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    店舗・ネットスーパー・ECサイトの複数チャネルをまたぐ運用の効率改善
    〜ネットスーパー独特の配送店舗ごとに変わる取扱商品や価格にも対応〜

店舗・ネットスーパー・ECサイトの複数チャネルをまたぐ運用の効率改善
〜ネットスーパー独特の配送店舗ごとに変わる取扱商品や価格にも対応〜

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東急株式会社は、交通事業、不動産事業、生活サービス事業、ホテル・リゾート事業など、東急線沿線を中心に、長期視点での「まちづくり」を手掛け、お客さまの生活に密着したさまざまな事業を展開しています。

今回は東急株式会社のリテール事業部に属する「東急ベル」が提供する「東急ストアネットスーパー」と「東急ストアオンラインショップ」について、ECサイトリニューアルの背景やお客さまに快適にサービスをご利用いただくための取り組み、ネットスーパーならではの課題と解決方法などを東急株式会社リテール事業部 リテール戦略グループ 戦略担当 主査 恵木 基之 氏にお話を伺いました。

東急株式会社 リテール事業部 リテール戦略グループ 戦略担当 主査 恵木 基之 氏

東急株式会社は、交通事業、不動産事業、生活サービス事業、ホテル・リゾート事業など、東急線沿線を中心に、長期視点での「まちづくり」を手掛け、お客さまの生活に密着したさまざまな事業を展開しています。

今回は東急株式会社のリテール事業部に属する「東急ベル」が提供する「東急ストアネットスーパー」と「東急ストアオンラインショップ」について、ECサイトリニューアルの背景やお客さまに快適にサービスをご利用いただくための取り組み、ネットスーパーならではの課題と解決方法などを東急株式会社リテール事業部 リテール戦略グループ 戦略担当 主査 恵木 基之 氏にお話を伺いました。

東急株式会社基本情報

<社名>
東急株式会社
<創業>
1922年
<資本金>
1,217億24百万円
<事業内容>
交通事業、不動産事業、生活サービス事業、ホテル・リゾート事業など

システムの非対応により諦めていた施策を実施するため2サイトを同時リニューアル

ECサイトリニューアルの背景ついて教えてください。

恵木氏:リニューアルをおこなうに至った背景は、大きく2つあります。
1つ目は老朽化してしまっていたシステムの刷新のためです。リニューアル前のシステムは、約10年前のネットスーパー事業を始めた時期に構築されたものでした。ネットスーパーを開業した東急ストアの店舗は当初数店舗だけでしたが、今では30以上の店舗から商品を配送するまでに成長しており、今後もネットスーパーと連携する店舗数は増えていきます。構築当初と現在との店舗数の違いによって、取扱商品の管理の面などで旧システムの設計思想とズレが生じてきてしまっており、今後のさらなる事業の成長のためにリニューアルの検討を始めました。

2つ目はシステムの機能周りの課題を解決するためです。リニューアル前のシステムでは、お客さまの利便性向上や売上向上のためにやりたいと考えることがあっても、施策の実施やデザイン調整に手間がかかってしまう状況でした。また、追加開発についてはコストとの見合いで諦めざるを得なかったこともあり、事業をこれまで以上に成長させるためにこの機能不足の問題を解決しなければいけないと考えていました。

これらの問題を解決し、お客さまにとってより使いやすいサイトを実現するために東急ストアネットスーパーと、東急ストアオンラインショップの2つのサイトを同時にリニューアルするに至りました。

今回のリニューアルでecbeingを採用いただいた理由について教えてください。

恵木氏:ecbeingを選んだ最も大きな理由は、私たちが求める機能がほとんど全て備わっているだけでなく、売上をあげるための+‪α‬のマーケティング機能まで用意されている点でした。‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬‬

他のシステムとの比較もおこないましたが、ecbeingに搭載されている日々の業務を効率化できる豊富な標準機能売上向上を図れるマーケティングに関する機能の充実さ、法改正への柔軟な対応力などを考慮した結果、コンペを経てecbeingを採用させていただくことになりました。

それぞれのサイトに訪れるお客さまを想定した注文フローと2ステップ購入でカゴ落ち率を改善

お客さまがサイトを快適に使うためにおこなっている2つのサイトの取り組みについて教えてください。

恵木氏:私たちが運営する東急ストアネットスーパーと東急ストアオンラインショップは、どちらもオンライン上で商品を購入するものではありますが、サイトを2つに分けて運用しています。その理由は、それぞれのサイトでお客様に最適な購入導線が大きく異なるためです。ネットスーパーは購入にあたって配送店舗の選択や配送時間の指定、店舗ごとに変わる取扱商品など一般的なECサイトに比べ購入導線がとてもユニークです。この注文導線を東急ストアオンラインショップにも採用してしまうと、お客様に対して不親切な使いづらいECサイトになってしまいます。そのため、会員情報は共通のまま、サイトを2つに分けることで、日々のお買い物に利用する東急ストアネットスーパーと、季節の催事やギフトなどを購入できる東急ストアオンラインショップのそれぞれが使いやすい購入導線となり、お客様に便利に利用していただけるようにしています。

また、ネットスーパートップページのファーストビューには、ネットスーパーのイメージを伝える動画ビジュアルを掲載していますが、この動画はユーザービリティを考慮しログイン状態によって表示か非表示かが決まるような仕組みとなっています。ネットスーパーは1回のお買い物で多くの商品を購入される傾向にあるため、お客さまが商品をカートに入れた後に、トップページに戻ってから次の商品を探される操作を何度もされます。その度にファーストビューの大部分を占有する動画を見なければならないのはお客様に煩わしく感じられるかもしれないと考え、ログイン後は動画を表示しないようにし、商品紹介エリアまですぐにアクセスできるように調整をしています。

恵木氏:その他には、カートに入れた商品を簡単に購入できるようにする改善もおこなっています。ecbeingの標準機能に2ステップ購入という、購入までの画面遷移を少なくし、お客様側の操作を減らすことで利便性を向上させる機能があります。リニューアル前には3つの画面を遷移し、手入力も必要だった購入フローが改善され、カート内確認画面から2ステップで注文確定までおこなえるようになったことで、お客さまからお褒めの言葉もいただいています。
特に東急ストアオンラインショップで効果が顕著に表れており、訪問後に何も購入せずに離脱されてしまうカゴ落ち率が下がり、多くのお客様に購入までおこなっていただけています。

■ ネットスーパーならではの「注文確定後の欠品」や「取扱商品・販売価格が配送店舗ごとに異なる」といった課題に対応

店舗から商品を配送するネットスーパーが抱える課題とその解決方法を教えてください。

恵木氏:東急ストアネットスーパーで購入された商品は、東急ストアやプレッセの実店舗に並ぶ商品からピックアップして配送をおこないます。そのため、どうしてもピックアップ時に商品の在庫がないという事態は発生してしまいます。このような商品欠品時の対応としては、店舗からお客さまにお電話をし、代替品のご案内をおこなうようにしています。旧システムでは、注文毎に、商品欠品があった際には代替品のご案内のお電話を差し上げるか、商品をキャンセルするか、の2択からお客さまに選択頂いておりました。今回のリニューアルでは商品毎に代替品のご案内が必要か不必要かをお客さまが選択できるようになっております。

また、ネットスーパーならではの特徴である、配送店舗ごとに取扱商品や価格が変わる点についても対応をおこなっています。
ネットスーパーで取り扱う商品や、商品の価格はお客さまが指定した配送店舗によって決定します。そのため、この商品はA店にはあるが、B店にはないということや、C店にはあるがA店とは価格が異なるというようなことが発生します。また、日によっても価格が変化することや、1日に配送可能な数量の上限が異なることもあります。こういった日ごとに変わる商品情報の管理は、通常のECサイトではあまり見られませんが、ネットスーパーには必要な機能で、これにより商品マスタに関連するデータ量が膨大になる傾向があります。
この商品マスタに関連する膨大なデータがシステムに問題を発生させる懸念について、プロジェクト初期よりecbeingさんにご指摘をいただき、解決方法もご提案をいただきました。実は、これは過去から私たちも懸念していた内容ですが、リニューアルで解消した形になり、非常に嬉しく思っています。

リニューアル後に活用しているecbeingのバックオフィス機能について教えてください。

恵木氏:1クリックで業務に入れる注文検索パターン機能を活用しています。検索パターンを登録するだけで、例えば今日出荷が必要な注文の一覧が検索できるなど、設定次第でさまざまな応用が利く機能となっており、有効に活用させていただいています。設定した検索パターンは誰でも利用できるため、他の分析ツールなどへ流し込むデータの準備の際も、手作業では起こってしまう検索条件やダウンロード項目の設定ミスが起こらないので、かなり重宝しています。
また、ダウンロード項目の設定ができるため、業務によっては不要なお客さまの個人情報をダウンロードしなくても済み、個人情報を取り扱うリスクを抑えた運用ができる点も大きなメリットになっています。

コンテンツを簡単に管理できるCMSもかなり活用しています。リニューアル後にお客様から頂いた、特定箇所のフォントが小さく読みづらいというお声や、サイト上でのご案内が分かりづらいというお声に対してCMSを活用してスピーディな対応をおこなうことが出来ました。サイトの改善は今後も継続して実施していきたいと考えております。

ecbeingの標準機能にはこのように業務の効率化につながる機能も多く搭載されているので、うまく活用することで今以上にお客さまと私たちの両方によい効果を出していきたいです。

リニューアル時に苦労されたことについて教えてください。

恵木氏:システムのフルリニューアル時にはよくあることですが、長年にわたり追加カスタマイズを重ねてきた旧システムを全て理解している人がいなかったことで、機能の洗い出しや要件定義、細かい仕様の確認に苦労しました。想定していなかった機能の追加をおこなう必要が出た際にはecbeingさんに無理を言ってしまいましたが、最終的には予算内で必要な機能を揃えていただくことができて、サイトを一時閉鎖するようなトラブルもなく運用をおこなえているので本当に感謝しています。

今後のサイトの展望について教えてください。

恵木氏:お客さまに私たちのサービスをご利用いただき、そして良い体験を得ていただく。その良い体験によって、また繰り返しサービスを使っていただくという流れを作るために、お客さまのお声を大切にして、サービスの改善をこれからも継続して実施していきます。
ecbeingさんと相談しながら、地道に一歩ずつ、お客さまと一緒に歩んでいきたいです。

サービスを検討している方へ、一言お願いいたします。

恵木氏:ecbeingの豊富な標準機能やオプション機能は、多くの商材にマッチすると考えています。私たちが重要だと考えていることは、ecbeingを自分たちの業務に当てはめるのではなく、自分たちの業務をecbeingの機能に当てはめることです。そうすることで、大きなカスタマイズ無しで実現できることがたくさんありました。例えば東急ストアオンラインショップは、ecbeingの標準機能を最大限活用することで、コストを抑えた構築を実現しました。自社のサービスにとって必要不可欠なところ、ユニークな所をメインにecbeing上に実装し、それ以外の機能ではecbeingの標準機能やオプション機能を活用することで、安価に良質なサービスを生み出すことが出来ると考えています。


――

東急株式会社
リテール事業部 リテール戦略グループ 戦略担当 主査
恵木 基之 氏


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●取材・文:大川 智暉




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