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ネットスーパー市場の動向とECサイト構築のポイント!
成功の鍵は「三温度帯物流」にあり

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更新日:   公開日:

近年では、さまざまな企業が参入しているネットスーパー業界。コロナ禍の影響もあってネットスーパーの需要が拡大していることから、ネットスーパーのサイトの構築を検討しているという企業も少なくないのではないでしょうか。今回の記事では、ネットスーパーを巡る最近の動向を紹介するとともに、構築の際に注意したいポイントを紹介していきます。

近年では、さまざまな企業が参入しているネットスーパー業界。コロナ禍の影響もあってネットスーパーの需要が拡大していることから、ネットスーパーサイトの構築を検討しているという企業も少なくないのではないでしょうか。今回の記事では、ネットスーパーを巡る最近の動向を紹介するとともに、構築の際に注意したいポイントを紹介していきます。


ネットスーパーとは?

まず、ネットスーパーの定義から改めて確認していきましょう。

そもそもネットスーパーとは

ネットスーパーとは、インターネット上で商品を注文すると、近隣のスーパーからその商品を配送してくれる仕組みやサービスのことです。 中には、流通センターから商品を出荷する形式を採用しているネットスーパーもあります。 西友と楽天グループが運営している「楽天西友ネットスーパー」は流通センターから出荷する形式で、イオンリテールが運営している「イオンネットスーパー」は店舗から出荷する形式となっています。その他にも東急などのスーパー大手もネットスーパーを始めています。

ecbeingで同時フルリニューアルした東急様のネットスーパーとオンラインショップについてはこちら
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ECサイトとの違い

ネットスーパーはECの形態の一つで、生鮮食品や冷凍食品といった厳格な温度管理が必要な商品を取り扱っているという点が一般的なECサイトとは大きく異なります。また、注文を受けたら近隣のスーパーやセンターから商品を発送するため、当日配送などスピーディーな配送に対応しやすい点も強みです。スーパーならではの特性を持った食品特化型のECサイトだと理解しておきましょう。

ネットスーパーを巡る動向

ここまでネットスーパーの定義について確認してきました。ここからは、最近注目が集まっているネットスーパー業界の最新の動向を紹介します。

【最新データ】ネットスーパーの市場規模

ネットスーパーを含む食品EC市場は、近年著しい成長を遂げています。経済産業省が2024年9月に発表した「令和5年度電子商取引に関する市場調査」によると、2024年の「食品、飲料、酒類」におけるBtoC-EC(消費者向けEC)の市場規模は3兆1,163億円に達しました。これは前年から6.36%の増加です。

また、すべての商取引金額に対するECの割合を示す「EC化率」は4.29%と、こちらも年々上昇傾向にあります。コロナ禍をきっかけに利用が拡大したネットスーパーは、今や消費者の生活に定着し、食品通販市場全体の成長を力強く牽引していると言えます。

※令和6年度電子商取引に関する市場調査

ネットスーパー大手はさらなる設備投資も

この旺盛な需要を背景に、ネットスーパー大手各社はさらなる設備投資を加速させています。2023年以降、イオンやセブン&アイ・ホールディングス、楽天西友ネットスーパーなどの主要プレイヤーが、相次いで新たな大規模物流センターの稼働を発表・計画しています。これらの物流施設では、AI(人工知能)やロボティクスといった先端技術を導入し、商品のピッキングや梱包作業を自動化することで、より効率的でスピーディーな配送体制を構築しています。また、ネットスーパー対応店舗の拡大も進行しており、業界全体のサービス品質向上に向けた取り組みが一層活発化しています。

ネットスーパー構築の際に意識すべきポイント

市場の成長は大きなチャンスですが、成功のためには食品EC特有の難しさを理解する必要があります。ネットスーパーを構築する際に特に注意すべきポイントを3つ紹介します。

一般的なECサイトとの違いを意識した上でのサイトづくり

まず重要なのは、一般的なECサイトとの違いを理解し、ネットスーパーに特化したサイトづくりを意識することです。ネットスーパーでは、一般的なECサイトとは違ってチラシと連動して1日ごと、週ごとに商品の値段やおすすめしたい商品が変化していきます。それに対応するため、UIやデザインの変更をスピーディーに行えるシステムが不可欠です。また、一度に多くの商品をカゴに入れる利用者が多いため、購入点数が多くなってもカート内に入っている商品が見やすく、買い忘れがないか確認しやすいなどの細やかな工夫が求められます。

ネットスーパーならではの配送管理機能

配送についても、ネットスーパーならではの機能が求められます。具体的には、郵便番号に基づいて配送エリアを制限し、そのエリアの顧客にのみ「○時までの注文で当日△時〜□時にお届け」といった配送時間帯(配送便)を提示・選択させる機能です。生鮮食品を扱う以上、一般的なECサイト以上に正確な配送コントロールが顧客満足度に直結します。受注キャパシティを超えないよう、配送便ごとに注文件数の上限を設ける仕組みも必要です。

成功の鍵を握る「三温度帯物流」への対応

そして、ネットスーパー構築における最大のポイントが物流体制の構築です。特に、「常温」「冷蔵」「冷凍」の三つの異なる温度帯で商品を管理する「三温度帯対応」は、品質保持と顧客の信頼獲得のために不可欠です。

一般的なアパレルや雑貨のEC倉庫と異なり、食品を扱う物流拠点では、商品ごとに最適な温度で保管・ピッキング・梱包を行える設備と運用ノウハウが求められます。例えば、アイスクリームと牛乳、そしてお米を同時に注文された場合、それぞれを適切な温度で管理し、お客様の手元に届くまで品質を維持しなければなりません。この複雑な温度管理オペレーションは、食品ECの成否を分ける重要な要素であり、自社で一から構築するには莫大な投資と専門知識が必要となります。

ecbeingが構築するネットスーパー

ecbeingでは、もちろんネットスーパーの構築もおこなっております。通常のECサイトとは異なるネットスーパー業界特有の機能やサービス(チラシ連動、配送便管理など)のご用意が可能です。さらに、本記事で解説したような複雑な「三温度帯物流システム」との連携実績も豊富にございます。これまでの構築ノウハウをいかしながら、お客様の事業戦略に最適化された、拡張性の高いネットスーパーの構築を実現します。

まとめ

コロナ禍による巣ごもり需要を追い風に、ネットスーパー市場は確かな成長を続けています。消費者のライフスタイルにサービスが浸透しつつある今、新規参入を検討する企業にとって大きなチャンスが広がっています。しかし、その成功のためには、一般的なECサイトと同じとは考えず、ネットスーパーの特性を深く理解することが不可欠です。特に、使いやすいサイト機能はもちろんのこと、品質を支えるバックヤード、すなわち「三温度帯」に対応した物流体制の構築が成功の鍵を握ります。なお、ecbeingは一般的なECサイトに限らず、ネットスーパーの構築実績も豊富です。ネットスーパーの構築を検討している方は、お気軽にecbeingまでご相談ください。




ecbeing

この記事の監修者

株式会社ecbeing
塩見 駿介
ECサイト構築プラットフォーム「ecbeing」・BtoB専用ECサイト構築プラットフォーム「ecbeing BtoB」をご導入いただいている企業のへの取材を通じて得た知識をもとに、EC構築・運用するうえで役に立つ情報や最新トレンド情報を発信。
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