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ファッション・アパレルECサイト事例!
業界のトレンドや課題を詳しく解説

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更新日:   公開日:

ファッション・アパレルECは様々なEC市場の中でも非常に熱気のあるジャンルです。ファッション・アパレルECは、ECサイトだけで完結せずに、オムニチャネル化による店舗の情報とECサイトの情報と統合した分析、試着やオーダーメイドを可能とするARの活用等あらゆる技術をサービスに繋げる取り組みが行われてきました。
これらの取り組みにより、単純に商品を販売するだけでは競合他社との競争に勝ちづらい状況となってきています。

今回は、ファッション・アパレルECにおける最新のトレンドや、アパレル業界が抱える課題とその解決策、EC最先端を走る複数のECサイトを事例を多数のアパレルECを構築してきたecbeingが詳しく解説します。

ファッション・アパレルECは様々なEC市場の中でも非常に熱気のあるジャンルです。ファッション・アパレルECは、ECサイトだけで完結せずに、オムニチャネル化による店舗の情報とECサイトの情報と統合した分析、試着やオーダーメイドを可能とするARの活用等あらゆる技術をサービスに繋げる取り組みが行われてきました。
これらの取り組みにより、単純に商品を販売するだけでは競合他社との競争に勝ちづらい状況となってきています。

今回は、ファッション・アパレルECにおける最新のトレンドや、アパレル業界が抱える課題とその解決策を、最先端を走る複数のアパレルECサイトを構築してきたecbeingが詳しく解説します。


ファッション・アパレルの市場規模

アパレル業界で成功するためには、まず初めにファッション・アパレル業界の市場規模から把握しておく必要があります。

1990年代以降、デフレ経済に直面したファッション・アパレル市場は消費者の低価格思考により衰退を続けています。
景気の悪化もありアパレル市場を支えていた女性たちが社会に進出したことで、お出かけ用の服よりも仕事や普段の生活に気軽に着られる服を求めるようになってきました。近年ではファストファッションの普及により、低価格でも機能性の備わったものやトレンドのものが手に入りやすくなり、ますます消費者は服にお金を出さなくなる傾向になってきています。

さらに今後は、少子高齢化の影響などにより市場の右肩下がりの傾向が予測されています。

国内衣料品市場の動向

2019年12月に矢野経済研究所より発表された2018年の国内アパレル総小売の市場規模は全年比100.1%の9兆2,239億円となり、2年連続の横ばいの推移となりました。

品目別に市場を見てみると、婦人服・洋品市場が前年比99.8%の5兆7,214億円、紳士服・洋品市場が同100.7%の2兆5,845億円、ベビー・子供服・洋品市場が同100.0%の9,180億円となり、紳士服・洋品はやや増加し、ベビー・子供服・洋品は横ばい、婦人服・洋品はやや減少となりました。

国内アパレル総小売市場規模推移(品目名)

販売チャネル別に見てみると2018年は紳士服・洋品、婦人服・洋品、ベビー・子供服・洋品、いずれも百貨店チャネル(前年比96.0%の1兆7,945億円)、量販店チャネル(同96.3%の8,027億円)では苦境が続いています。

その一方で、いずれの品目も専門店チャネル(同101.0%の5兆674億円)、その他(通販等)チャネル(同104.2%の1兆5,593億円)ではやや増加した結果となりました。

販売チャネル別より、EC(ファッション通販サイト)が好調なことなどから、引き続き「その他(通販等)」の構成比が高まっていくと予測され、今後ますます、オムニチャネル化が重要となると考えられます。単純なECサイトの運営に留まらず、リアル店舗を意識したEC展開の取り組みがより必要になり、相互の送客効果を狙っていきましょう。

コロナによる繊維産業企業への影響

全世界アパレル業界の歳入実績値及び推計値の推移

繊維産業企業では、コロナによる影響も見られます。前述の経済産業省『2030年に向け繊維産業の展望』によると、感染が拡大した2020年は緊急事態宣言下での休業の影響もあり、衣料品等の国内市場規模推移は前年2019年の11.0兆円から8.6兆円へと落ち込んでいます。

こういった状況に加えて、リモートワークの増加をはじめとした人々の生活環境の変化から、カジュアルウェアの需要がより一層高まるといった変化も起きています。

2030年 繊維産業の展望

一方、世界の市場を見ると、コロナの感染拡大で一時的に落ち込んではいるものの、今後は再び拡大していくと予測されています。

ファッション・アパレルのEC化率

ファッション・アパレル業界のEC化率は、2019年には13.87%だったものが2022年には21.56%になっているように、年々上昇傾向にあります。また、このEC化率の上昇はファッション・アパレル業界に限ったことではなく、物販系分野全般で共通するものとなっており、消費者の行動が変化したことによる影響だと考えられます。

総務省『令和3年版 情報通信白書』では、2020年時点で9割以上の世帯が携帯電話・スマートフォン(以下、スマホ)を含むモバイル端末を保有しているとの結果が報告されています。
また、2020年のインターネット利用率83.4%のうち、スマホからの接続が7割近くを占めています。いつでも、どこからでも気軽にインターネットを利用できる今、オンライン上で消費行動を起こすことが当たり前となっています。

情報通信機器の世帯保有率

情報通信機器の世帯保有率

インターネット利用端末の種類

インターネット利用端末の種類

▼物販系分野のBtoC-EC市場規模

分類 2020年 2021年 2022年
市場規模
(億円)
EC化率
(%)
市場規模
(億円)
※下段:昨年比
EC化率
(%)
市場規模
(億円)
※下段:昨年比
EC化率
(%)
食品、飲料、酒類 22,086 3.31% 25,199
(14.10%)
3.77% 27,505
(9.15%)
4.16%
生活家電、AV機器、PC・周辺機器等 23,489 37.45% 24,584
(4.66%)
38.13% 25,528
(3.84%)
42.01%
書籍、映像・音楽ソフト 16,238 42.97% 17,518
(7.88%)
46.20% 18,222
(4.02%)
52.16%
化粧品、医薬品 7,787 6.72% 8,552
(9.82%)
7.52% 9,191
(7.48%)
8.24%
生活雑貨、家具、インテリア 21,322 26.03% 22,752
(6.71%)
28.25% 23,541
(3.47%)
29.59%
衣類・服装雑貨等 22,203 19.44% 24,279
(9.35%)
21.15% 25,499
(5.02%)
21.56%
自動車、自動二輪車、パーツ等 2,784 3.23% 3,016
(8.33%)
3.86% 3,183
(5.55%)
3.98%
その他 6,423 1.85% 6,964
(8.42%)
1.96% 7,327
(5.22%)
1.89%
合計 122,333 8.08% 132,865
(8.61%)
8.78% 139,997
(5.37%)
9.13%

経済産業省『令和4年度 電子商取引に関する市場調査 報告書』を基に作成

先述したコロナの影響も追い風となり、ファッション・アパレルのEC化率は増加傾向にあります。経済産業省『令和4年度 電子商取引に関する市場調査 報告書』によると、2019年の以降の衣類・服飾雑貨等のEC化率は以下のように上昇しています。

  • 2019年:13.87%
  • 2020年:19.44%
  • 2021年:21.15%
  • 2021年:21.56%

出典:総務省『令和3年版 情報通信白書』/経済産業省『令和4年度 電子商取引に関する市場調査 報告書』

ファッション・アパレルECのトレンド

ファッション・アパレルECのトレンドは、時代の変化や環境の変化、コロナの影響など、様々な要因によって変化しています。

最近は、環境に配慮したサステナブルファッションへの取り組みのほか、オンライン接客の強化も注目されています。

サステナブルファッションへの取り組み

近年、様々な業界でSX(Sustainability Transformation:サステナビリティ・トランスフォーメーション)の取り組みが進んでいます。ファッション・アパレル業界もその例外ではなく、衣料品のリサイクルを推進する取り組みのほか、ダイバーシティに関する取り組みなどが行われています。

ファッション・アパレル業界では、これまで大量生産・大量消費を前提としたリニア・エコノミー(直線型経済)が主流でした。しかし、これからは資源を循環させて、製品や資源の価値をできる限り長く保全・維持するとともに、廃棄される製品や資源の量を最小限に留めるサーキュラー・エコノミー(循環型経済)へ転換していくことが求められています。

これに伴い、ZOZOTOWNのようにブランドの古着・中古アイテムを自社ECで販売するECサイトのほか、サステナブルファッション専門のECサイトも登場しており、自社のリセールプラットフォームを保有するアパレル事業者は2020年には8社であったものが、2021年には30社にまで増加しています。

オンライン接客の強化

コロナ禍でオンラインショッピングを利用する消費者が多くいたことから、ファッション・アパレルECのオンライン接客を強化する動きも見られています。

近年は、「ECサイトに掲載した商品を見て選んでもらう」という受け身の接客ではなく、「積極的に消費者に関わっていく」という能動的な接客を行うことが一般的になりつつあります。

能動的な接客の例として、スタッフによる商品の着用画像を掲載するほか、ライブ配信機能を活用したスタッフによるライブ配信などが挙げられます。特に、ライブ配信では、配信中に消費者から送られてくる質問や、事前に募集した質問にスタッフが回答することで、ECサイトでの購入におけるユーザーの不安を解消した上で商品を購入してもらえる可能性があります。

ファッション業界のECの種類と特徴

メーカー・ブランド以外にも売り手が出てきたことにより今まで以上に事業者側が商品にブランドの価値を意識しなければならなくなりました。

事業者を取り巻くファッション業界のECの種類と特徴について把握しておきましょう。

BtoC向けECサイト

メーカー・ブランド直販系(例:「BEAMS」「SHIPS」)

リアル店舗を持ちながら、オンラインストアの展開もしているメーカー・ブランドが運営するECサイトのことを言います。

自社製品のみを取り扱うため、ブランドの世界観を意識したECサイト構築がすることができます。ブランド独自のキャンペーンやサービスなどの細やかな施策が可能になるため、お客様のファン化・ロイヤリティ向上にも繋げやすくなります。

また、ほとんどのメーカー・ブランドがリアル店舗を所有しているため、実際に店舗へ足を運び、試着してサイズや質感、似合うかを確かめることができます。

サイトを見て気に入った商品を試着してみたいというお客様が、店舗に行く前に在庫の確認をしてどの店舗に在庫があるかを確認できたり、試着の取り置きができたり、店舗との連携もできるようになってきました。

加えて、店舗との連携に特化したオムニチャネル戦略・OMO戦略などが進行していることから、リアル・オンライン・アプリ・SNSなどを連携させ、お客様との接点を多く作ることで売上アップを狙う事業者が増えてきています。

モール系(例:「ZOZOTOWN」「楽天市場」)

モール型ECサイトとは、ショッピングモールのように、様々なブランドが1つのECサイトに入っているセレクトショップのようなECサイトのことを言います。

多数の商品を扱っているため、欲しいアイテムを幅広い選択肢の中でカテゴリやサイズ、カラーなどを絞り込み選ぶことができます。

モールECにテナント料を支払うことで出店することができ、モールECに登録しているユーザーが商品を見てくれるため、個々に集客する必要がありません。また、ECを始めたばかりや中小企業のECサイトは認知されづらいため、ユーザー数の多いモール型から始めると認知拡大が狙えます。ただし、他社商品も複数出品されているため、そこで上位の売上を上げることが重要です。

個人経営系

チェーン展開をしておらず、個人経営で複数のブランドを取り扱っているショップのECサイトのことを言います。実店舗での販売だけでなく、ECサイトだけで営業を行っているケースもあります。

大手のサイトやモールでも扱わないようなオーナーが選んだマニアックな商品を展開することができます。

CtoC向けECサイト

ネットオークション(例:「ヤフオク!」「楽天オークション」)

個人がオークション形式で競りによって販売価格が決まります。

出品者がなるべく高値で売りたいときに適しています。特にレアものなどは高く売れるため、出品側のメリットがあるのはもちろん、購入者側もレアな商品を手に入れるために利用するようなサイトになります。年齢や性別に限らず、幅広い層で利用されています。

フリマアプリ(例:「メルカリ」「minne」「FRIL」)

スマホの普及により登場したのが、個人間で商品の売買が行われるアプリ、いわゆるフリマアプリです。ユーザーが極めて手軽に出品できるサービスになっています。

スマホで出品するアイテムを撮影し、出品するユーザー自らが値付けした価格で売買します。手数料は売買成立時に発生し、販売価格の10%程度を出品者側が負担する仕組みが多いようです。

フリマアプリは中古商品の取引がメインで、価格を低く抑えられることが多いため、消費者側は安く購入でき、出品者側は不要なものを捨てずに換金できるメリットがあります。

さらに新しいECサイトのかたち

サブスクリプション系

サブスクリプション系のECサイトには、洋服やアクセサリーなどをレンタルできるオンラインサイト、ECスマホアプリがあります。これらのアプリを使用することで、ユーザーは月額制で使いたいアイテムをレンタルすることができます。

また、アイテムを返却したと同時に、次のレンタルアイテムが送られてくる仕組みです。めったに着ないものをレンタルしたり、トレンドを常に追い続けた着こなしをしたりといった使い方をすることができます。

気に入れば購入することもできるので、試しに着てみてあとで購入という服の買い方ができるのが特徴です。

このように、ファッション・アパレルのEC市場では様々なかたちで消費者が商品を選べる時代になりました。消費者はなるべく安く手に入れるために、フリマアプリやレンタルといったサービスを利用するようになってきています。

このような時代の中で、メーカー・ブランド側はBtoC-ECで利益を出していかなくてはなりません。独自ECで売れるサイト作りを目指していきましょう。

アパレルECで成功している各社を徹底比較!

日本で有数の巨大ブランド・巨大モールの成功した秘訣を徹底分析し、自社ECに活用してみましょう。

サイト 売上 会員数 ブランド数 特長 ポイントの有無 使いやすさ
ZOZOTOWN 1,600億円以上 1,100万人以上 8,455 独自のバーチャル試着サービスやマルチサイズ展開 あり ★★★★
ユニクロ 1,000億円以上 5,500万人以上 1 動画コンテンツあり あり ★★★★
アダストリア 620億円以上 1,500万人以上 30以上 商品画像でブランドごとの世界観を作っている あり ★★★★
ワールド オンラインストア 460億円以上 - 60以上 ブランド別のECサイトあり あり ★★★

ZOZOTOWN

モール型のECサイトZOZOTOWNでは幅広い商品を取り扱っており、コンバージョンに繋げる施策が盛り込まれたECとなっています。ターゲット層をファッション感度が高い20代〜30代の男女に絞っており、利用者の平均年齢は33歳となっています。

コンバージョンを高めるため、カートまでのアクションを最短にする工夫が施されています。通常のECサイトでは、カートに入れるまでのステップとして「サイズの選択」「色の選択」「カートに入れる」というアクションが必要です。しかし、ZOZOTOWNはそれらをワンクリックで選択でき、コンバージョン直前での離脱を抑えています。

ZOZOTOWN

また、ログインせずにお気に入り登録ができたり、商品詳細画面で配達のタイミングを伝えたり、新規登録を促す高額クーポンの発行がされたり、一定の時間で入力が完了されないとチャットボックスを表示させ顧客対応をしたりと、購入率を高める工夫がされています。

ユニクロ

日本のファストファッションの先駆けとなるユニクロは2017年に「いつでも、どこでも」買い物ができるオムニチャネル化を発表以降、メーカー直販型という自社運営の強みを活かしてECやアプリへの連携を充実させ、獲得した顧客情報をマーケティング施策につなげています。

店舗在庫確認・モデルスタイリングや購入者スタイリング・購入者レビュー・サイズアシストなどがあり、安心して商品が選べるように様々な機能が備わっています

気になるサイズ感はサイズアシスト機能「MySize ASSIST」を使い商品ごとに適切なサイズを選ぶことができます。

ユニクロ

購入者レビューでは、投稿者の評価・着用感・性別・身長体重・足のサイズ・購入サイズが登録されており、自分に近い購入者のレビューを参考にすることができるため、オンライン購入のハードルを下げることができます。

UNIQLO IQというAIチャットボットが在庫確認やコーディネート相談など、購入までの買い物アシスタントサービスを提供しています。

アダストリア

「グローバルワーク」「ローリーズファーム」など多数のアパレルブランドを展開するアダストリアが運営する[.st](ドットエスティ―)はブランド力を強め、売上がうなぎ上りしています。実店舗とスマホの両方を利用するユーザーが売上の約40%を占めています。ブランドごとの世界観にもこだわった商品紹介なども注目のポイントです。

オンラインで購入する抵抗感を少しでも軽減するため、購入したことのあるアイテムデータで比較することができます。また、商品の質感なども細かく表現し、ユーザーが購入しやすい工夫もされています。

アダストリア

2020年にオムニチャネルを強化するにあたり、EC購入品の店舗受け取りや試着予約、ECで購入した商品の店舗での返品など、店舗とECの連携を強化し購買の利便性強化や顧客との接点を拡大することでさらなる発展を狙っています。

ワールド オンラインストア

「ワールド オンラインストア」は、多ブランドを展開する自社ECならではの幅広いテイストとターゲットから成る60以上のブランドから、お客様に最適な商品を提供しているのが特徴です。ブランド独自の公式ECサイトで世界観を作ることで、ユーザーの目的のブランドに絞って、シーズンビジュアルやキャンペーンなど、よりコアな情報でブランドの魅力を体感できるようになっています。自社ブランド以外のブランドも取り扱っており、幅広い商品展開が特徴的です。

よく着るブランドのサイズから商品のサイズを選んだり、商品詳細画面から関連キーワードで類似した商品を見たりすることもできます。

ワールド オンラインストア

ワールド オンラインストア

その他にも、ブランド共通で使えるポイントサービス「ワールド プレミアムクラブ」との連動により、リアル店舗とWEBとの統合的なCRM(顧客管理システム)や、外部ECモールとのリアルタイム在庫・データ連携を実現するなどのWEB強化を常に取り組んでいます。

アパレルECの課題

ここからは、自社ECで売上5億円以上のアパレル企業が注視している事例からアパレルECで抱える課題を解決する方法についてご紹介していきます。

ファッション・アパレル市場の売上が下がっている


市場動向でもご紹介しましたが、市場の売上は右肩下がりです。このような時代で売上アップを狙うために、EC化でできる4つの施策をご紹介します。

HUBとしての自社ECを活用 脱EC化率


全コミュニケーションチャネルをつなぐHUBとしてECを活用するようになってきています。

EC化率は追いつつも、指標はLTVを重視するようにしましょう。例えば、EC・店舗・アプリの会員統合や会員統合によるポイント連動、EC・店舗の在庫統合、在庫統合による店舗からのEC発注などの施策が挙げられます。

WEB・店舗・SNSとシームレスに探し、購入するユーザー行動を鑑み、顧客情報を一元化していきましましょう。

パーソナライズド対応 ファンマーケティング


顧客情報の一元化により、一人ひとりお客様すべての行動が可視化可能になりました。膨大な情報を分析しセグメント、顧客に合った対応をすることで顧客ナーチャリングを行いましょう。例えば、自社アプリでユーザーとの距離を縮め一人ひとりの対応や、会員統合によるLINE会員証を配布しユーザーに合わせたコミュニケーションの確立などの施策が挙げられます。

特に、顧客が顧客を生むような熱狂的なファンを作る“ファンマーケティング”に注目が集まっています。

店舗スタッフのオムニチャネル化・アンバサダー化


店舗スタッフを店舗に留まらせず、SNS・ECへ活用し、売上拡大に直接寄与させます。

商品紹介だけでなく、ライフスタイルをプレゼンテーションしていくアンバサダー化が進んでいます。スタイリング紹介からの直接購入できる導線設計、ブログなどで商品レビューやライフスタイルの提供をして、顧客の購買意欲を刺激しましょう。

動画・ビジュアル活用


近年、自社EC・SNS・web広告・サイネージなど、チャネルを横断しての活用が広まり、情報管理・分析が需要になっていきます。
動画で商品の機能や使い方を伝えたり、顧客写真の活用(UGC)することで顧客の購買意欲を刺激しましょう。

自社ECの新規顧客獲得が難しい


もともとモールで実店舗を出店していたブランドがいよいよ自社独自のECを構築するという展開は少なくありません。しかし、いざECを立ち上げても、立ち上げたばかりのころは認知度が低いため、EC化の効果をすぐに実感するのは困難です。

また、広告を多く打つのもコストがかかってしまうため、最適とは言えません。このような際に活用できるのが、先述の“ECの種類”でご紹介した“モール系”です。モール系ECはユーザー数が多いことから、ブランドを知ってもらう“新規顧客獲得ツール”として活用するのがおすすめです。

少子高齢化が進みブランドターゲット層が縮小している


国内の年齢が全体的に上がっており、ブランドが定義しているターゲット層の年代の数が減少していることも課題となっています。

ファッション・アパレル業界で対策を取るならば、外国人のインバウンド対応と越境ECがカギになります。

特に注目すべきは、隣接する中国の訪日外客数がここ近年で急増していること。また、訪日中国人客が旅行中に買った商品を帰国後にリピート購入するという消費行動が発生しています。商品に触れた経験、自分自身の目で確認できた経験、信頼できると認知下経験が起点となり、越境ECの利用に繋がっています。

中国人が越境ECで購入している商品は、もっとも購入されている「美容コスメ」の44%に続いて「衣料品/アパレル」が43%となっており、国内市場だけでなく海外市場に目を向ければまだまだ成長する余地が見て取れます。

この消費行動は中国だけでなく、その他の訪日外国人も同様です。インバウンド効果を狙い、越境ECを展開するのも対策の一つです。

【2023年最新】アパレルECサイトの事例

NIKE

Nike Liveと呼ぶ新しいコンセプトストア「NIKE BY SHIBUYA SCRAMBLE」で実施されているサービスを一部ご紹介します。

店舗周辺のナイキメンバーからの意見や会員データを元に、よりそのコンシューマーのニーズに対応するサービスを展開し、プロダクトや体験を提供するもので、多忙なコンシューマーのためにデジタルの力とデータを駆使し、気楽に人が集まれるスペースのような店舗づくりになっています。

NIKE アプリ・アット・リテール

ナイキメンバーは様々なプロダクト、情報やサービスを店舗でもアクセスも可能になりました。アプリを利用して購入、返品することはもちろん、在庫商品を検索して48時間取り置きすることも可能です。

Nike Fit(ナイキ フィット)

ナイキ フィットでは、ナイキストアアスリートがユーザーの足をスキャンして、あらゆるスタイルのフットウエアの中から最適な商品を見つけます。

スニーカーは、種類によってサイズ感が異なることもあります。このアプリを使用することで、商品に合わせてユーザーの足のサイズに合ったサイズをおすすめしてくれるのが特徴です。

BEAMS(当社事例)

メディア化

スタッフのオムニチャネル化。店舗スタッフが投稿する動画コンテンツで購入率2.4倍にアップしました。

スタッフ発信のタイムライン、スタイリング(コーディネート写真を投稿)、フォトログ(写真1枚と簡単な文章付き)、ブログに続く動画コンテンツを充実させ、動画閲覧ユーザーと非閲覧ユーザーでは購入率が2.4倍にもアップしました。

転送容量や購入導線のUIにも徹底的にこだわり「ながら観できる・使いやすい」を実現しています。
購入率以外の指標、エンゲージメント(閲覧率・お気に入り率)も高く、ユーザーとの恒常的な接点としても寄与しています。

まとめ

ファッション・アパレル業界のECで売上上位に位置するブランド・メーカーは、消費者のニーズにアプローチして、テクノロジーを利用したアプリの活用や、一人ひとりに合わせた対応など、ユーザーの“かゆいところに手が届く”様々な施策を実施して顧客満足度の向上に繋げています。

今回の事例を参考に、お客様がより快適にお買い物できるようなECの構築・運営を目指してみてはいかがでしょうか。




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