BtoB ECのマーケティング手法は?
集客方法や顧客単価アップの方法を解説!

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BtoBのマーケティングはBtoCと一緒だと思っていませんか?両者のマーケティング手法は大きく異なるため、BtoCと同じやり方ではうまくいかない可能性があります。ただ、BtoBに特化したECマーケティングの手法を紹介する記事は少ないもの。そこで今回の記事では、BtoBのマーケティングの手法や重視すべきポイントをまとめて解説します。

BtoBのマーケティングはBtoCと一緒だと思っていませんか?両者のマーケティング手法は大きく異なるため、BtoCと同じやり方ではうまくいかない可能性があります。
そこで今回の記事では、BtoBのマーケティングの手法や重視すべきポイントをまとめて解説します。


BtoB ECについて


BtoB ECとは?

そもそもBtoB ECとは、企業間での商品やサービスの取引をEC(電子商取引)で行うことを指します。一般的にECサイトと聞いて思い浮かぶものは個人が利用するサイトであり、BtoBのECサイトに触れる機会は多くないかもしれません。
BtoBのECサイトとしては「モノタロウ」や「ASKUL」などが有名です。

BtoB ECについて詳しくはこちら!
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BtoB ECの種類

ひとえにBtoB ECといっても、その形態はさまざまです。ここでは、販売形式という観点から2つの種類に分け、両者の違いについて解説していきます。

・オープン型
オープン型は、文字通り顧客を限定せずに広く商品を販売するタイプのECサイトのことです。この販売形式はBtoCのECサイトと類似しており、利用者によって価格や販売条件などの差異は設けません。オープン型のECサイトは、主に新規顧客の獲得を目的としており、できるだけ多くの人に知ってもらうことが重要になってきます。

・クローズド型
クローズド型はオープン型の反対で、既存顧客に向けた閉鎖的なECサイトのことです。新規顧客の獲得が目的ではないため、ログインしないと商品の情報も見られないものがほとんどです。既存顧客の単価アップなどを主な目的としており、利用者に応じて販売条件などが変化するケースも少なくありません。また、既存の取引をEC化することによる業務効率の改善を目的としてクローズド型のECサイトを導入する企業もあります。

クローズド型サイトについて詳しくはこちら!
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BtoB ECのマーケティングの特徴

BtoB ECについての理解が深まったところで、BtoB ECのマーケティングについて解説していきます。

BtoCマーケティングとの違い

まず理解しておきたいのが、BtoCマーケティングとの違いについてです。両者の違いをわかりやすく表にまとめてみました。

BtoB BtoC
意思決定者の数 多い 少ない(ほとんどが一人)
検討時期 長い 短い
購入単価 高い 低い

表を見れば、BtoBマーケティングはBtoCマーケティングとは違った性質を持っていることがわかるでしょう。特に購入に至るまでのプロセスが大きく異なるため、マーケティング施策を考える際は、BtoBに適したマーケティングを行う必要があります。BtoBにおいては、購入するまでに複数の意思決定者が存在していることがほとんどです。また、購入単価も高いため、慎重に検討を重ねてから購入するのが一般的です。BtoBのECマーケティングについて考えるうえでは、まず両者の違いを頭に入れておく必要があります。

BtoB ECの市場規模

続いて、BtoBのECの市場規模についてです。BtoBのECの市場規模は、BtoCよりもはるかに大きくなっています。経済産業省の商務情報政策局情報経済課が公表している『令和3年度電子商取引に関する市場調査報告書』によれば、2021年のBtoC ECの市場規模は20 兆 6,950 億円なのに対し、BtoB ECの市場規模は372 兆 7,073 億円にものぼります。また、BtoB市場のEC化率は年々増加しており、29.4%だった2017年に比べ、2021年時点では35.6%にもなっています。このことから、今後さらにBtoB ECの市場規模が拡大していくものと予想できます。

参考:令和3年度電子商取引に関する市場調査報告書

BtoB ECのマーケティング手法

続いて、BtoB ECにおけるマーケティング手法を紹介します。なお、ECサイトの性質に応じてとるべき手法も異なるため、オープン型とクローズド型に分けてそれぞれに適した手法をお伝えします。

オープン型 BtoB EC

まず頭に入れておくべきは、オープン型のECサイトは新規顧客の獲得を主たる目的としている、という点です。そのためのアプローチとしては、以下のような手法が効果的です。

-SEOコンテンツの投稿
1つ目は、オウンドメディアでSEO対策を行った記事を定期的に投稿することで、自社の認知度を高めるというアプローチです。この記事でも紹介した通り、オープン型のECサイトにおいては、できるだけ多くの人に認知してもらうことが重要です。検索結果の上位に自社のページが表示されるようになれば、自然と多くの人の目につくようになるでしょう。

-リスティング広告
検索エンジンから自社のサイトにたどり着く人を増やすためには、リスティング広告も有効です。リスティング広告とは、検索結果ページの上部に表示される広告のことです。リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードに基づいて表示される内容が変わります。特定のキーワードに対してリスティング広告をつければ、そのキーワードで検索したユーザーに対して直接アピールできるのです。

-SNS運用
SNSを用いたマーケティングはBtoCでよく行われていますが、BtoB ECでも効果的なアプローチです。SNSをうまく運用できれば、利用者からの信頼を獲得しつつ、新たな層に自社のことを知ってもらうことも可能です。ただし、SNS運用はすぐに結果が出るものではありません。できるだけ多くの人の目に触れるためには、定期的に投稿することが重要です。根気をもって取り組むようにしましょう。

クローズド型 BtoB EC

クローズド型ECサイトの主目的の一つが、既存顧客の客単価アップです。ここからは、客単価アップを実現するための有効なアプローチを紹介していきます。

-クロスセル・アップセル戦略
1つ目はクロスセル・アップセル戦略です。クロスセル戦略とは、利用者が普段購入している商品の関連商品を提案し、追加で購入してもらうことで客単価を上げる戦略のことです。アップセル戦略とは、利用者が普段購入している商品より上位の商品を提案し、購入してもらうことで客単価を上げる戦略です。この2つの戦略を進める際は、顧客情報の収集および分析が重要になってきます。単に追加の商品や上位の商品を提案するだけで購入してもらえるわけではありません。顧客が何を必要としているのかを分析したうえで提案する必要があります。

-メールマガジンの運用
メールマガジンの運用も効果的な手法の一つです。今や広く使われるようになったメールマガジンですが、その使い方にも変化が見られています。最近では、全体向けに同じ内容のメールを送信するのではなく、利用者に応じて発信する情報を変えるなどの試みが見られます。具体的には、一部の利用者に対してのみセールの情報を送ることで特別感を演出したり、普段の購買傾向を分析して利用者に応じたおすすめの商品の提案を行ったり、といった施策です。顧客のニーズが多様化した現代においては、顧客に応じてアプローチを変えることが効果的な場面もあります。

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BtoB ECのマーケティングで失敗しないためには

最後に、BtoB ECのマーケティングにおいて注意すべきことを3つ紹介します。

UI/UXを意識してサイトを設計する

まずECサイトを設計するうえでは、UI/UXを意識するべきです。UIとは、「User Interface(ユーザーインターフェース)の略称で、ユーザーが視覚的に触れる情報のことを指す言葉です。具体的には、ページのどこにどのような情報を配置するかといった、サイトのデザインのことなどを指します。UXとは、「User Experience(ユーザーエクスペリエンス)」の略称です。ユーザーがそのサイトを通じて得られる体験のことを指します。検索ボックスをページの分かりやすい位置に固定したり、現在カートに入っている商品の数を表示したりといったUIの改善を行えば、利用者はより快適に商品を購入できるようになるでしょう。このように、UIの改善はUXの改善につながります。UI/UXを意識していないと、ユーザーのストレスが溜まり、そのサイトでの購入を控えることもあります。

具体的に押さえるべきポイントとしては、以下のような点が挙げられます。

  • 商品の写真を載せる
  • カートに入れる→購入までの導線をわかりやすくする
  • 価格順、人気順といった並び替えや、カテゴリごとの絞り込み検索などができるようにする
  • 価格は誤解の起きないようにわかりやすく表示する

豊富な決済手段を用意する

近年では、決済手段もクレジットカードに限らずモバイル決済や電子マネーなどさまざまです。対応している決済手段が少ないせいで、新規顧客獲得の機会を損失している可能性もあります。ただ、むやみに決済手段を増やせばよいというわけではありません。決済手段が多ければ多いほど、それだけ管理のコストも掛かってしまうもの。自社製品を購入している顧客のニーズに合わせて決済手段を用意することを心がけましょう。

PDCAを回すことが重要

BtoBのECマーケティングに限った話ではありませんが、マーケティング施策は実行して終わりではありません。振り返りを行って反省点を見つけ、改善していくPDCAサイクルを回すことが重要です。実際にやってみて気付くことも多くあるでしょう。マーケティング施策にかけたコスト以上の成果を出すためにも、目標設定と定期的な効果測定は欠かせません。ECサイトで得た情報を分析し、どの手法でアプローチすれば最も売上が伸びるのか探りながら実践していくようにしましょう。

まとめ

ひとえにBtoB ECのマーケティングといっても、目的によって効果的なアプローチは異なります。自社の目的に合ったマーケティング手法を選択し、目標を定めたうえでPDCAを回していきましょう。





  

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