ECサイトのリニューアル手順 完全解説

「上司からサイトのリニューアルを進めてほしいと指示されたけど、やり方がわからない」「使いたい機能やシステムが現状のカートシステムだとできないからリニューアルしたい」など、すでにECサイトをお持ちでこのような悩みでお困りの方は少なくないはずです。

近年、ECサイトの需要は高まり、その分ECサイトを構築するサービスも増えております。その中で当時コスト面などを考慮しASPやオープンソースなどのカートシステムで構築し、数年が経ち、カートシステムの限界(業務やサービスに応じた自由なカスタマイズ)やセキュリティリスクからecbeingのようなパッケージやメルカートのようなクラウドサービス(それぞれの違いはこちらから)にリニューアルをおこなう事業者様が増えております。
今回は現在ECサイトをすでにお持ちでリニューアルされたい方向けのリニューアル手順を解説いたします。リニューアルの手順を間違えると余計な時間やコストがかかりますので、順を追ってご説明いたします。


@事業者様側のプロジェクトチーム発足

まずリニューアルを行うと決めた時に行わなければいけないこととして、社内でプロジェクトチームを発足しなければなりません。
最低限「業務に詳しい人」、「チームリーダー」、「決定権者」が必要なメンバーです。
「業務に詳しい人」は現状の運営状況や社内的なルールがどのようになっているかを改めて把握するために必要になります。また業務効率を向上させるためには現場の声が必要になります。
「チームリーダー」はチームを先導してまず何を決めなくてはいけないかのレールを引き、まとめるために必要になります。やりたいことがたくさんある中で、まとめる人がいないと抜け漏れが出てくるためでもあり、実際に動き出した時に開発会社等と連携を取る際にも、情報を一つにまとめる窓口担当として「チームリーダー」がいないとスムーズにリニューアルを進めることが困難になります。
「決定権者」は最終的に決定を下せる人がいないと、プロジェクト自体が進められません。また、「決定権者」不在で進めた場合、何か問題があった時の責任が誰にあるのかがあいまいになります。あらかじめ最終的に誰に判断を仰ぎ決めるのかを理解しておく必要があります。

また、上記メンバーと現状の課題を抱えているECチームだけで話し合うのではなく、会社全体の課題としてとらえて、問題ややりたいことなどを洗い出していくことが、スムーズにリニューアルしていくことで必要になります。

Aどんなサイトを構築したいのかを検討する

プロジェクトチームを発足後には、まず目的に当たる「なんの為にリニューアルをおこなうのか?」ということの共通認識のすり合わせ、それに伴いいくら費用をかけることができ、いつまでに行わなければならないか、そしてそれを叶えるための手段を検討する必要があります。

RFPの作成:目的

目的はリニューアルするための軸になります。目的を一つに絞る必要もありませんが、単純に「売上アップするため」「業務効率化を図りたい」等の抽象的な目的ではなく、より掘り下げた目的が必要になります。
例えば、ECサイトとは別に店舗も持っている企業様であれば両方のお客様の情報を一元化し、購入に至らなかったお客様に向けて施策を打てるようにしたいなどの具体的な目的が必要になります。現状どのような状況で、それを解決するためにどのようなことができるようになればいいのかを社内全体で共有しておく必要があります。

まとめると「目的」「最終的なゴール」「背景」「課題」を固めておく必要があります。

RFPの作成:費用

サイトリニューアルの際に会社全体で割くことのできる予算を決める必要があります。また初期構築にかかる費用の他に、月額の費用も必要になります。
ある程度予算を決めた中で、各協力会社からの提案・見積りを検討し予算を考える必要があります。

RFPの作成:スケジュール

まずリニューアルしたECサイトで運用を開始する時期を決めます。ゴールを明確にし、無理のないスケジュールを作成する必要が手順としてあります。

RFPの作成:なにで構築するのか?

サイトを構築する手段としては大きく4つあります。「ASP」「オープンソース」「パッケージ」「フルスクラッチ」があります。
⇒サイトを構築する4つの手段を知りたい方はこちらをクリック

それぞれ特徴があり、リニューアルするにあたりやりたいことや機能が選択する手段によってはできないこともありますし、逆に必要以上の機能が充実しており使い切れずコスト的にももったいないことが考えられます。
そのため何で構築するかを決めるのも重要ですが、目的を叶えるために実装したい機能を明確にし、一覧にしてまとめておくとわかりやすいと思われます。
⇒カートシステムからパッケージにリニューアルしたい方はこちらの記事がおすすめ

B開発会社を決定する

開発会社を決めるうえで、大事にしたい部分は第一にリニューアルしたい会社の意図を組んでくれるかどうかです。もちろんスケジュールがタイトな場合や予算などの関係で、できることとできないことは出てきてしまうこともありますが、話し合いを重ねることができる会社でかつ一つの目標に向かい一緒にリニューアルを進められるパートナー的な存在が理想です。

開発会社の調査

そもそもどのような開発会社があるのかを調べる必要があります。なにでサイトを構築するかを決めていたとしても、開発会社によって特長やできることとできないことが異なります。
また例えばアパレル業界に実績が多くあり提案のバリエーションが豊富などの業種別に強みがある開発会社もあります。インターネット検索で開発会社をただ探すのではなく、各開発会社の実績や強み、特長からリニューアルするサイトの目的やコンセプトにマッチする会社を調べましょう。

選定方法(各開発会社にお問い合わせ)

選定方法にはいくつかありますが、各開発会社のサイトからお問い合わせフォームで連絡を取るのが効率的です。サイトを持っている多くの開発会社は営業担当から折り返し電話やメールで連絡があるのが一般的です。そのタイミングでコンペへの参加を依頼し各開発会社にどのようなリニューアルの目的なのかを伝えましょう。

コンペ

提案が可能な開発会社数社により、コンペを開きます。比較検討を行うためにも、各社には同じ内容で依頼をすることが必要です。
またコンペで特に見なくてはいけない部分は、リニューアルの意図を捉えられているかです。他に注意しておく部分としては金額だけでなく、実績やデモ画面を必ず見ることが重要です。
実績は同じ業界のサイト構築経験があるかどうかで全く進み方が変わってきます。また例え同じ業界の実績がなかったとしても、実績数や実績の質は評価する上で重要になってきます。
デモ画面に関しては、標準機能でどの程度のことができるのかや、実際に業務で利用される方が使いやすい作りになっているかを確認することができます。

決定

各社の提案を元に、目的に合ったシステムが実現可能かどうか、予算に見合っているかなどを検討し決定します。

社内の承認

コンペを経て正式に契約する開発会社が決定しましたら、社内での承認を進めます。なぜこの開発会社にしたのかなどの決定理由や根拠を説明できるようにしておきましょう。
その後は契約書や秘密保持契約書(NDA)の締結を行い、情報の共有や打ち合わせを行います。

C開発するシステムの要件を決定する(要件定義)

ECサイト制作においての「要件定義」とはECサイトの制作をしたい事業者と、ベンダーとの間で各種必要な要件と業務の「フィット」および「ギャップ」を確認し、本来あるべき姿のECサイトを認識のずれがなく明確にすることをいいます。
要件が細かすぎると提案側の良さをなくしてしまうため、課題にたいして提案を求める形にしたほうがお客様に合ったリニューアルをすることができます。全ての要件を細かく設定し実装しようとした場合はスクラッチになることが想定されます。
また、パッケージでリニューアルを行う場合は、システム的に適合(フィット)している部分と乖離(ギャップ)している部分を抽出し、適合していない場合は、標準機能を上手に使い適合させたり、カスタマイズを行い新しい機能を追加したりします。
⇒詳しい要件定義の説明についてはこちらをクリック

業務フロー

業務フローの確認が特に重要です。
例えば、ECサイトで受注が入ったあと、どのように工程を踏んで社内処理を行い、お客様へ配送するのかなどの社内的なルールやルーチンを業務毎に検討していく必要があります。
会社的にはこれ以上の効率化は難しいと考えていても、開発会社から見た場合、非効率な業務を行なっているように見える場合もあります。この業務フロー検討時は、上記で説明した「業務に詳しい人」はもちろん、現場の作業をよく知る担当者も含めて打ち合わせを行うことがおすすめです。

サーバ会社

自社でECサイトの構築を行う際には、サーバが必要となります。そのため自社のサーバを利用するか、サーバ会社と契約して、クラウドサーバを利用する場合が想定されます。
セキュリティの部分などは心配される部分ですので注意が必要になります。
また開発会社によっては開発会社側でサーバを持っている場合もあります。

デザイン会社

デザインはサイトだけでなく、会社のブランド感にも関係してくる部分です。社内であらかじめどのようなイメージにしたいのかを固めデザイン会社をコンペで決めるのも必要です。
ECサイトの場合「TOP」「商品の詳細」「カテゴリ一覧」「問い合わせ」「ショッピングカート」のイメージは最低でも社内で検討し、PCだけでなくスマートフォンも意識する必要があります。

決済方法

利用できる決済方法を決定します。クレジット決済、コンビニ決済等が挙げられます。開発会社によっては、使用できる決済会社が違う場合もあるため、予め確認しておくことが必要です。

配送方法

送料と日時の設定もリニューアルの段階で、改めて見直しておく必要があります。リニューアルの目的によっては関係してくることもあるため配送方法も確認しておくことを強くおすすめします。

D進捗確認や定例会議で状況を把握

要件定義は開発会社にもよりますが何回かに分けてヒアリングやお打ち合わせを行います。それによりギャップをなくすことにもつながります。
要件定義後には実際に開発が動き出しますが、進捗の確認、今後のスケジュール、今のうちに準備しておくことなどを含めて定例会議を行い、状況を把握する必要があります。

Eサイトの運用準備を行う

開発会社との定例会議を重ね、リニューアルのシステムの要件が確定しましたら開発会社は開発に着手します。その間に進めておく必要のあることをご紹介します。

メールフォーマット

メールの種類にもいくつかあり、下記のフォーマットをあらかじめ準備しておくとスムーズに運用ができます。
・お問い合わせの自動返信メール
・注文確認メール
・受注承認メール
・入金確認メール
・入金催促メール
・発送完了メール
・フォローメール
・お詫びメール(在庫切れ・注文キャンセル・メール誤配信)
また、メール施策を行う場合は、「ステップメール」「メールマガジン」の雛形を用意しておくことをお勧めします。

データ移行

元々運用していたリニューアル前のECサイトから商品データや顧客データを移行します。

データ移行は旧システムから商品データや顧客データを抽出し、新しいシステムに取り込みます。リニューアルによりシステムが変更になるため、そのまま移行できることは多くはないです。移行するための作業方法や、注意事項等を確認しておきましょう。

データ登録では商品情報を登録する流れになります。商品名、価格、商品画像、商品説明の文章等を用意しておきましょう。また商品画像はサイズや容量などあらかじめ把握してから、撮影および加工の準備をしておくことが二度手間もなくお勧めです。
CSVなどによる商品の一括登録も可能な場合が多いですが、フォーマットやルールがある場合が多いので、登録方法を予め確認して共有しておく必要があります。
商品の見せ方により購入されるかどうかが大きく影響されますので、抜かりなく進めていく必要がございます。

運用ルール決定

特に業務される方はリニューアルすることにより今までとは異なる管理画面での作業や受注後の流れなどが想定されます。
普段の管理業務のルールなどをマニュアルとしてまとめておくと、何かあった時にも迅速な対応が可能になりますので準備しておきましょう。

保守・監視会社

リリース完了後に、わからないことやバグなどが発生するケースも100%ないとは言い切れません。そのために開発会社とはリリース後にも連携が取れるよう、進めておく必要があります。

まとめ

今回はリニューアルする上での全体的な手順をご紹介いたしました。最終的に大事なことは目的からぶれずにリニューアルを実装することです。リニューアルの手順を間違えると二度手間になることもありますので慎重かつ確実に目的を明確に持って進めていきましょう。またリニューアルすることがゴールではなく、リニューアル後の動きが売上にも紐づいてきます。そのためには常にお客様の視点に立ち、ECサイトを運用していくことが重要になります。
⇒ecbeingパッケージのリニューアルに関して詳しくはこちら

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