
- BtoB TOP
- BtoB ECノウハウ記事
- 販売チャネルとは?種類一覧とBtoBでの選び方・戦略
販売チャネルとは?種類一覧とBtoBでの選び方・戦略
販売チャネルの意味と種類、流通チャネルとの違いを解説。代理店・EC・直販などBtoBの販売チャネルの選び方と戦略を、販路拡大を考える企業向けにまとめました。
サクッと理解!本記事の要点まとめ
販売チャネルとは何ですか?
販売チャネルとは、企業が商品やサービスを顧客に届けて販売するための経路や接点のことです。「販路」とほぼ同じ意味で使われ、実店舗、ECサイト、代理店、卸売業者、営業担当者による直接販売などが含まれます。
販売チャネルと流通チャネルの違いは何ですか?
販売チャネルは「どこで・誰を通じて売るか」という販売の経路を指し、流通チャネルは卸売業者や物流業者などを通じて「商品がどう運ばれて届くか」という物の流れを指します。どちらも、顧客とのやり取りを担うコミュニケーションチャネルとあわせて、マーケティングチャネルの一つです。
販売チャネルにはどんな種類がありますか?
中間業者の数によって、メーカーが顧客に直接販売する0段階チャネル(直販)、小売業者を通す1段階チャネル、卸売業者と小売業者を通す2段階チャネル、二次卸を加えた3段階チャネルに分けられます。BtoBでは、直販営業、代理店・販売店、卸・商社、BtoB ECサイト、Web EDI、展示会などが主な販売チャネルです。
BtoBの販売チャネルはどう選べばよいですか?
商材の特性(説明や見積が必要か、定番品か)、顧客の規模と数、取引の頻度で考えます。高額で説明が必要な商材は直販営業や代理店、繰り返し注文される定番品はBtoB ECサイトやWeb EDIが向いています。複数のチャネルを組み合わせ、役割を分けて運用するのが一般的です。
代理店とECサイトを併用するときの注意点は何ですか?
代理店や販売店とECサイトの間で、価格や顧客の取り合い(チャネルコンフリクト)が起きないようにすることが大切です。取引先ごとの価格を正しく管理する、ECの受注を代理店経由として扱う、ECで扱う商品や顧客の範囲を決めるなど、既存の取引先と事前にルールを合意してから進めましょう。
販売チャネルとは、企業が商品やサービスを顧客に届けて販売するための経路や接点のことで、「販路」とほぼ同じ意味で使われます。
実店舗やECサイトのほか、BtoB(企業間取引)では営業担当者による直接販売、代理店・販売店、卸売業者・商社、BtoB ECサイトなどが主な販売チャネルです。
本記事では、販売チャネルの種類と、流通チャネル・マーケティングチャネルとの違いを表で整理したうえで、BtoBの販売チャネルの比較、選び方、複数のチャネルを運用するときの注意点まで解説します。
【要点】販売チャネルの意味・種類・選び方
■販売チャネルとは
企業が商品やサービスを顧客に届けて販売するための経路や接点のことです。「販路」とほぼ同じ意味で使われます。
■主な種類
間に入る中間業者の数によって、0段階(直販)・1段階・2段階・3段階の4つに分けられます。BtoBでは、直販営業、代理店・販売店、卸・商社、BtoB ECサイト、Web EDI、展示会などが主な販売チャネルです。
■流通チャネルとの違い
販売チャネルは「どこで・誰を通じて売るか」、流通チャネルは「商品がどう運ばれて届くか」を指します。どちらも、顧客とのやり取りを担うコミュニケーションチャネルとあわせて、マーケティングチャネルの一つです。
■BtoBでの選び方
商材の特性、顧客の規模と数、取引の頻度で考え、複数のチャネルに役割を分けて組み合わせるのが一般的です。代理店とECサイトを併用する場合は、価格や顧客の取り合い(チャネルコンフリクト)を防ぐルールづくりが欠かせません。
販売チャネルとは?意味と具体例
販売チャネルとは、企業が商品やサービスを顧客に届けて販売するための経路や接点のことです。「チャネル(channel)」は英語で水路や経路を意味し、日本語では「販路」とほぼ同じ意味で使われます。
販売チャネルは、単に商品を置く場所を指すのではありません。「誰に、どこで、どのように売るか」を決めることで、届けられる顧客の範囲や、価格・利益の構造、顧客との関係の深さが変わります。
具体的には、次のようなものが販売チャネルにあたります。
• 店舗:直営店、小売店、代理店・販売店の店頭
• オンライン:自社ECサイト、ECモール、BtoB ECサイト、SNS(X・Instagramなど)のショッピング機能
• 人による販売:営業担当者による訪問・オンライン商談、インサイドセールス、電話・FAXでの受注
• その他:カタログ通販、展示会、テレビショッピング、企業間のデータ連携(EDI)
販売チャネルの種類【一覧表】
販売チャネルは、主に「中間業者の数(チャネルの長さ)」と「取引先の絞り込み方(チャネルの幅)」の2つの切り口で分類されます。

中間業者の数による分類(チャネルの長さ)
メーカーなどの企業から顧客に届くまでに、卸売業者や小売業者がいくつ間に入るかによる分類です。
| 段階 | 流れ | メリット | 注意点 |
| 0段階(直販) | 企業 → 顧客 | 価格や売り方を自社で決められ、顧客の声を直接集められる | 販売・物流・顧客対応をすべて自社で担う必要がある |
| 1段階 | 企業 → 小売業者 → 顧客 | 小売業者の店舗網や集客力を使って販売範囲を広げられる | 小売業者の取り分が発生し、店頭での売り方は相手に委ねる |
| 2段階 | 企業 → 卸売業者 → 小売業者 → 顧客 | 卸売業者を通じて多くの小売業者に届けられる。小売業者は少量から仕入れられる | 中間の取り分が増え、顧客の情報が企業に届きにくい |
| 3段階 | 企業 → 一次卸 → 二次卸 → 小売業者 → 顧客 | 地域や業種の細かな販売網に乗せられる | 流通コストが高くなりやすく、物流の発達により減少傾向にある |
取引先の絞り込み方による分類(チャネルの幅)
商品を扱ってもらう販売店や代理店を、どこまで広げるか・絞るかによる分類です。
| 分類 | 考え方 | メリット | 注意点 |
| 開放的チャネル | 取引先を限定せず、できるだけ多くの販売店で扱ってもらう | 販売の機会が多く、シェアを広げやすい | 販売店どうしの価格競争が起き、ブランドを管理しにくい |
| 選択的チャネル | 条件を満たす販売店に絞って扱ってもらう | 販売の質と広がりのバランスを取りやすい | 取引先の選び方や評価の基準が必要になる |
| 排他的チャネル | 特定の代理店などに地域や商品の独占販売権を与える | ブランドや売り方を統一しやすく、代理店も販売に力を入れやすい | 販路が限られ、代理店の販売力に売上が左右される |
販売チャネルと流通チャネル・販路・マーケティングチャネルの違い

販売チャネルと似た言葉に、流通チャネル、販路、マーケティングチャネルなどがあります。使い分けを一覧にまとめました。
| 用語 | 意味 | 例 |
| 販売チャネル | どこで・誰を通じて売るか(販売の経路や接点) | 直営店、ECサイト、代理店、営業担当者 |
| 販路 | 商品を売る先や経路。販売チャネルとほぼ同じ意味で使われる | 「新しい販路を開拓する」 |
| 流通チャネル | 商品がどう運ばれて顧客に届くか(物の流れ) | 卸売業者、物流倉庫、配送業者 |
| コミュニケーションチャネル | 企業と顧客が情報をやり取りする経路 | Webサイト、広告、メール、SNS、展示会 |
| マーケティングチャネル | 販売・流通・コミュニケーションの3つのチャネルを合わせた総称 | − |
販路を広げるには、販売チャネルだけでなく、商品を届ける流通チャネルと、商品を知ってもらうコミュニケーションチャネルを合わせて設計することが大切です。BtoB向けの集客の方法は「BtoB ECのマーケティング手法は?」で詳しく解説しています。
BtoBの主な販売チャネルと特徴【比較表】
BtoBでは、取引の金額や頻度、商品の説明の必要性によって、向いている販売チャネルが変わります。主な販売チャネルの特徴を比較しました。
| 販売チャネル | 向いている商材・取引 | メリット | 注意点 |
| 直販営業(訪問・オンライン商談) | 高額・個別仕様の商材、提案や見積が必要な取引 | 顧客の課題を深く聞き、提案や価格交渉ができる | 営業の人数に売上が左右され、1件あたりのコストが高い |
| 代理店・販売店 | 全国や業界に幅広く売りたい商材 | 自社に営業拠点がない地域や業界にも販売できる | マージンが発生し、顧客の情報が自社に届きにくい |
| 卸売業者・商社 | 多数の小売店や事業者に届ける定番品 | 物流・与信・小口の取引を任せられる | 価格や売り方を自社でコントロールしにくい |
| 自社のBtoB ECサイト | 繰り返し注文される消耗品・部品・定番品 | 24時間受注でき、取引先ごとの価格や条件も反映できる。受注の手間を減らせる | 取引先にECで注文してもらうための案内や移行の工夫が必要 |
| BtoB向けECモール・ネット通販 | 中小事業者向けの汎用品 | モールの集客力で新しい取引先を獲得しやすい | 手数料がかかり、価格競争になりやすい |
| EDI・Web EDI | 大手の取引先との定期的・大量の取引 | 受発注データを自動でやり取りでき、入力の手間やミスを減らせる | 取引先ごとに仕様が異なり、導入の調整が必要 |
| 展示会・カタログ | 新商品の紹介や、新しい取引先の開拓 | 実物を見せながら商談でき、まとまった受注につながりやすい | 開催や制作にコストがかかり、受注後の処理が手作業になりやすい |
| 電話・FAX・インサイドセールス | 既存の取引先からの注文、少量の追加注文 | 取引先が使い慣れており、細かな要望にも対応しやすい | 受注の入力に手間がかかり、聞き間違いや転記ミスが起きやすい |
BtoB ECサイトの種類や機能は「BtoB ECとは?」、EDIについては「EDIとは?」で詳しく解説しています。
BtoBとBtoCの販売チャネルの違い
BtoB(企業向け)とBtoC(消費者向け)では、顧客の数や取引の仕方が異なるため、重視する販売チャネルも変わります。
| 比較項目 | BtoC(消費者向け) | BtoB(企業向け) |
| 顧客の数 | 多い(不特定多数の消費者) | 比較的少ない(特定の業種や企業) |
| 1回の取引額 | 小さい | 大きいことが多い |
| 価格 | 基本的に全員同じ | 取引先ごとに異なることが多い |
| 支払い方法 | クレジットカードなどの都度払い | 請求書による後払い(掛け払い)が中心 |
| 購入の決め方 | 個人が自分で判断する | 担当者・上長・購買部門など複数の人が関わる |
| 主な販売チャネル | 店舗、ECモール、自社EC、SNS | 直販営業、代理店・卸、BtoB EC、EDI |
BtoBでは、取り扱う商品が数万点以上になることや、大口の取引先から小ロットの取引先まで顧客の規模がさまざまなことも珍しくありません。そのため、すべての取引先に同じ販売チャネルで対応するのではなく、取引先の規模や注文の内容に合わせてチャネルを使い分けることが重要です。BtoBとBtoCの違いの詳細は「BtoBとは?BtoCとの違い」をご覧ください。
BtoBの販売チャネル戦略の立て方【5ステップ】
販売チャネル戦略とは、商品の特性や顧客に合わせて販売チャネルを選び、組み合わせ、役割を分けるための計画です。BtoBでは、次の5つのステップで考えると整理しやすくなります。
| ステップ | やること | 考えるポイント |
| 1. 顧客と商材を整理する | どの業種・規模の取引先に、どんな商材を売るかを明確にする | 新規開拓が中心か、既存取引先の深耕が中心か |
| 2. 取引のパターンを分ける | 提案が必要な取引と、繰り返し注文される取引に分ける | 見積の要否、注文の頻度、1回の金額 |
| 3. チャネルを割り当てる | 取引のパターンごとに、直販・代理店・EC・EDIなどを割り当てる | 各チャネルの役割と、担当する顧客の範囲 |
| 4. 4つの流れをそろえる | 商流(契約・所有権)、物流(配送・在庫)、情報流(商品情報・顧客の声)、金流(請求・支払い)をチャネルごとに設計する | 誰が受注し、誰が出荷し、誰が請求するか |
| 5. 数字で見直す | チャネルごとの売上、利益率、受注コスト、取引先数を定期的に確認する | コストに見合っているか、移行すべき取引はないか |
たとえば「新規開拓と大型案件は直販営業、地方の顧客は代理店、既存取引先の定番品の追加注文はBtoB ECサイト」のように、チャネルごとに役割を分けると、営業担当者は提案が必要な商談に集中できます。

複数の販売チャネルを運用するときの注意点
BtoBで販売チャネルを増やすときに特に問題になりやすいのが、既存のチャネルとの関係です。次の3つの点に注意しましょう。
チャネルコンフリクト(代理店とECの取り合い)を防ぐ
チャネルコンフリクトとは、複数の販売チャネルの間で、価格や顧客の取り合いが起きることです。たとえば、メーカーが自社のECサイトで代理店より安く販売すると、代理店の売上が減り、関係が悪化するおそれがあります。
防ぐためには、次のようなルールを既存の取引先と事前に決めておくことが大切です。
• ECサイトで扱う商品や、ECで受け付ける顧客の範囲を決める
• 代理店の担当顧客からのECでの注文を、代理店経由の売上として扱う
• ECサイトを、代理店自身が発注や商品検索に使える仕組みとして提供する

価格・在庫・顧客情報を一元管理する
チャネルごとに価格表や在庫、顧客情報を別々に管理していると、価格の食い違いや在庫切れ、二重の対応が起きやすくなります。基幹システムとECサイトを連携させ、取引先ごとの価格や在庫、注文履歴を一か所で管理できるようにしておくと、どのチャネルからの注文にも同じ条件で対応できます。
また、営業・カスタマーサポート・ECなど、それぞれのチャネルで得た顧客の情報を共有することで、たとえば修理の問い合わせをきっかけに新製品を提案するといった販売機会にもつなげられます。
既存の取引先を段階的にECへ移行する
電話やFAXで注文していた取引先に、いきなりECでの注文を求めると、使い方がわからない、従来の方法のほうが楽といった理由で利用が進まないことがあります。注文の多い取引先や、定番品の追加注文から順にECへ案内し、営業担当者が使い方を説明するなど、段階的に移行するのが現実的です。電話・FAXでの受注も当面は残し、ECと並行して運用するケースが多く見られます。
BtoBでECが販売チャネルとして広がる背景
経済産業省の調査によると、2024年の国内BtoB-EC(企業間電子商取引)の市場規模は514.4兆円で、EC化率は43.1%に達しています。BtoC-ECの市場規模(26.1兆円)と比べると、約20倍の規模です。
背景には、人手不足による受注業務の効率化や、取引先が24時間いつでも注文できる環境へのニーズの高まりがあります。電話・FAX・営業担当者に頼っていた受注をECサイトやEDIに移すことで、受注の手間を減らしながら、営業担当者を新規開拓や提案に振り向けやすくなります。
出典:経済産業省「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」
企業間取引の現状については「企業間取引とは?」でも解説しています。
BtoB ECで販売チャネルを広げた事例
BtoB取引には、取引先ごとの価格、掛け払い、見積の発行など、BtoCとは異なる対応が必要です。ここでは、BtoB専用のECサイト構築プラットフォーム「ecbeing BtoB」を使って販売チャネルを広げた事例を、チャネルの組み合わせ方の違いに注目して紹介します。
当社のサービスBtoBパッケージ紹介資料になります。
ターゲット別に3つの販売チャネルを運営し、顧客数と売上が倍増【株式会社山櫻様】
封筒や名刺、挨拶状などを手がける株式会社山櫻様は、山櫻製品を購入できるECサイト「ソレアル」、個人事業主などに向けた名刺印刷サイト「TSUTAFU(ツタウ)」、企業向けのWeb名刺発注サービス「corezo(コレッソ)」と、顧客のターゲットごとに3つの販売チャネルをecbeingで構築・リニューアルしました。corezoはリニューアル後に顧客数と売上が倍増し、顧客企業は約500社から1,000社を超えるまでに増えました。

BtoC ECに卸向けのBtoBサイトを加え、在庫を共通化【株式会社ダルトン様】
インテリア雑貨の輸入・卸売を手がける株式会社ダルトン様は、ecbeingで運営していたBtoC向けのECサイトに加えて、2020年に法人向けのBtoBサイト「DULTON WHOLESALE SITE」を立ち上げました。それまで注文はFAXが7割、メールが3割で、1件ずつ手作業で対応していました。BtoCサイトとBtoBサイトの在庫をシステムで連携して共通管理することで、在庫の表示が自動で変わるようになり、卸先からの在庫確認に電話などで対応していた工数を削減しています。

代理店の負担を減らすECサイトで、全社売上の約4分の1をシステム経由に【富士インパルス販売株式会社様】
インパルスシーラーの国内販売を担う富士インパルス販売株式会社様は、20人ほどの営業部隊と代理店が協力して全国に製品を販売しています。代理店が製品を調べる負担や消耗品の注文対応の負担を減らすため、販路の一つとしてECサイト「富士インパルス純正パーツショップ ニポ」を構築し、FAXで受けていた注文もECに移行しました。システムを導入した翌年には、全社売上の約4分の1がシステム経由の発注になり、代理店の負担の軽減につながっています。代理店チャネルとECを競合させず、補い合う形で組み合わせた事例です。

まとめ
販売チャネルとは、商品やサービスを顧客に届けて販売するための経路や接点のことで、中間業者の数による0〜3段階の分類や、取引先の絞り込み方による分類があります。流通チャネルは物の流れ、コミュニケーションチャネルは情報のやり取りを指し、販売チャネルとあわせてマーケティングチャネルを構成します。
BtoBでは、直販営業、代理店・卸、BtoB ECサイト、EDIなど、取引の内容に合わせてチャネルを組み合わせることが重要です。新しいチャネルを加えるときは、既存の取引先とのチャネルコンフリクトを防ぎ、価格・在庫・顧客情報を一元管理しながら、段階的に移行を進めましょう。
\ecbeing BtoBについて詳しくはこちら/
製品詳細を見る























