため、計算ミスや転記ミスによる訂正・クレームを減らせます。
営業・営業事務の負担を減らし、属人化を解消できる
定型的な見積をECサイトが担うことで、営業担当者や営業事務は、特注品の見積や提案活動、新規顧客の開拓といった付加価値の高い業務に時間を使えるようになります。また、価格のルールがシステムに登録されるため、「この取引先の価格はベテラン担当者しかわからない」といった属人化の解消にもつながります。
見積データを蓄積し、営業や価格戦略に活かせる
ECサイト上の見積はすべてデータとして残るため、どの取引先がどの商品を検討しているのか、見積から注文につながらなかった案件はどれか、といった情報を把握できます。見積だけで注文に至っていない案件への営業フォローや、価格設定の見直しにも活用できます。
新規顧客からの見積依頼を獲得できる
会員でなくても商品を閲覧できるオープン型のBtoB ECサイトでは、見積機能が新規顧客との接点にもなります。Webで商品を探している企業が、そのままECサイトから見積を依頼できるようにすることで、これまで接点のなかった企業からの引き合いを獲得できます。
見積機能を導入する際の注意点
BtoB ECの見積機能を効果的に活用するために、導入前に次の点を確認しておきましょう。
- ・価格マスタを整備する:取引先別の単価や掛け率が、担当者の頭の中や個別のExcelファイルに散らばっている状態では、見積を自動化できません。まずは価格のルールを洗い出し、どのシステムで管理するかを決めます。
- ・価格をどこで見せるかを決める:ログイン前は価格を表示しない、ログイン後は取引先別の価格を表示する、見積を作成するときだけ価格を計算する、など、自社の商習慣とシステムの負荷を踏まえて決めます。
- ・有効期限と価格改定時の扱いを決める:有効期限が切れた見積や、価格改定前の見積から注文された場合にどう扱うかを、事前にルール化しておきます。
- ・承認のルールを決める:取引先側で誰がいくらから承認するのか、売り手側で在庫や与信の確認を挟むのかを整理し、承認フローに反映します。
- ・自動化する商品と人が対応する商品を分ける:最初からすべての見積を自動化しようとせず、規格品から自動化を始め、特注品は依頼・回答型で対応するなど、段階的に進めると失敗が少なくなります。
- ・基幹システムとの連携方法を決める:価格・在庫・受注のデータをどの方向・どの頻度で連携するかを、要件定義の段階で決めておきます。
見積機能が特に役立つ業種・商材
見積機能は、価格の決まり方が複雑な業種や、見積を経てから発注する商習慣が根づいている業種で、特に効果を発揮します。ecbeingでは、こうした業種向けのBtoB ECソリューションもご用意しています。
| 業種 | 見積で求められること | ソリューション |
| 機械・工業用品、鉄鋼 | 品番や仕様が多く、取引先ごとの価格に加えて与信や納期の管理も必要 | 詳しくはこちら |
| 建設、建設資材 | 現場・プロジェクトごとの見積、重量物や長尺物の配送費の計算 | 詳しくはこちら |
| 電材、電子部品 | 案件やBOM(部品表)単位でのまとめた見積、現場直送や分納への対応 | 詳しくはこちら |
| OA機器、家電 | 本体とオプションを組み合わせた構成見積、設置や回収の手配 | 詳しくはこちら |
このほか、補修部品やサービスパーツのように品目数が多く見積依頼が頻繁に発生する商材や、メーカーが販売店向けに取引先別の価格で卸す商材でも、見積機能による効率化の効果が大きくなります。
BtoB ECの見積機能の導入事例
ここでは、ecbeingでBtoB ECサイトを構築し、見積業務の効率化に取り組んだ企業の事例を、見積機能の使い方別にご紹介します。
基幹システムで価格を自動算出し、見積回答を自動化【ヤンマーエネルギーシステム株式会社様】
空調システムや発電システムの開発・製造・販売・保守を手がけるヤンマーエネルギーシステム株式会社様は、全国の支社・支店で行っていたサービスパーツの受発注を本社に集約するため、サービスパーツ専門のBtoB ECサイト「ENEFF-Y(エネフィー)」を構築しました。従来は、取引先がパーツカタログの図面に印をつけてFAXやメールで依頼し、担当者が内容を確認して見積を回答したうえで、正式な注文書を受け取って基幹システムに手入力する、という手間のかかる流れでした。
新しい仕組みでは、パーツカタログサイトで部品を選んでカートに入れると、連携している基幹システムで価格が自動で算出され、見積の内容をECサイト上で確認できます。仕様がほぼ変わらない空調製品のパーツは見積回答から注文までを自動化し、一物件ごとに仕様が異なる発電製品のパーツは、基幹システムで算出した価格を担当者が確認してから回答する流れにしました。商品の特性に合わせて自動化の範囲を分けたことで、取引先からは見積の回答の早さが評価され、社内でも受発注以外のコア業務に集中できるようになっています。

基幹システムと同じ価格計算をECで再現し、見積時に価格を提示【アルパインマーケティング株式会社様】
カーナビゲーションなどの自動車電装品を販売店向けに販売するアルパインマーケティング株式会社様は、FAXや電話が中心だった受注をBtoB ECに移行しました。同社では、基幹システム(SAP)でキャンペーン価格や得意先別価格など複数の価格体系を管理しており、その組み合わせが膨大になることが課題でした。
そこで、価格データをECサイトに連携し、SAPの価格計算ロジックをEC側で再現することで、基幹システムとECサイトで同じ価格計算ができるようにしています。また、画面を開くたびに価格を計算すると処理の負荷が高くなることから、通常の発注画面では価格を表示せず、見積が必要なときにだけ都度計算して見積を発行する仕様を採用しました。従来のFAX注文でも、最終的な伝票に正しい金額が記載されていれば実務上の問題はなかったという商習慣を踏まえ、「どの場面で価格を見せるか」を設計した事例です。

見積依頼から承認・正式受注までをシステム上で完結【株式会社オーディオテクニカ様】
オーディオ製品メーカーの株式会社オーディオテクニカ様では、一部の販売店からの注文を、営業担当者や営業事務が電話・FAX・メールで受け付け、基幹システムに手入力していました。誤字脱字の確認や入力ミスへの対応に時間がかかり、対応の履歴が担当者個人に依存していることも課題でした。
そこで、DXの一環としてクローズド型の法人向けECサイト「Audio-Technica Order System(ATOS)」を新たに構築。得意先からの見積依頼に対し、同社が在庫状況を確認・承認したうえで正式な受注につなげるプロセスを、システム上で完結できるようにしました。担当者ごとに行っていた確認作業を標準化し、出荷できる案件だけを確実に受け付けることで、受注の精度向上と業務負荷の軽減を両立しています。分納にも対応した出荷実績の連携により、得意先は最新の出荷状況をECサイトで確認できます。

オープン型のBtoB ECで、大口案件はカートから見積【三星商事株式会社様】
鋼材や屋根壁材、建材製品などを扱う専門商社の三星商事株式会社様は、販売店やホームセンターでは取り扱いの少ない大型の資材を探している工事業者などに向けて、プロ向け建築資材の販売サイト「PRO資材便」をオープン型のBtoB ECで構築しました。当初は営業部門からの要望である「問い合わせと見積依頼の獲得」を目的としていましたが、直接購入もできるサイトとし、大口案件ではカートから見積もできる機能を搭載することで、両方の目的を実現しています。
また、長さ2mを超える大型の商品は宅配便で出荷できないため、通常の商品とは別の送料体系を設け、都道府県や重量のパターンごとに送料・運賃のテーブルを綿密に作成しました。見積や注文の金額に含まれる配送費を正しく計算できる仕組みを整えたうえで、サイトのオープン後2か月目から売上にも貢献しています。

見積機能を標準搭載したBtoB EC構築プラットフォーム「ecbeing BtoB」
企業間取引に特化したECサイト構築プラットフォーム「ecbeing BtoB」は、1,600サイト以上の導入実績で培ったノウハウをもとに、BtoB ECサイトを構築できます。
見積に関しては、取引先が商品購入画面から自動で見積を発行できる「見積発行機能」、承認を経てから発注につなげる「見積承認フロー」、営業担当者が担当する取引先の注文・見積の履歴を確認したり、代理ログインで取引先に代わって注文したりできる機能などを標準で備えています。取引先別の価格計算の再現や、基幹システムとの連携、業種特有の見積の流れなど、企業ごとに異なる要件にもカスタマイズで柔軟に対応します。料金は料金プランページでご確認いただけます。
\ ecbeing BtoBの標準機能について詳しくはこちら /
詳しくはこちら
まとめ
BtoB ECの見積機能は、取引先ごとの単価や条件で見積書を自動で作成し、そのまま発注までつなげられる仕組みです。見積書作成の手間を削減できるだけでなく、見積の受け渡しや注文の受け付け、受注データの入力まで、受発注業務をまとめて効率化でき、取引先にとっては発注のハードルが下がり、売り手にとってはミスの削減や営業の負担軽減につながります。
導入にあたっては、即時発行型・依頼回答型・承認フロー型のどれが自社の取引に合うかを整理したうえで、価格マスタを整え、自動化する範囲と人が判断する範囲を決めることが大切です。見積書に適用した条件を残し、基幹システムと価格計算をそろえておけば、自動化した見積でも金額の根拠をしっかり説明できます。
弊社ecbeingでは、見積機能を活用したBtoB ECサイトの構築を数多く支援しています。見積業務の効率化やBtoB ECの構築をご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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