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ECサイトとブランドサイトを統合するメリット・デメリットとは?

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公開日:

海外では当たり前のように行われているECサイトとブランドサイトの統合ですが、近年では日本でも実施する企業が増えてきました。
WEBの技術やデザインにおいて、日本よりも5年先を進んでいるといわれている米国をはじめとした海外のサイトは、なぜサイト統合が主流になっているのでしょうか。

今回はサイト統合によるメリットとデメリット、国内におけるサイト統合事例をご紹介します。

ECサイトとブランドサイトを統合するメリット

情報提供と販売を同時にできる

管理側が同じ会社でも、ECサイトとブランドサイトはユーザーにとっては別サイトです。

ブランドサイトを訪れたユーザーが気に入ったアイテムを購入したい場合、一度離脱してECサイトに訪問する必要があります。同様に、買い物をしたくてECサイトを訪れたユーザーがブランドコンセプト等の情報を得たいのなら、離脱してブランドサイトを訪問する必要があります。


サイトを統合することによって情報提供と販売を同時に実施することができ、ユーザーの利便性を向上させ離脱を防ぐことにも繋がります。
離脱を防ぐことによりECサイトでの購入に結びつきやすくなり、結果としてネットショップでの売上にも貢献できます。

SEO対策上有利になる

ABCマート

ECサイトとブランドサイトを統合すると同一ドメイン傘下のページ数が多くなり、SEO上有利になります。


そもそもECサイトというものはSEO的に有利ではありません。特に近年のECサイトはテキストも画像化してLPのような販売ページを作成することが多いため、サイトを統合しテキストボリュームを増やし、多様なキーワードを用いることで商品以外の有益な情報を発信し、多角的多層的な検索流入が期待できます。


オーガニック検索での流入が増えることにより、高騰しがちなインターネット広告費を削減できることもメリットの一つです。
ネットショップで売上を上げるうえで運営上、集客の部分は重要になってまいります。いかに先を見据えて投資ができるかを検討する必要があります。

オムニチャネル戦略を実施しやすい

ECサイトとブランドサイトの統合に加えて、ブログやSNS、実店舗との連携などを含めることでユーザーに効果的にアプローチすることができユーザーへのサービス向上を図ることができます。

また、別々に運営することに比べ、更新の手間もかからず少ない人員で管理することが可能となり、運用負荷を軽減することもできます。
オムニチャネルは特に実店舗を行われている方には有効な手段です。店舗とECサイトで購入に至らなかったターゲットなどを絞りアプローチをかけていくとした場合、購入検討者をいかに引き上げかつ新規も増やしていくために効率よく様々な施策を進めていくことが重要になります。
そのための足掛かりとしてECサイトとブランドサイトの統合は重要視されます。

ECサイトとブランドサイトを統合するデメリット

技術的、デザイン的対応が難しい

ブランドサイトはデザイン性や情報の伝えやすさ、ECサイトはデザイン性よりも機能性や利便性を重視した設計となっているため、実際に作業するデザイナーやエンジニアなどが得意とする領域が違ってきます。


統合サイトは双方のサイトの特徴をミックスしたものであるため、技術的・デザイン的対応が難しく、適応できる人材や外注先も少ないです。特に、サイト統合がデメリットにならないようにきちんとデザインや機能、コンセプトやユーザビリティーを設計できる能力を持ったWEBディレクターの存在は希少です。


CMSを活用したりカスタマイズしたりするにしても、サイト統合はまだ日本においては新しい技術であるため、統合型のCMS自体があまり存在しません。これらの理由から工数が多くかかったり、構築コストが高騰したりする可能性があるのもデメリットです。

ユーザビリティー低下の可能性もある

WEBサイトを訪問するユーザーはさまざまな属性に分れているため、ブランドサイトとECサイトを別々に運営している方がユーザーの目的に沿った回遊をしやすいので、ユーザビリティーはどうしても低くなりがちです。


サイトを統合する場合、ユーザーが迷わないようにサイトのナビゲーションや導線を工夫しないとユーザビリティーの低い、使い勝手の悪いサイトとなってしまうので注意が必要です。

ECサイトとブランドサイト統合の事例

国内ではファッション系の企業で、ECサイトとブランドサイトの統合が進んでいます。

ABCマート

ABCマート


スニーカーやビジネスシューズなど、豊富な品揃えを誇るABCマートはECサイトの利便性やデザインをそのままに、フッター部分でブランドサイトの要素を盛り込んでいます。

サイト階層も浅めでシンプルな導線の統合サイトとなっており、目的の情報に辿り着きやすい構成でユーザーの利便性を高めています。


ABCマートは全国展開している店舗に加え、在庫を一元管理したり、ネットで注文し店舗で受取りができたり、アプリと連携させたりと、国内でも有数の大規模オムニチャネル施策を行なっております。

BEAMS

BEAMS


セレクトショップのBEAMSは、2016年にオフィシャルサイトとECサイトを統合するサイトリニューアルを行いました。


アイテム紹介だけでなく、全国の店舗スタッフによるスタイリングやイベント情報、企業のニュースなど、ロイヤルカスタマーが多いブランドならではの情報を充実させたサイト構成になっています。


特に店舗スタッフのスタイリングコンテンツは圧巻で、全国のレーベルをまたいだスタッフスタイリングを見ることができます。当然着用アイテムはECと紐付いてすぐに購入ができます。

ユーザーと一番接点の高いスタッフ情報を発信し、その他クリエイティブ性の高い情報発信型のメディアECサイトとして、ユーザーの満足度を高めています。

グラニフ

グラニフ


個性豊かなデザインを施したTシャツなどのアイテムを販売しているグラニフは、ECサイトとブランドサイトだけでなく、実店舗やスマートフォンアプリ、越境ECなど複数の販売チャネルを連携させています。


Instagram連携ツールである「visumo」も活用し、ユーザーとのコミュニケーションも深めております。サイト統合に限らないオムニチャネル施策を実施することで企業とユーザーの関わりを強め、リピーター獲得やタイムリーな情報提供を行っています。


まとめ

ECサイトとブランドサイトの統合にはデメリットもありますが、それ以上にユーザーと企業双方にとってのメリットがたくさんあります。サイトを統合したことにより、アクセスや売り上げが増大したという事例もあるため、今後国内においても統合は増えてくるでしょう。
デメリットの内容には費用面のお話も今回上げさせていただきましたが、今後長い目でネットショップを運営されることを考えた時にこれからかかる費用と天秤にかけて検討する価値はあると考えられます。


ECサイトとブランドサイトの統合を検討されている方は、今回ご紹介したメリット・デメリットや事例を参考に検討されてみてはいかがでしょうか。

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