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ECコンサル活用のすすめ
対応範囲や利用メリット、相場、選び方を解説!

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更新日:   公開日:

ECサイトを立ち上げるとなった場合、必要となるのはECサイトの制作だけではありません。ひとえにECサイト運営と言っても、その業務内容は多岐にわたります。今回の記事では、ECサイト運営には具体的にどのような業務があるのか、ECサイトの構築や運営にはどれくらいの費用がかかるのかなどについて、わかりやすく解説していきます。

ECサイトの運営をしている人の中には、自社のサイト運営が適切に行えているのか不安に感じている人も少なくないのではないでしょうか。そんな自社のECサイト運営について課題を感じている方におすすめしたいのが、ECコンサルです。今回の記事では、ECコンサルを利用するメリットや、失敗しないためのポイントを紹介していきます。


ECコンサルとは?相場は?

まず、ECコンサルの業務内容や、費用の相場についてご紹介します。

ECコンサルとは?

ECコンサルは、EC事業を展開している企業に対して、さまざまな観点からアドバイスを行い、企業の売上拡大や課題解決をサポートしてくれる存在です。具体的なサービス内容としては、以下のようなものが挙げられます。

・現状分析
データを分析して、現状抱えている課題を洗い出します。ノウハウを持ったコンサルの立場からデータを分析することで、これまで気づけなかった自社の課題を発見できることもあります。

・マーケティング戦略の立案
現状抱えている課題がわかったら、具体的な目標を立て、それを実現するための施策を立案します。現時点でのサイトのアクセス数などを分析して、具体的にどこをどう改善すべきかを提案します。

・ECサイトの見直しの提案
ECサイトのUI/UXをプロの目から見て、顧客にとって利用しやすいシステムになっているのかを確認します。そのうえで、どこを改善すれば良いのかアドバイスします。

ECコンサルの相場は?

前提として、サービス内容は会社によって大きく異なるため、金額もそれに応じて変わってきます。相場としては、月5万円程度から50万円以上するサービスまで多岐にわたります。一般的に高額なほど専門性も高くなり、かつサポート範囲が広くなっていきます。

参考までに金額ごとの大まかなサービス内容をまとめました。あくまで目安として参考にしていただければ幸いです。
・5万円〜10万円程度:簡単なデータ分析やそれに基づいた改善提案
・10万円〜30万円程度:ECサイトの戦略の立案や支援、データ分析に基づいた具体的な改善提案
・30万円〜50万円以上:包括的なマーケティング戦略の支援や社内研修のサポート(ECサイトの運営代行を含むものもあり)

ECコンサルの種類

ECコンサルにはいくつかの種類があります。

モール型EC特化コンサルタント

楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングなどの「モール型EC」を主にサポートするコンサルタントです。
モールごとのルールやアルゴリズム、売上を伸ばすための施策(SEO対策、広告運用、キャンペーン設計など)に精通しています。モール内での検索順位対策やレビュー管理、各モールの機能活用などが得意分野です。

自社ECサイト特化コンサルタント

Shopify、カラーミーショップ、EC-CUBE、Magentoなど、自社で構築・運営するECサイトを支援するタイプです。
集客(SEO、SNS、広告)、サイトUI/UX改善、カート離脱率の低減、リピーター獲得施策、CRM活用など、サイト独自の課題解決に強みがあります。デザインやシステム開発の知見も持っている場合が多いです。

マーケティング特化コンサルタント

集客や売上アップのための「マーケティング施策」を中心に支援するコンサルタントです。
SEO対策やリスティング広告、SNS運用、コンテンツマーケティング、メルマガ施策、インフルエンサーマーケティングなど、様々な集客チャネルの最適化やプロモーション企画に強みを持っています。

戦略・事業計画型コンサルタント

EC事業全体の戦略設計や、新規事業立ち上げ、市場調査、競合分析など「上流工程」をメインに支援するタイプです。
売上計画やKPI設計、組織づくり、商品ラインナップの最適化など、経営視点でのアドバイスや計画立案が得意です。大手コンサルティングファームや経営コンサルがこの領域を担当することもあります。

業務効率化・システム導入型コンサルタント

受発注管理、在庫管理、物流、カスタマーサポートなど「業務プロセスの最適化」や「システム導入」をサポートするタイプです。
EC運営の自動化、RPA導入、物流会社の選定、基幹システム連携など、バックオフィス業務の効率化に強いコンサルタントです。

越境EC・海外展開特化コンサルタント

中国、東南アジア、アメリカ、ヨーロッパなど、海外市場へのEC展開を支援するコンサルタントです。
現地の市場調査、越境ECサイト構築、海外モール出店、海外物流・決済・法規制対応など、グローバルな知見を活かしたサポートが特徴です。

特定業界・商材特化コンサルタント

アパレル、食品、化粧品、BtoB商材など、特定の業界や商品に特化したコンサルタントも存在します。
業界特有の購買プロセスや消費者心理、商材ごとのプロモーションノウハウに詳しいのが特徴です。

ECコンサルを利用するメリット

ECコンサルを利用する主なメリットとしては、以下の4点が挙げられます。

専門的なノウハウや最新トレンドの活用

EC業界は日々変化しています。検索エンジンのアルゴリズム変更やSNSマーケティングのトレンド、新しい広告手法、ECプラットフォームの機能追加など、最新情報を常にキャッチアップしていくのは容易ではありません。
ECコンサルは、多くのクライアントを支援する中で得たノウハウや、最新トレンドの情報を持っています。これらを自社の状況に合わせて提案してもらえるため、競合よりも一歩先を行く施策を早期に導入できるのが大きなメリットです。

課題発見と的確な改善提案

自社だけでECサイトを運営していると、売上や集客が伸び悩んでいても、「何が原因なのか」「どこをどう変えれば良いのか」が分かりづらいことが多いです。
ECコンサルは、客観的な第三者の視点からサイト分析やデータ解析を行い、現状の課題を明確にしてくれます。そして、その課題に対して経験に基づいた改善策を具体的に提案してくれるため、無駄のないスピーディな改善が可能になります。

リソース不足の解消

ECサイトの運営には、Webマーケティング、商品登録、受発注管理、カスタマーサポート、プロモーションなど多岐にわたる業務が発生します。しかし、社内に専門人材がいなかったり、担当者が兼務で手が回らなかったりする企業も少なくありません。
ECコンサルを活用することで、足りないリソースやスキルを外部の専門家で補うことができ、効率的かつ効果的にEC運営を進めることができます。

売上や利益の最大化

ECコンサルは、売上アップや利益率改善に直結するノウハウを持っています。たとえば、SEOや広告運用による集客増加、サイト構成や商品ページの改善による購入率向上、リピーター育成施策など、さまざまな角度から売上増加をサポートします。
また、業務フローの見直しや自動化ツールの導入などにより、無駄なコストを削減し利益率を高める提案もしてくれます。

客観的なアドバイス・意思決定のサポート

社内だけで意思決定をしていると、どうしても主観的な判断や過去の成功体験に引きずられがちです。
ECコンサルは外部の第三者として客観的な視点を持ち、業界全体の動向や他社事例を踏まえてアドバイスをしてくれます。そのため、冷静で論理的な判断材料が増え、経営判断や施策の優先順位付けがしやすくなります。

最新ツール・サービスの導入支援

EC運営には、サイト分析ツール、広告管理ツール、MA(マーケティングオートメーション)、CRM、在庫・物流管理など、さまざまなツールやサービスの活用が不可欠です。
ただし、数多くある中から自社に合うものを選び、導入するのは容易ではありません。
ECコンサルは、各種ツールやサービスの最新情報に精通しており、事業規模や課題に合わせて最適な選定・導入・運用までサポートしてくれます。

人的ネットワークの活用

ECコンサルは、多くの外部パートナー(デザイン会社、広告代理店、物流会社、システムベンダーなど)と日頃から取引があります。そのため、自社だけでは見つけにくい専門業者や信頼できるパートナーを紹介してもらえることがあります。
これにより、各分野のプロフェッショナルの力を借りて、より高品質なサービスや効率的な運営が実現できます。

ECコンサル会社の選び方

近年では、さまざまな企業がECコンサル事業を展開しています。ここからは、ECコンサルの会社を選ぶ際にチェックしたいポイントについて紹介します。

実績で選ぶ

ECコンサル会社を選ぶ際には、まず「どんな実績があるか」をしっかり確認することが重要です。実績が豊富な会社は、多くの企業や業界でさまざまな課題を解決してきた経験やノウハウを持っているため、信頼性が高いと言えます。特に、自社と同じような業種や規模の企業をサポートした経験があるコンサル会社であれば、似たような課題や市場環境に対して的確な対応策を提案してもらえる可能性が高まります。
また、単に「実績が多い」というだけでなく、どんな課題にどう向き合い、どのように成果を出してきたのか、そのプロセスまで確認することで、コンサル会社の問題解決力をより具体的に見極めることができます。

得意分野で選ぶ

ECコンサル会社には、それぞれ得意としている分野や専門性があります。例えば、楽天やAmazonなどのモール型ECの運営支援に強い会社もあれば、自社ECサイトの集客やブランディング、SNSマーケティングに精通している会社、あるいは越境ECやBtoBのECに特化した会社なども存在します。自社が直面している課題や、これから力を入れたい領域と、コンサル会社の得意分野がしっかり合致しているかどうかは、成果を出す上で非常に重要です。自社の目標や課題に対して、どれだけ専門的なノウハウや支援実績があるかを確認し、分野ごとの強みが自社のニーズに合っている会社を選ぶことで、より効果的なサポートを受けることができます。

担当者で選ぶ

コンサル会社としての組織力やブランド力も大切ですが、実際に自社を担当してくれるコンサルタント個人のスキルや相性も、プロジェクトの成功に大きく影響します。担当者がどれだけ知識や経験を持っているか、こちらの課題や要望に対してどれだけ具体的かつ現実的な提案ができるかは、最初の打ち合わせや提案の段階でしっかり見極めるべきポイントです。
また、日々のやり取りが円滑に進むか、疑問や不安に迅速かつ丁寧に対応してくれるかどうかも、安心して任せられるかどうかの判断材料になります。担当者との信頼関係が築ければ、施策の実行や改善もスムーズに進みやすく、長期的なパートナーシップにもつながります。

ECコンサルを利用する際に失敗しないためのポイント

最後に、ECコンサルを利用する際に失敗しないためのポイントを3つ紹介いたします。

自社の目的・課題を明確にする

「何のためにコンサルを依頼するのか」「どんな課題を解決したいのか」をはっきりさせましょう。
目的や課題が曖昧だと、コンサル会社も的確な提案ができず、期待した成果が得られません。
【例】売上アップ/新規顧客獲得/リピーター増加/業務効率化/広告運用改善など

コンサル会社の実績・得意分野を確認する

依頼したい内容に対して、そのコンサル会社が過去にどんな実績を持っているか必ずチェックしましょう。
業界や商材の特性に合ったノウハウがあるかが重要です。
公式サイトや提案資料で成功事例やサポート内容をよく確認しましょう。

サービス範囲や支援体制を理解する

「どこまでやってくれるのか」「どこからは自社対応が必要なのか」支援範囲を事前に明確にしておきましょう。
サイト制作のみなのか、運営・マーケティング・物流などトータルサポートなのかで、進め方や必要なリソースが変わります。

担当者との相性や対応力をチェックする

コンサルの成果は「誰が担当するか」にも大きく左右されます。
初回相談や打ち合わせ時の受け答え、コミュニケーションのスムーズさ、提案内容の具体性などをしっかり確認しましょう。
「話が噛み合わない」「レスポンスが遅い」場合は慎重に検討しましょう。

費用対効果を見極める

料金の安さだけで判断せず、「どこまでやってくれるのか」「どれだけ成果が見込めそうか」という費用対効果を重視しましょう。
見積もりや契約内容の詳細は必ず確認し、追加費用が発生するケースも事前に把握しておきましょう。

複数社を比較・検討する

1社だけで即決せず、必ず複数社から提案や見積もりをもらい、比較検討しましょう。
それぞれ得意分野やアプローチが異なるため、自社に合ったパートナーを選ぶことが大切です。

自社も積極的に協力する

「コンサルに任せきり」ではなく、自社も現状データの共有や課題の整理、施策実行の協力など、積極的に関わる姿勢が成功のカギです。
コミュニケーションを密にとり、進捗や課題を一緒に確認しましょう。

まとめ

ECコンサルをうまく活用できれば、自社の抱えている課題を解決し、売上アップや運用コストの削減を実現できます。ECコンサルを利用する際に意識したいのは、任せきりにしない、ということです。コンサルのノウハウを借りつつ、将来的に自走していくためにも、契約の段階でどう携わってもらうのかを事前に決めておきましょう。なお、ecbeingはECサイトの運営に関するサポートも提供しています。悩んでいる方はお気軽にご相談ください。




ecbeing

この記事の監修者

株式会社ecbeing
塩見 駿介
ECサイト構築プラットフォーム「ecbeing」・BtoB専用ECサイト構築プラットフォーム「ecbeing BtoB」をご導入いただいている企業のへの取材を通じて得た知識をもとに、EC構築・運用するうえで役に立つ情報や最新トレンド情報を発信。
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