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ECモールとは?主要モールの種類と自社ECとの違いを徹底解説

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公開日:

EC事業を始める、または拡大する上で「どこで売るか?」は最も重要な戦略の一つです。その選択肢は、大きく分けて「ECモール」への出店と「自社ECサイト」の構築の2つがあります。

「手軽に始められるECモールが良いのだろうか?」「将来を見据えて、最初から自社ECサイトを構えるべき?」といったお悩みを持つ事業者様は少なくありません。

本記事では、ECサイト構築で1,600社以上の実績を持つ弊社が、ECモールの基本から主要な種類、そして自社ECサイトとの違いをプロの視点で徹底比較。貴社にとって最適なEC戦略を考えるためのヒントを提供します。

サクッと理解!本記事の要点まとめ

ECモールと自社ECサイトの主な違いは何ですか?

ECモールは大型ショッピングセンターのように多くの店舗が集まるプラットフォームで、集客力が高い一方、自社ECサイトはブランドの世界観を自由に表現でき、顧客データやデザインのカスタマイズが可能です。

ECモールと自社ECサイトのメリットとデメリットは何ですか?

ECモールは集客力が高くコストも比較的低いですが、ブランディングや顧客データの活用に制限があります。一方、自社ECサイトはブランド表現や顧客データの活用が自由であり、長期的な資産構築に適していますが、集客やコスト面では努力が必要です。

どのような事業フェーズでECモールと自社ECサイトを選ぶべきですか?

事業開始時は低コストで販売実績を積むためにECモールがおすすめです。成長期には自社ECサイトを構築し、ブランド力と顧客関係を強化します。成熟期には両方を活用したオムニチャネル戦略が効果的です。

主要なECモールにはどのような種類があり、それぞれの特徴は何ですか?

ECモールは大きく「テナント型」と「マーケットプレイス型」に分かれます。テナント型は楽天市場やYahoo!ショッピングなどで、ブランド表現が可能。一方、Amazonのようなマーケットプレイス型は、多くの出品者が商品を共有し、圧倒的な集客力があります。

長期的なECビジネスの成功には何が重要ですか?

長期的な成功には自社ECサイトの資産化が重要です。これにより、顧客データの蓄積やブランドのコントロールが可能となり、持続的な成長と競争優位性を確立できます。ECモールは短期的な集客や売上拡大に有効です。

ECモールと自社ECサイトの根本的な違いとは?

ECモールと自社ECサイトの違いは、実店舗に例えると分かりやすいです。ECモールが「大型ショッピングセンター」だとすれば、自社ECサイトは「独自の路面店」です。

  • ECモール(大型ショッピングセンター)
  • ショッピングセンター自体の集客力は絶大ですが、多くのお店の中に埋もれがちです。デザインや販促のルール、手数料もすべてショッピングセンター側に準拠する必要があります。
  • 自社ECサイト(路面店)
  • 自力で集客する必要はありますが、お店の内装や接客、キャンペーンはすべて自由。ブランドの世界観を存分に表現でき、お客様と直接的な関係を築くことができます。

この根本的な違いが、集客、コスト、ブランディング、顧客データの活用など、事業のあらゆる面に大きな影響を与えます。

【比較表】ECモール vs 自社ECサイト メリット・デメリット

ECモールと自社ECサイトのメリット・デメリットを一覧表にまとめました。どちらが自社の戦略に合っているか、比較検討してみましょう。

項目 ECモール 自社ECサイト
集客力 ◎ 強い
モール自体の知名度と集客力を活用できるため、初期からアクセスを集めやすい。
△ 努力が必要
SEO、広告、SNSなど、独自の集客施策が不可欠。
ブランディング △ 制限あり
モールの規定フォーマット内での表現となり、競合も多いため差別化が難しい。
◎ 自由
独自のデザインやコンテンツで、ブランドの世界観を自由に表現できる。
顧客データ活用 × ほぼ不可
取得できる顧客データに制限が多く、顧客はモールの会員。詳細な分析や自由なアプローチは困難。
◎ 自由
すべての顧客データを自社の資産として蓄積・分析し、CRM施策などに自由に活用できる。
カスタマイズ性 △ 制限あり
決められた機能やデザインの範囲でしか運営できない。
◎ 非常に高い
独自の機能追加や外部システム連携など、事業成長に合わせた柔軟な拡張が可能。
コスト ○ 初期費用は安い傾向
ただし、月額費用に加え、売上に応じた販売手数料が継続的に発生する。
△ 初期・維持費用が必要
構築費用がかかるが、販売手数料は不要。ランニングコストを抑えられる可能性がある。
価格競争 × 陥りやすい
モール内で商品が一覧比較されるため、価格競争になりがち。
○ 回避しやすい
独自の付加価値を伝えることで、価格以外の魅力で勝負できる。

主要ECモールの種類と特徴

ECモールは、その出店形態によって大きく2つのタイプに分けられます。それぞれの特徴と代表的なモールを見ていきましょう。

@ テナント型(ショッピングモール型)

ショッピングモールに自分のお店(テナント)を構えるイメージです。各ショップが独立したページを持つため、ブランドの特色をある程度は表現できます。

  • 楽天市場:国内最大級の流通総額を誇り、強力なポイント経済圏を持つ。集客力は高いが、出店プランに応じた月額固定費と販売手数料がかかる。
  • Yahoo!ショッピング:初期費用・月額費用が無料で出店ハードルが低いのが魅力。PayPayユーザーとの親和性が高い。
  • ZOZOTOWN:アパレルに特化し、ファッション感度の高いユーザーが集まる。出店には審査が必要で手数料も比較的高めだが、ブランド価値の向上に繋がりやすい。
  • Qoo10:若年層、特に女性に人気。「メガ割」などの強力なセールイベントが特徴で、短期間での売上拡大が期待できる。

A マーケットプレイス型

一つの大きな売り場(市場)に、様々な出品者が商品を並べるイメージです。ユーザーは「どの店から買うか」よりも「どの商品を買うか」を重視します。

  • Amazon:世界最大のECプラットフォーム。圧倒的な集客力と、商品の保管・梱包・発送を代行する「FBA」という強力な物流サービスが魅力。商品ページは共有のため、ブランディングは極めて難しい。

【番外編】自社でECモールを構築する「統合管理型」

複数のブランドを展開する企業や、特定の業界・地域に特化したプラットフォームを作りたい場合、自社でECモールそのものを構築するという選択肢もあります。

複数サイトの在庫・顧客・売上データを一元管理でき、グループ全体での相乗効果を生み出せるほか、独自の経済圏を構築することも可能です。しかし、実現には専門的な知識と大規模なシステム開発が必要となり、高度なノウハウが求められます。

失敗しない!事業フェーズに合わせたEC戦略の選び方

「結局、自社にはどちらが合っているのか?」という疑問に、事業フェーズごとの代表的な戦略をご紹介します。

  • Case1:EC事業のスタートアップ期
  • 戦略:まずは低コストで始められるECモール(AmazonやYahoo!ショッピングなど)で販売実績を作り、EC運営のノウハウを蓄積する。
    目的:市場の反応を見ながら、テストマーケティングを行い、売れる商品を把握する。
  • Case2:ブランド力を高めたい成長・拡大期
  • 戦略:自社ECサイトを構築し、ブランディングと顧客との関係構築(CRM)に注力する。モールで獲得した顧客を自社ECサイトへ誘導する施策も有効。
    目的:リピーター(ファン)を育成し、LTV(顧客生涯価値)を最大化する。
  • Case3:さらなる売上拡大を目指す成熟期
  • 戦略:自社ECサイトを中核に据え、複数のECモールにも出店する「オムニチャネル戦略」を展開。各チャネルの強みを活かし、販売機会の最大化を図る。
    目的:新規顧客層の開拓と、ブランド全体のプレゼンス向上。

まとめ:中長期的な成長には「自社EC」という資産の構築を

ECモールは、その集客力を活かして短期的な売上を確保するには非常に有効な手段です。しかし、継続的に発生する手数料や、顧客データが自社に残らず資産にならない点は、長期的な視点で見ると大きなデメリットと言えます。

一方、自社ECサイトは、構築にコストと時間はかかりますが、一度作ればそれは貴社独自の「事業資産」となります。蓄積した顧客データを基にした自由なマーケティング施策や、ブランドの世界観を存分に表現することで、持続的な事業成長の基盤を築くことができるのです。

どちらか一方を選ぶだけでなく、事業戦略に合わせて両方を効果的に活用することが、ECビジネス成功の鍵となります。

EC戦略にお悩みなら、実績No.1のecbeingにご相談ください

ecbeingは、1,600サイト以上の構築実績を持つECサイト構築のリーディングカンパニーです。

中~大規模の自社ECサイト構築を最も得意としておりますが、モール構築のノウハウも豊富にございます。お客様の事業戦略や目標を深く理解し、「モールと自社ECのどちらが良いか」「どのように連携させるべきか」といった上流工程から、最適なEC戦略をご提案します。

少しでもご興味をお持ちいただけましたら、まずはお気軽にお問い合わせください。




ecbeing

この記事の監修者

株式会社ecbeing
塩見 駿介
ECサイト構築プラットフォーム「ecbeing」・BtoB専用ECサイト構築プラットフォーム「ecbeing BtoB」をご導入いただいている企業のへの取材を通じて得た知識をもとに、EC構築・運用するうえで役に立つ情報や最新トレンド情報を発信。
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