
アルパインマーケティングがSAP連携で受注から出荷指示までを完全自動化
〜全社連携による移行施策で、稼働2ヶ月にして受注EC化率99%を実現〜
〜全社連携による移行施策で、稼働2ヶ月にして受注EC化率99%を実現〜
アルパインマーケティング株式会社は、大手電子部品メーカー・アルプスアルパイン株式会社のグループ会社として、カーナビゲーションやカーオーディオをはじめとする自動車電装品(カーエレクトロニクス)製品のマーケティングおよび販売を担う企業です。全国7拠点体制のもと、長年にわたりカーディーラーや販売店とのネットワークを築き、日本のカーエレ市場を牽引してきました。
近年、自動車メーカー各社が車両側の通信システムを強化するなど、カーエレクトロニクスを取り巻く市場環境は変化を続けています。同社ではこうした変化を『すでに起こった未来』として早くから見据え、オリジナルカーブランドの展開や、車両位置情報管理、サブスクリプション型サービスなど、新規事業への転換を積極的に進めてきました。
その一環として、2026年4月に自動車電装品専用のBtoB ECサイト「アルパインカーエレ製品オーダーサイト」を構築しました。
今回は、長年FAXと電話が中心だった受注業務をわずか2ヶ月でほとんどEC化し、浮いた人員を新規事業へと再配置するに至った背景や、基幹システム(SAP)との緊密な連携によるカスタマイズのポイント、そして全社を巻き込んだ切り替え施策について、プロジェクトを推進された同社ご担当者様にお話を伺いました。
・受注業務に従事する人員リソースの新規事業へのシフト
・在庫や納期確認などの、販売店様からのお問い合わせ削減
・稼働からわずか2ヶ月で受注のEC切り替え率99%を達成
・想定より抑えたコストでの導入を実現
アルパインマーケティング株式会社は、大手電子部品メーカー・アルプスアルパイン株式会社のグループ会社として、カーナビゲーションやカーオーディオをはじめとする自動車電装品(カーエレクトロニクス)製品のマーケティングおよび販売を担う企業です。全国7拠点体制のもと、長年にわたりカーディーラーや販売店とのネットワークを築き、日本のカーエレ市場を牽引してきました。
近年、自動車メーカー各社が車両側の通信システムを強化するなど、カーエレクトロニクスを取り巻く市場環境は変化を続けています。同社ではこうした変化を『すでに起こった未来』として早くから見据え、オリジナルカーブランドの展開や、車両位置情報管理、サブスクリプション型サービスなど、新規事業への転換を積極的に進めてきました。
その一環として、2026年4月に自動車電装品専用のBtoB ECサイト「アルパインカーエレ製品オーダーサイト」を構築しました。
今回は、長年FAXと電話が中心だった受注業務をわずか2ヶ月でほとんどEC化し、浮いた人員を新規事業へと再配置するに至った背景や、基幹システム(SAP)との緊密な連携によるカスタマイズのポイント、そして全社を巻き込んだ切り替え施策について、プロジェクトを推進された同社ご担当者様にお話を伺いました。
アルパインマーケティング株式会社 基本情報

「アルパインカーエレ製品オーダーサイト」トップページ
<社名>
アルパインマーケティング株式会社
<設立>
2001年11月16日
<資本金>
3億1,000万円
<株主構成>
アルパイン株式会社100%
<事業内容>
アルプスアルパイン株式会社およびアルパインマーケティング株式会社が開発・生産するカーオーディオ、カーナビゲーションシステム、その他モビリティ関連サービスのマーケティングおよび販売
事業の転換期における新たなチャレンジ
会社のミッション・事業内容と、今回のサイト構築に至る大きな背景についてお聞かせください。
弊社はカーエレクトロニクス製品を主軸に長年事業を展開してまいりましたが、自動車メーカー各社が車両とアフターパーツとの連携を制限する設計を進めたことで、この市場は今後縮小していくことがかなり以前から見えていました。例えば、数年前までは自動車ディーラー様向けをメインに、車種専用大画面モニターなどの魅力的な商品を提供すれば売れる時代でしたが、自動車メーカー側も車載の通信機能を強化し、後付け製品に交換すると車としての機能自体が成立しなくなるような設計にシフトしてきています。この流れは1つのメーカーの努力で覆せるものではなく、好調だった時期からすでに見えていた課題でした。
弊社では「すでに起こった未来」を常に見据え、その未来に向けて早く手を打つという方針のもと、10年ほど前からオリジナルカーブランド「Cal’s Motor(キャルズモーター)」の展開や、行政と連携した配車サービス、車両位置情報管理サービスといった月額課金型のソリューション事業など、カーエレ以外の新規事業に早くから取り組んできました。
昨年4月に現在の社長が就任し、事業構造の転換をさらに加速させるべく、旧来の業務のあり方や、そこに割いている人員体制そのものを見直す方針が示されました。今回のBtoB ECサイト構築は、その一環として位置づけています。
アナログな受注業務の課題
サイト構築前の受注業務には、具体的にどのような課題があったのでしょうか。
全国7拠点(仙台・埼玉・横浜・名古屋・大阪・広島・福岡)に、受注を専任で担当する業務担当(営業アシスタント)が合わせて11名おりました。販売店様からの注文はすべてFAXで受け、それを基幹システムへ転記して受注登録・発注をかけ、納期回答も再びFAXで返すという、非常にアナログなフローです。あわせて在庫や納期についての電話問い合わせにも対応しており、この受注業務だけで1日の勤務時間の7割ほどを費やしている状態でした。11名が1日約6時間をこの業務に充てていたとすると、全社では1日あたり66時間分の工数がかかっていた計算になります。
販売店様の多くがFAXや電話でのやり取りに慣れ親しんだ取引文化であったこともあり、この負荷を軽減しつつ、空いたリソースを新規事業に振り向けられる体制をつくることが急務でした。目的は人員削減ではなく、あくまで業務の効率化によって生まれたリソースを新規事業に活かすことにありました。実際、現在この業務を担当しているのは4名まで絞り込まれ、8時間×4名の32時間ほどに半減しています。空いた人員は、車両位置情報管理サービスの運用や、月額課金型サブスクリプションサービスの顧客管理・入金管理といった新規事業の専任担当へとシフトしました。
システム選定の理由
アルパインマーケティング様は以前よりBtoC向けのECシステムとしてecbeingを別でご利用いただいているかと思いますが、今回のBtoB ECサイト構築にあたり、数あるベンダーの中から再度ecbeingを選んでいただいた理由を教えてください。
別部署でBtoC ECを長くお世話になっていることは把握していましたが、正直なところBtoB領域にも対応されているという印象は当初ありませんでした。改めてWeb検索で情報収集をする中で、ecbeingさんの紹介ページに掲載されていた事例記事の中に、まさに弊社が抱えていたFAX受注の課題と重なる内容のものがあり、「これはうちにぴったりのソリューションだ」と感じたのが最初のきっかけです。この記事に出会っていなければ、そもそも今回のお話がここまでスピーディーに進むこともなかったと思います。
その後、複数社によるコンペを実施しましたが、これまでのBtoC導入における実績や、弊社の事業についてすでにご理解いただいているアドバンテージが大きく、また価格面でも他社と比較して大きな乖離がありませんでした。一方で、スマートフォン向けの機能を主軸に据えた会社や、比較にならないほど高額な見積もりを提示してきた会社もありましたが、最終的にはトータルバランスでecbeingさんに決定しました。
何より弊社のBtoC ECを長年支えていただいてきた実績と、社内事情への理解の速さが決め手になりました。他社の中には、見積もり前の打ち合わせがわずか数時間程度でざっくりとした金額しか提示されないところもあり、後から追加費用が発生するのではという不安もありましたが、その点ecbeingさんは要件を丁寧にヒアリングしてくださったので安心感がありました。
SAP連携によるカスタマイズと価格戦略
SAP等の基幹システムとの連携について、当初から構想されていた仕組みはありますか。
SAPとの連携は必須要件でした。受注登録から出荷指示までを完全に自動で走らせることが目的で、午前中にいただいたご注文は自動的に出荷指示がかかる仕組みにしています。従来はSAPへの受注登録後、担当者が手動で出荷指示を出していたため、ここを完全自動化できたことは大きな効果です。
また、SAPとの連携により在庫数を可能な限りリアルタイムで表示したり、納期回答や出荷連絡メールを自動送信するなど、電話でのお問い合わせを不要にすることで販売店様の業務効率化にも少なからず貢献できているのではないかと考えています。
価格計算については、SAPで管理するキャンペーン価格や得意先別価格など複数の価格体系があり、その組み合わせが膨大になるため、各種価格データをECサイトへ連携し、SAPの価格計算ロジックをEC側で再現する形でカスタマイズを行いました。これにより、SAPとECサイトで同一の価格計算を実現しています。標準機能を7割ほど活用しつつ、カスタマイズの中心はこのSAP連携部分に集約しています。
ログイン後の商品詳細画面でも価格を表示せず、見積もりのタイミングで初めて価格を出す仕様にされていますが、この狙いは。
本来は画面上に価格を表示したかったのですが、都度価格計算が走る仕組みだと処理負荷が高くなってしまうことが分かりました。あらためて考えてみると、これまでのFAX注文でも、発注時点で価格を明示していたわけではなく、最終的な伝票に正しい金額が記載されていれば実務上問題はありません。そのため、通常の発注画面では価格を表示せず、見積もりが必要な場合にのみ都度計算して発行する仕様にしています。
デザインや検索機能でこだわった点はありますか。
デザイン面では大きな作り込みはせず、コーポレートカラーに近い配色にすることで、販売店様に違和感なく馴染んでいただけるようにしました。
力を入れたのは「商品検索」です。カーエレ製品は型番だけでは覚えにくいため、カテゴリーを細かく分けたり、画面サイズや対応車種から商品を探せるようにするなど、現場の使い勝手を重視しました。
またリリース前には主要な販売店様向けに説明会を実施し、そこでいただいたクイックオーダー時の在庫表示や、一括発注CSVへの明細備考欄の追加といったご要望も、可能な範囲でカスタマイズに反映しています。

商品検索画面(カーナビ画面サイズ別)

商品検索画面(対応車種別)
全社を巻き込んだ切り替え施策
業務フローが大きく変わることに対する社内外の反応、切り替えにあたっての工夫についてお聞かせください。
新しい仕組みへの切り替えにあたっては、社内外から使い方に関するお声を多くいただきました。稼働からまだ3ヶ月に満たないため、日々寄せられるお問い合わせに一つひとつ丁寧に対応している段階です。
一方で、切り替え自体は想定より早く進みました。FAXでの注文受付には一定の猶予期間を設けたうえで、期限後は順次EC注文へ一本化していく方針を明確に打ち出したことが大きかったと思います。期限を区切ったことで販売店様・社内双方にとって切り替えの目安がわかりやすくなりました。あわせて、切り替え状況を定期的に確認しながら、営業担当を通じて個別にフォローするというサイクルを継続したことも、スムーズな移行につながっています。経営層からも継続的に進捗を確認いただき、全社一丸となって後押ししてくれたことが大きな支えになりました。結果として、稼働からわずか2ヶ月で受注の切り替え率は99%に達しました。
今後の展望とアドバイス
今後の展望についてお聞かせください。
現在自動受注の対象としているのはカーエレクトロニクス製品のみですが、今後は「ボディキット」と呼ばれる車両外装パーツについても、自動受注の仕組みに乗せていきたいと考えています。塗装工程が入るためリードタイムが長くなるという課題はありますが、今後この領域が事業の主軸になっていくと見込んでいますので、優先度高く取り組んでいくつもりです。
最後に、これからBtoB ECサイトの導入を検討している方へアドバイスをお願いします。
一番お伝えしたいのは「価格の手頃さ」です。カスタマイズを含めても、想定していたよりも抑えた費用で導入することができましたし、パッケージ製品をほぼそのまま活用できるため、構築スピードも早いと感じています。早く、手頃な価格で、それでいて必要な要件をカスタマイズで満たせる。この3点のバランスが取れていることが、BtoB ECサイト導入を検討する企業様にとって重要な判断軸になると思います。
弊社のように、既存の基幹システムとの連携が前提となる場合、パッケージ側にどこまで柔軟性があるかも重要な見極めポイントになります。標準機能で対応できる範囲とカスタマイズが必要な範囲を早い段階で切り分けられたことが、結果的にコストとスピードの両立につながったと感じています。
・BtoC向けアルパイン公式直販サイトはこちら(https://ec.alpine.co.jp/shop/)
・アルパイン公式HPはこちら(https://www.alpine.co.jp/)
・アルパインスタイル ALPINESTYLEはこちら(https://www.alpine-style.jp/)
・Cal’s Motor (キャルズモーター)はこちら(https://cals-motor.jp/)





















